ハルバード使いは異世界を謳歌するそうですよ
5 私がここに居ることの証明、疾風の跡など夢の中
ムラサキさんが放った刃は、真っ直ぐに飛んでいき回りの魔物を一瞬で斬り裂いていく。刃はある程度飛ぶと方向転換してこちらに戻り元の武器に戻る。
「うむ。作戦終了、皆よくやった」
元の武器に戻った瞬間、回りから地響きが起こりそうな位の大歓声が上がる。ムラサキさんもこちらに駆け寄って喜んでいる。
「コウヨウさん、本日は本当にありがとうございます。今日一日大変でしたけど…楽しかったですよ?」
「それは良かったです。ところで、話変わるんですけどさっきのって何ですか?」
「今私がここに居ることの証明ですか?あれは物理攻撃と魔法を組み合わせてできる技ですよ。実際に見たことなかったですか?」
「ふーん…俺にも出来ますか?」
「いえ、あの系統の技は完全なオリジナルですから。騎士団であの技を使えるのは私だけです」
「なるほど…まぁ試してみますか」
もしこれが使えるなら大きな飛び道具が揃う。
「今私がここに居ることの証明」
すると、ハルバードの刃が勢いよく飛び出して少し行ってもどってきた。
「…出来ましたね」
ムラサキさんは一人あきれた顔でこちらを見る。目の前で常識無くなったからだと思うけど。それにしてもこの技は便利だな…。あ、そうだ。ハルバード増やして一気に使えば強くね?
「アームコピー 数量10 ポルガイスター」
「何するつもりですか?」
「いえ、別に大したことないですよ。たかがハルバード十個でさっきの技使うだけですし」
「え?」
「ムラサキさん、念のため離れててください。私が今ここに居ることの証明」
ズビュン!といい音をならしてハルバード十個全てから刃が飛んでいく。
「中々強いな。これなら実用性がある」
「コウヨウさん、あなた一体…」
「ただのしがない旅人ですよ?」
ムラサキさんや騎士団の人達、さらにはナポレオン団長さえも呆れたような目でこちらを向いている。なんだよぉ。
あの日から三日がたった。幸いにして街には被害がなく、騎士団は魔物の素材でかなり儲かっただろう。で、俺は何をしてるかというと…
「今回はどのような要件ですか?ジャンヌダルク陛下」
ジャンヌダルクさんのところへ来ていた。しかも、ムラサキさん経由ではなく直接呼ばれたのだが。
「コウヨウさん、実はちょっと試してほしいことがあって…」
「なんでしょう?」
「コウヨウさんはムラサキの私が今ここに居ることの証明が使えるんですよね?」
「ええ。中々強い技です」
「あの技は風属性と片手剣、もしくは両手剣の合体なんです」
「それが?」
「実は、コウヨウさんにやってほしい技と魔法がありまして」
「まぁ一日暇ですからいいですよ」
「じゃあお願いしますね」
「了解です」
ジャンヌダルクさんのレクチャー通りに精神を統一する。魔力が流れるのを全身で感じる。これは上級以上の魔法を使う上での常識らしい。
「ドリルウィングスピャアー」
体に流れる魔力を解き放つイメージをする。解き放つ魔力が渦になって巻き上がり、回りの何もかもを吹き飛ばす。風属性上級魔法ドリルウィングスピャアー。自分の回りに魔力純度の高い渦を発生させる魔法だ。
「おお、さすがコウヨウさん」
ジャンヌダルクさんが、跳ねながら興奮している。どことなく可愛いが目のやり場に困る…。
「では次、お願いしますね」
「それはいいんですが…この地形どうするんですか?」
「問題ないです。次の技で戻りますから」
「あ、はい」
次の技…確か超近距離タイプの斬撃技だっけ。確かハルバードを逆手で持って腰を屈めて魔力をハルバードに流す。ある程度たまったら、ドリルウィングスピャアーと同じ感覚で魔力を解き放ち、下から上に斬り上げる。
「疾風の跡など夢の中」
斬り上げた軌道から五月雨のごとく針が立ち込める。疾風の跡など夢の中はジャンヌダルクさんがまだ戦っていた頃に使っていた技で、技の後継者を探していたらしい。
「中々疲れますね。使えてあと五回ってとこでしょうか」
「そうですか。ちなみに私は一日に一回が限度でしたのでコウヨウさんは魔力が豊富なのですね」
「そうでしょうか?」
これもきっと神様のご加護なんだろうな。
「コウヨウさん、今日はありがとうございました」
「今日は?」
「ええ。あと試してほしい魔法が二つあるので、明日もよろしくお願いしますよ?」
うへぇ。大変だこりゃ。
「うむ。作戦終了、皆よくやった」
元の武器に戻った瞬間、回りから地響きが起こりそうな位の大歓声が上がる。ムラサキさんもこちらに駆け寄って喜んでいる。
「コウヨウさん、本日は本当にありがとうございます。今日一日大変でしたけど…楽しかったですよ?」
「それは良かったです。ところで、話変わるんですけどさっきのって何ですか?」
「今私がここに居ることの証明ですか?あれは物理攻撃と魔法を組み合わせてできる技ですよ。実際に見たことなかったですか?」
「ふーん…俺にも出来ますか?」
「いえ、あの系統の技は完全なオリジナルですから。騎士団であの技を使えるのは私だけです」
「なるほど…まぁ試してみますか」
もしこれが使えるなら大きな飛び道具が揃う。
「今私がここに居ることの証明」
すると、ハルバードの刃が勢いよく飛び出して少し行ってもどってきた。
「…出来ましたね」
ムラサキさんは一人あきれた顔でこちらを見る。目の前で常識無くなったからだと思うけど。それにしてもこの技は便利だな…。あ、そうだ。ハルバード増やして一気に使えば強くね?
