ファルダーミール -明日の世界-

ほむほむ

No/1

 「カヤト、ありがとな」
 真夏の夕焼けが西城とカヤトの背中を照らしていた。
 西城は、今回、自分が寝ている間に何があったのかをカヤトから聞き、そのことに対して礼を言う。
 「たいしたことじゃないさ、お前に死なれたら困るからな......」
 友達として......という言葉は恥ずかしかったため言うのを止めたカヤト。
 「カヤト、これからどうする?」
 「俺はとりあえず家に帰るかな。今回は何も言わず一週間も家を空けてしまったから、姉も心配してるだろうしな」
 「そっか、それじゃ、僕も家に帰ることにするよ」
 「おう、そうしたほうがいいだろうな。お前の親御さんも心配しているだろうし」
 「うう~ん?どうだろう?うちの親は両親とも基本的に僕に無関心だからな~多分、大丈夫じゃないかな」
 西城家は両親も美男美女である。
 父親はいかにも仕事できますよ感を出しており。実際、大企業の重役ポジションについているらしい。
 母親は大人気の大物女優という。まさしく、このイケメン西城君は生まれるべくして生まれたといったふうだ。しかし、西城と両親はあまりかかわりがないらしい。そのため、西城が俺の内によく泊まりに来るのも分かる気がする。
 「そんなことよりカヤト、アムネシアさんから聞いた話だがどうする?」
 「どうするもこうするもないだろう、本当ならば行動するしかないだろう」
 
 西城と花子が目覚め、状況を説明し終えた時までさかのぼる。
 アムネシアがふとこんなことを言ってきた。
「そういえば、カヤト君は妖怪とかを倒すことを専門としていたよね?」
「そうだが、それがどうしたんだ?」
「いや、たいしたことではないんだけれど。君、百鬼夜行って知っているかい?」
「ああ、一応、知っているがそれがどうしたんだ?」
「いや、最近。地上では妖怪たちの活動が活発になっているらしいからね。そろそろ、百鬼夜行の時期だからそれが理由かと思ってね」
「そうか、分かった」
「そうかい、それじゃ、さっさと帰ってくれ。これからいろいろ研究をしないといけないんだ」
「わかったよ、それじゃな」
 そして、冒頭へと戻る。
 
 そもそも、百鬼夜行とは何かということを説明しなければならないだろう。
 百鬼夜行とは、古来より日本の説話などに登場する深夜に徘徊をする鬼や妖怪の群れである。
 その群れを見たものは、数々の不幸に襲われると言われており。かつて京都を横断した百鬼夜行は陰陽師により退治されたという。
 この、百鬼夜行が活動していたのが約100年前であり。伝承に書かれている100年の周期で訪れる鬼の軍勢という伝承どうりだとするとそろそろということになる。
 もっと調べなければ。
 だがとりあえず家に帰って今日は寝ようと思う、疲れたからな。そんなことを思いながら俺は近くの家の屋根を伝って走り帰る。西城は普通に歩いて帰るらしい。

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