皇太子妃奮闘記~離縁計画発動中!~
42話 ママイヤ国に着ました!
ママイヤ国に入国し、王都まではまだ2日ほど旅をしなければならなかった。
だが何故か、護衛と称してママイヤ国から第二王子のビートン様が入門で待ち構えていた。
「ルイス殿下、お待ちしておりました。」
「これはビートン殿、久しぶりですね。わざわざお迎えに来なくても。」
「いえ、大事な友好国ですから。しかも今回は初々しい皇太子妃様をお連れになるとお聞き、何かあってはならないと国王より命を承っております。」
ビートン王子はチラッと私の方を見る。
「そうですか····ありがとうございます。では紹介をしましょう。」
私はルイス殿下に腰を持たれて紹介された。
「これが私の愛しい妃のアリアだ。」
「ビートン様、初めましてアリアと申します。宜しくお願いいたします。」
いつものように飛びっ切りの笑顔で応えた。
ビートン王子は一瞬、目を細めたがすぐに笑顔になった。
「アリア殿、初めまして、ママイヤ国の第二王子になりますビートンと申します。兄上から聞いてはおりましたが、本当にお綺麗ですね。その白銀の髪色は本物ですか?」
ムッ!失礼な!
「ええ。地毛ですわよ。世の中にはわざわざ染めてまで白銀色にされる方がいるようですが。オホホホホ。」
さりげなく嫌みを言い空笑いをする。
私も性格が悪いわね。
私の反応にヤバいと思ったのか、ビートン様はすかさずフォローをする。
「そうなんですよ。世の中には染めてている方もいますのでつい·····。申し訳ございません!アリア殿の見事なその白銀色は染めても出ないでしょう!」
あっはははと一人で笑っている。そして急に話題を変えた。
「ルイス殿下、実は3日前くらいに妹のララベルから伝書鳩がきまして、その内容を届けようと早馬できて、ルイス殿下のご一行が来るのをお待ちしておりました。」
「ララベルから文?ビートン殿がわざわざここまで来られたのだ。大事なことが書かれてたのかな?」
「はい!実は妹のララベルはルイス殿下より寵愛を承り、この度懐妊したと報告がありました!」
「「えっ!?」」
思わず二人して声が出てしまった。
「まだ妊娠初期ですので今は安静にしているとの事です。ルイス殿下がママイヤ国に来られたら報告して欲しいとララベルから文がきた次第です。」
なんと!ララベルが妊娠!ナタリアが怒り狂ってそうね。自慢気に自分が最初に妊娠するみたいなことを言ってたし。
そっかあ。ひとまず安心ね。ルイス殿下の血が残せるもの。
チラッとルイス殿下の顔を見ると少し複雑そうな顔をした。
「ルイス殿下、おめでとうございます!アリア様の前で失礼かもしれませんが、誰よりも早くルイス殿下の御子を身籠ったことを我々は大変嬉しく思っております。」
ビートン様は興奮しているのか少し顔が赤くなっていた。
ルイス殿下は笑顔で「ありがとう」とお礼を言った。
私も
「おめでとうございます」
と言ったら、私にはかなり困惑した顔をしていた。
その日は少し移動し近くにある街に一泊することとなった。
ビートン様も一緒に食事をして、少し疲れたからもう休みたいとルイス殿下が言ったので、ビートン様は早めに部屋から退出した。
私とルイス殿下はお茶を飲んでいたが、ルイス殿下がいきなりララベルのことを切り出してきた。
「まさかアリアよりも早くララベルが妊娠するとは·····」
ドキッ!
「まだアリアには足りなかったのか····」
足りなかったとは····言わずとも何とやらね。
そんな訳ないけどね!足りすぎなくらいよ!きっと避妊薬がなければ妊娠してるわ!
「予定ではアリアが最初に妊娠して大々的に祝賀会をする予定だったのに。」
······やめて欲しい·····。
「まっ、まあ妊娠にはタイミングもあるらしいので、ララベルは良かったのではないでしょうか。」
「そうか·····」
考え込んでいるようでルイス殿下はそっぽを向き黙り込んでしまった。
避妊薬のこと、ばっ、バレてないよね!?
