第30話　強者

いったい、どれくらいの時間を打ち合っただろうか、、、

「はあ！！」

「アッハッハッハ～！！いいよぉ～！」

冒険者狩りの力量は、俺の予想を大きく上回っていた、、

こちらの刃は通らず、相手の攻撃を捌くので全く余裕はない状況だ

「くっそ！があ！！」

自分の内側に神経を集中する、、

魔力による身体強化を行う、雷属性による強化により俺の身体能力は爆発的に向上する

「おお～、なんかする気かな？」

楽しみと奴は笑っている、、、

「いつまでも気に障るその顔！絶望に変えてやるよ！！」

ここからが全力だ、速攻で片を付ける！！

「な！消えた！？」

奴の背後へ、一瞬で移動し斬りかかる

「ここだ！」

完璧に捉えたと確信した一撃を打ち込む

「ざ～んね～ん」

「なに！」

俺の一撃は受け止められていた、、、

「ふふふ、不思議そうだね～？どうしてこいつは俺の攻撃を受け止めているんだってね？」

「くっ、まだだ！」

瞬時に頭を切り替え後退する、同時にナイフを４本同時に投擲する

「当たらないよ～そんなの～」

当然のごとく躱してこちらに接近してくる

「甘い！」

こちらからも敵に向かい距離を詰める

「正面からやる気になったのかな？アハハ！」

奴と鍔競り合う直前に、は左手のワイヤーに魔力を通しながら全力で引く

「なに！？」

奴の背後から、帯電したナイフが高速で向かってくる

「びっくりしたけど、甘いよ～」

背後からの奇襲をものともせず、ナイフごとワイヤーを切り裂く

「化け物が！」

だが、これで相手は体のどこの部分も動かせないはずだ

これまでの攻防がこの隙を生み出す

「くたばれ！！」

全力の一撃を叩きこむ

「誘われたのか！！」

驚愕の表情になる冒険者狩り

「紫電一閃」

捉えた、俺の一撃は奴の胴体を完璧に切り裂いた

「ば、、かな、、、」

血を吐きながら地に臥す

「はぁはぁ、なんとかやったぞ、、、」

かなりギリギリの闘いだった、正直今のが決まらなければやばかった

「まあ、ランスロットには防がれたけどな、、、、」

とりあえずは、今回の事をしっかり報告しなければいけないな

「まずは、ギルドにでも報告にっ！！」

なんだ？

体が熱い、、、

どうして、俺の体から血が流れてるんだ？

「あ、れ？、、、どうし、、」

力が抜け、地面に倒れる

なんで、倒れている？

「あ～あ、本当に痛かったよ～？」

なんで、あいつが生きているんだ？

「お、ま、、え、、、どう、、」

「え～？聞こえないよ～？」

こちらによって来る冒険者狩り

「僕を殺したいなら、一撃で首でも飛ばさなきゃダメじゃないか～」

俺の一撃は確かに致命傷だったはず、、、、

「まあ、少し危なかったよ？素晴らしい攻撃だった、、でもさ、、僕には届かない」

ああ、俺は、、、負けたのか、、、、

「さようなら、雷使い君」

黒刃が振り下ろされた

END