「アームコピー 数量10 ポルガイスター」
「何するつもりですか?」
「いえ、別に大したことないですよ。たかがハルバード十個でさっきの技使うだけですし」
「え?」
「ムラサキさん、念のため離れててください。私が今ここに居ることの証明」
ズビュン!といい音をならしてハルバード十個全てから刃が飛んでいく。
「中々強いな。これなら実用性がある」
「コウヨウさん、あなた一体…」
「ただのしがない旅人ですよ?」
ムラサキさんや騎士団の人達、さらにはナポレオン団長さえも呆れたような目でこちらを向いている。なんだよぉ。
あの日から三日がたった。幸いにして街には被害がなく、騎士団は魔物の素材でかなり儲かっただろう。で、俺は何をしてるかというと…
「今回はどのような要件ですか?ジャンヌダルク陛下」
ジャンヌダルクさんのところへ来ていた。しかも、ムラサキさん経由ではなく直接呼ばれたのだが。
「コウヨウさん、実はちょっと試してほしいことがあって…」
「なんでしょう?」
「コウヨウさんはムラサキの私が今ここに居ることの証明が使えるんですよね?」
「ええ。中々強い技です」
「あの技は風属性と片手剣、もしくは両手剣の合体なんです」
「それが?」
「実は、コウヨウさんにやってほしい技と魔法がありまして」
「まぁ一日暇ですからいいですよ」
「じゃあお願いしますね」
「了解です」
ジャンヌダルクさんのレクチャー通りに精神を統一する。魔力が流れるのを全身で感じる。これは上級以上の魔法を使う上での常識らしい。
「ドリルウィングスピャアー」
体に流れる魔力を解き放つイメージをする。解き放つ魔力が渦になって巻き上がり、回りの何もかもを吹き飛ばす。風属性上級魔法ドリルウィングスピャアー。自分の回りに魔力純度の高い渦を発生させる魔法だ。
「おお、さすがコウヨウさん」
ジャンヌダルクさんが、跳ねながら興奮している。どことなく可愛いが目のやり場に困る…。
「では次、お願いしますね」
「それはいいんですが…この地形どうするんですか?」
「問題ないです。次の技で戻りますから」
「あ、はい」
次の技…確か超近距離タイプの斬撃技だっけ。確かハルバードを逆手で持って腰を屈めて魔力をハルバードに流す。ある程度たまったら、ドリルウィングスピャアーと同じ感覚で魔力を解き放ち、下から上に斬り上げる。
「疾風の跡など夢の中」
斬り上げた軌道から五月雨のごとく針が立ち込める。疾風の跡など夢の中はジャンヌダルクさんがまだ戦っていた頃に使っていた技で、技の後継者を探していたらしい。
「中々疲れますね。使えてあと五回ってとこでしょうか」
「そうですか。ちなみに私は一日に一回が限度でしたのでコウヨウさんは魔力が豊富なのですね」
「そうでしょうか?」
これもきっと神様のご加護なんだろうな。
「コウヨウさん、今日はありがとうございました」
「今日は?」
「ええ。あと試してほしい魔法が二つあるので、明日もよろしくお願いしますよ?」
うへぇ。大変だこりゃ。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
3
-
-
104
-
-
0
-
-
55
-
-
125
-
-
37
-
-
1168
-
-
1512
-
-
17
コメント