でも自分の子が出来たのにあまり嬉しそうじゃないわね。
「ルイス殿下は「ルイスだ!」」
ルイス殿下はいきなりこちらに振り向き私の言葉に割り込んできた。
「前から思っていたが、もう結婚したのだ。ルイスと呼び捨てでいい。」
「そんな訳には····」
「私が嫌なのだ。距離が出来ているみたいで····。」
「·······。」
距離作ってます。
「これからは二人きりの時はルイスと呼ぶように。敬称を付ける度にキスするからな!」
それは勘弁してくださ~い!!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
次の日は少し急いで馬車を走らせた。ママイヤ国王に早く連れてくるようにと言われていたらしい。
そのおかげか、街は早朝に出て、夕方には無事王城に着くことができた。
そこですぐに謁見の間に行き、挨拶をした。
「ルイス殿、アリア殿、ようこそママイヤ国へ来てくださった。」
ママイヤの国王、ザビアス陛下が顔をニコニコさせて歓迎のお言葉を言う。
「ザビアス国王、ありがとう。」
それからいつもの通りにルイス殿下が私を紹介した。
それが終わるとザビアス陛下がララベルの話題を出してきた。正直またか····てな感じで憂鬱になる。明らかに私を牽制している感じに取れた。
ふと横を見ると、リンカーヌ王国に婚礼の時に来ていた皇太子ガイルが私を睨むように見ていた。
私と目が合っても睨むのを止めない。
今はルイス殿下とザビアス国王と話しているから、私に対しての睨みを止めないのね。
別にいいけどさ。前も思ったけど、嫌な感じだわ。その隣いたビートン様は私と目が合うと笑顔になった。
ルイス殿下とザビアス国王の話が終わり、皆で夕食を食べた。
話題は相変わらずララベルとお腹の赤ちゃんのことだった。
「いやあ、ララベルが産むのが王子なら孫が大国のリンカーヌ王国を治めることになるのですな!ララベルが誇らしく感じる!はっはっはっ!」
上機嫌でザビアス国王は言う。
そこまで相づちを打って聞いていたルイス殿下が真顔になりザビアス国王に注意をした。
「ザビアス国王、今は正妃の御披露目と言うことで友好国であるママイヤに来ている。なのにララベルのことばかり言うのはどうかと思う。」
「おお·····それは申し訳ない。つい嬉しくての·····」
ザビアス国王も気分を害したのか少しムッした顔になった。
「それにララベルの子が第一王子でも王位継承はこのアリアが王子を産めば下がる。」
「なんですと!?」
ザビアス国王は少し怒った感じでバンっ!と机を叩いた。
「このママイヤ国はどうかわからないが、我が家リンカーヌ王国では正妃が産む子が王位継承を持つ。例えばアリアが王子を二人産んだら、その子が王位継承第一位と第二位になりララベルの子が第三位になる。」
「····そうでしたか。」
ザビアス国王は顔を引きつらせながらくやしそうにしている。そして私に鋭い目して見てきた。
なんなのよ~!自分で勝手に喜んでるだけじゃん!
それからは重い空気のまま食事をした。
ルイス殿下はまだ話しがあるからとザビアス国王に言われたので別の部屋に移動して行った。
私は用意されていた部屋へと戻って行った。
「アリア様、お風呂の準備は出来ております!」
部屋に入ってプリンが用意してくれた紅茶を飲んでいる時にレイナが言ってきた。
おっ!それは早く入りに行かなくちゃ!ルイス殿下が帰ってきたら一緒に入ろうとか言ってくるかもしれないし!
