ケーキなボクの冒険
その201 ジャックとブラック
「ではオレとリーフが、ブラックに乗って双剣のシャルルを探している間に、アトラスがほかの欠片を集めるんだな?」
無邪気にブラックファイヤードラゴンのブラックの頭を撫でるリーフを横目に、ダグラスがアトラスに確認した。
「そうだ。シャルルはどうやら瀕死の状態だから急いでほしい。私もリーフと共に行きたいのだが、やらねばならないことを思い出した。必ずどこかで落ち合おう。」
そういうと、アトラスはどこからか調達してきた赤色の馬に乗って駆けだした。
リーフに語りかけることもなく・・・まるで目を合わせたくないかのように。
「さあリーフ、急いでるんじゃないのかい?どこまで行こうか?」
ブラックもリーフと久しぶりの再会ではしゃいでいる。
「あ・・・どこだろう、シャルルさんは・・・。アリスをヒョウガの国に連れて行って、ホシフルの国に移動する間にいなくなったみたいなんだけど・・・。そしてボクは、シャルルさんと一緒だったはずのヒューさんに刺されたんだ。」
あの時の記憶が生々しくよみがえってきて、思わず心臓の辺りを押さえるリーフ。
(どうしてあの時、ヒューさんはボクを刺したんだろう・・・。ボクの心臓を・・。)
それは時々思い出す悲しい疑問だった。
(その理由を知りたい!シャルルさんも早く助けたい!!)
「ブラック、お願い!ボクをシャルルさんのもとに連れて行って!場所は・・・分からないけど・・・」
ブラックはケタケタ笑った。
「リーフ、ボクを誰だと思っているの?ドラゴンの血を引く不死鳥、ブラックファイヤードラゴンだよ!赤の欠片はボクの中に流れる血で感じる事が出来る!さあ、ホシフルの国へ行こう!」
黒い鳥ブラックは、リーフとダグラスを乗せて朝も早い大空に飛び立った。
ジャックを追いかけてサンゴの町に急いでいるアーサー。
しかし馬を休ませながらなので、思ったほど距離を稼げていなかった。
「くっそ・・!空を飛べるやつはいいよな・・・!」
忌々し気に朝の空を見上げる。
その時。薄い雲の間から黒い大きな影が現れた。
そして、その黒い影の進路を遮るようにもう1つ森の中から出てきた、羽ばたく影。
「ジャック・・・!」
アーサーは激突しそうになる2羽の怪鳥を見た。
「あぶないっ!!」
ブラックの背に乗るダグラスが叫ぶ。リーフは全く気が付かなかった。
前方にイキナリ現れたこげ茶色の大きな鳥。
ブラックはぶつかる寸前で体を斜めにして回避した。
何が起こったか分からないままリーフはブラックにしがみつき、飛行が安定した時に振り向くとそこには
「ジャックさん!」
「ジャックさん!」
ほぼ同時にブラックも言った。
ブラックは金の卵で転生した時、ジャックに拾われて育てられた。黒いヒナの時代を一緒に過ごしたが、大きくなるにつれて火山の熱や膨大な食糧が必要になり、ジャックの元を自ら去ったのだった。
ブラックは今でもジャックを父親のように思っている。
「大好きなジャックさん!」
ブラックは旋回しながらジャックに近づこうとしたが、何か様子がおかしい。
ジャックは常に攻撃態勢をとっているように見える。
「ジャックさん!」リーフも呼びかけるが、何の反応もない。
「ジャックさん、ボクだよ、ブラックだよ!」
「あいつから離れろブラック!」
ダグラスだけが冷静に状況を見ていた。
無邪気にブラックファイヤードラゴンのブラックの頭を撫でるリーフを横目に、ダグラスがアトラスに確認した。
「そうだ。シャルルはどうやら瀕死の状態だから急いでほしい。私もリーフと共に行きたいのだが、やらねばならないことを思い出した。必ずどこかで落ち合おう。」
そういうと、アトラスはどこからか調達してきた赤色の馬に乗って駆けだした。
リーフに語りかけることもなく・・・まるで目を合わせたくないかのように。
「さあリーフ、急いでるんじゃないのかい?どこまで行こうか?」
ブラックもリーフと久しぶりの再会ではしゃいでいる。
「あ・・・どこだろう、シャルルさんは・・・。アリスをヒョウガの国に連れて行って、ホシフルの国に移動する間にいなくなったみたいなんだけど・・・。そしてボクは、シャルルさんと一緒だったはずのヒューさんに刺されたんだ。」
あの時の記憶が生々しくよみがえってきて、思わず心臓の辺りを押さえるリーフ。
(どうしてあの時、ヒューさんはボクを刺したんだろう・・・。ボクの心臓を・・。)
それは時々思い出す悲しい疑問だった。
(その理由を知りたい!シャルルさんも早く助けたい!!)
「ブラック、お願い!ボクをシャルルさんのもとに連れて行って!場所は・・・分からないけど・・・」
ブラックはケタケタ笑った。
「リーフ、ボクを誰だと思っているの?ドラゴンの血を引く不死鳥、ブラックファイヤードラゴンだよ!赤の欠片はボクの中に流れる血で感じる事が出来る!さあ、ホシフルの国へ行こう!」
黒い鳥ブラックは、リーフとダグラスを乗せて朝も早い大空に飛び立った。
ジャックを追いかけてサンゴの町に急いでいるアーサー。
しかし馬を休ませながらなので、思ったほど距離を稼げていなかった。
「くっそ・・!空を飛べるやつはいいよな・・・!」
忌々し気に朝の空を見上げる。
その時。薄い雲の間から黒い大きな影が現れた。
そして、その黒い影の進路を遮るようにもう1つ森の中から出てきた、羽ばたく影。
「ジャック・・・!」
アーサーは激突しそうになる2羽の怪鳥を見た。
「あぶないっ!!」
ブラックの背に乗るダグラスが叫ぶ。リーフは全く気が付かなかった。
前方にイキナリ現れたこげ茶色の大きな鳥。
ブラックはぶつかる寸前で体を斜めにして回避した。
何が起こったか分からないままリーフはブラックにしがみつき、飛行が安定した時に振り向くとそこには
「ジャックさん!」
「ジャックさん!」
ほぼ同時にブラックも言った。
ブラックは金の卵で転生した時、ジャックに拾われて育てられた。黒いヒナの時代を一緒に過ごしたが、大きくなるにつれて火山の熱や膨大な食糧が必要になり、ジャックの元を自ら去ったのだった。
ブラックは今でもジャックを父親のように思っている。
「大好きなジャックさん!」
ブラックは旋回しながらジャックに近づこうとしたが、何か様子がおかしい。
ジャックは常に攻撃態勢をとっているように見える。
「ジャックさん!」リーフも呼びかけるが、何の反応もない。
「ジャックさん、ボクだよ、ブラックだよ!」
「あいつから離れろブラック!」
ダグラスだけが冷静に状況を見ていた。
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