疲れたから早く寝たいし!また閨のお誘いがきたら·····しばらくお預けしていたから、また野獣のように····ぶるぶると震えがきた。
早速お風呂に行くために準備をしていると、コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
「は~い!」
レイナが陽気な声を出してドアへ向かって対応した。
「あっ!」
レイナが驚いた声を出したので振り向くと、そこにはビートン王子が立っていた。
だが何故か、護衛と称してママイヤ国から第二王子のビートン様が入門で待ち構えていた。
「ルイス殿下、お待ちしておりました。」
「これはビートン殿、久しぶりですね。わざわざお迎えに来なくても。」
「いえ、大事な友好国ですから。しかも今回は初々しい皇太子妃様をお連れになるとお聞き、何かあってはならないと国王より命を承っております。」
ビートン王子はチラッと私の方を見る。
「そうですか····ありがとうございます。では紹介をしましょう。」
私はルイス殿下に腰を持たれて紹介された。
「これが私の愛しい妃のアリアだ。」
「ビートン様、初めましてアリアと申します。宜しくお願いいたします。」
いつものように飛びっ切りの笑顔で応えた。
ビートン王子は一瞬、目を細めたがすぐに笑顔になった。
「アリア殿、初めまして、ママイヤ国の第二王子になりますビートンと申します。兄上から聞いてはおりましたが、本当にお綺麗ですね。その白銀の髪色は本物ですか?」
ムッ!失礼な!
「ええ。地毛ですわよ。世の中にはわざわざ染めてまで白銀色にされる方がいるようですが。オホホホホ。」
さりげなく嫌みを言い空笑いをする。
私も性格が悪いわね。
私の反応にヤバいと思ったのか、ビートン様はすかさずフォローをする。
「そうなんですよ。世の中には染めてている方もいますのでつい·····。申し訳ございません!アリア殿の見事なその白銀色は染めても出ないでしょう!」
あっはははと一人で笑っている。そして急に話題を変えた。
「ルイス殿下、実は3日前くらいに妹のララベルから伝書鳩がきまして、その内容を届けようと早馬できて、ルイス殿下のご一行が来るのをお待ちしておりました。」
「ララベルから文?ビートン殿がわざわざここまで来られたのだ。大事なことが書かれてたのかな?」
「はい!実は妹のララベルはルイス殿下より寵愛を承り、この度懐妊したと報告がありました!」
「「えっ!?」」
思わず二人して声が出てしまった。
「まだ妊娠初期ですので今は安静にしているとの事です。ルイス殿下がママイヤ国に来られたら報告して欲しいとララベルから文がきた次第です。」
なんと!ララベルが妊娠!ナタリアが怒り狂ってそうね。自慢気に自分が最初に妊娠するみたいなことを言ってたし。
そっかあ。ひとまず安心ね。ルイス殿下の血が残せるもの。
チラッとルイス殿下の顔を見ると少し複雑そうな顔をした。
「ルイス殿下、おめでとうございます!アリア様の前で失礼かもしれませんが、誰よりも早くルイス殿下の御子を身籠ったことを我々は大変嬉しく思っております。」
ビートン様は興奮しているのか少し顔が赤くなっていた。
ルイス殿下は笑顔で「ありがとう」とお礼を言った。
私も
「おめでとうございます」
と言ったら、私にはかなり困惑した顔をしていた。
その日は少し移動し近くにある街に一泊することとなった。
ビートン様も一緒に食事をして、少し疲れたからもう休みたいとルイス殿下が言ったので、ビートン様は早めに部屋から退出した。
私とルイス殿下はお茶を飲んでいたが、ルイス殿下がいきなりララベルのことを切り出してきた。
「まさかアリアよりも早くララベルが妊娠するとは·····」
ドキッ!
「まだアリアには足りなかったのか····」
足りなかったとは····言わずとも何とやらね。
そんな訳ないけどね!足りすぎなくらいよ!きっと避妊薬がなければ妊娠してるわ!
「予定ではアリアが最初に妊娠して大々的に祝賀会をする予定だったのに。」
······やめて欲しい·····。
「まっ、まあ妊娠にはタイミングもあるらしいので、ララベルは良かったのではないでしょうか。」
「そうか·····」
考え込んでいるようでルイス殿下はそっぽを向き黙り込んでしまった。
避妊薬のこと、ばっ、バレてないよね!?
でも自分の子が出来たのにあまり嬉しそうじゃないわね。
「ルイス殿下は「ルイスだ!」」
ルイス殿下はいきなりこちらに振り向き私の言葉に割り込んできた。
「前から思っていたが、もう結婚したのだ。ルイスと呼び捨てでいい。」
「そんな訳には····」
「私が嫌なのだ。距離が出来ているみたいで····。」
「·······。」
距離作ってます。
「これからは二人きりの時はルイスと呼ぶように。敬称を付ける度にキスするからな!」
それは勘弁してくださ~い!!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
次の日は少し急いで馬車を走らせた。ママイヤ国王に早く連れてくるようにと言われていたらしい。
そのおかげか、街は早朝に出て、夕方には無事王城に着くことができた。
そこですぐに謁見の間に行き、挨拶をした。
「ルイス殿、アリア殿、ようこそママイヤ国へ来てくださった。」
ママイヤの国王、ザビアス陛下が顔をニコニコさせて歓迎のお言葉を言う。
「ザビアス国王、ありがとう。」
それからいつもの通りにルイス殿下が私を紹介した。
それが終わるとザビアス陛下がララベルの話題を出してきた。正直またか····てな感じで憂鬱になる。明らかに私を牽制している感じに取れた。
ふと横を見ると、リンカーヌ王国に婚礼の時に来ていた皇太子ガイルが私を睨むように見ていた。
私と目が合っても睨むのを止めない。
今はルイス殿下とザビアス国王と話しているから、私に対しての睨みを止めないのね。
別にいいけどさ。前も思ったけど、嫌な感じだわ。その隣いたビートン様は私と目が合うと笑顔になった。
ルイス殿下とザビアス国王の話が終わり、皆で夕食を食べた。
話題は相変わらずララベルとお腹の赤ちゃんのことだった。
「いやあ、ララベルが産むのが王子なら孫が大国のリンカーヌ王国を治めることになるのですな!ララベルが誇らしく感じる!はっはっはっ!」
上機嫌でザビアス国王は言う。
そこまで相づちを打って聞いていたルイス殿下が真顔になりザビアス国王に注意をした。
「ザビアス国王、今は正妃の御披露目と言うことで友好国であるママイヤに来ている。なのにララベルのことばかり言うのはどうかと思う。」
「おお·····それは申し訳ない。つい嬉しくての·····」
ザビアス国王も気分を害したのか少しムッした顔になった。
「それにララベルの子が第一王子でも王位継承はこのアリアが王子を産めば下がる。」
「なんですと!?」
ザビアス国王は少し怒った感じでバンっ!と机を叩いた。
「このママイヤ国はどうかわからないが、我が家リンカーヌ王国では正妃が産む子が王位継承を持つ。例えばアリアが王子を二人産んだら、その子が王位継承第一位と第二位になりララベルの子が第三位になる。」
「····そうでしたか。」
ザビアス国王は顔を引きつらせながらくやしそうにしている。そして私に鋭い目して見てきた。
なんなのよ~!自分で勝手に喜んでるだけじゃん!
それからは重い空気のまま食事をした。
ルイス殿下はまだ話しがあるからとザビアス国王に言われたので別の部屋に移動して行った。
私は用意されていた部屋へと戻って行った。
「アリア様、お風呂の準備は出来ております!」
部屋に入ってプリンが用意してくれた紅茶を飲んでいる時にレイナが言ってきた。
おっ!それは早く入りに行かなくちゃ!ルイス殿下が帰ってきたら一緒に入ろうとか言ってくるかもしれないし!
疲れたから早く寝たいし!また閨のお誘いがきたら·····しばらくお預けしていたから、また野獣のように····ぶるぶると震えがきた。
早速お風呂に行くために準備をしていると、コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
「は~い!」
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