こんな俺でも愛してくれますか

UAI

22話 新手

ミアがさらわれて、次の日。

「またか。」

メリーが、隣で眠っていた。

「起こしちゃ悪い、そっとしとくか。」

時間になるまでに、朝飯と弁当を作り、メリーを起こしに二階へ。

「メリー、起きろ。」
「んー、おはようございます。」
「敬語はやめろって言ったろ。」
「あぁー、おはよう。」
「朝飯できてる。」

ギンは、登校の準備をして、メリーは朝食を食べて支度をして、2人で玄関を出た。

「あれ、ミアがいない。」
「寝坊したのでしょうか?」
「まさか、学校に着いたらわかるよな。」
「そうですね。」

10数分の道のりを歩き、学校へと向かう。

「今日何にしよう。」
「お好み焼きというのが食べたいです。」
「いきなりだな。」
「テレビで見たので。」
「決まりだな。」

今晩の夕飯が決まるぐらいで教室へ着いた。

「なぁ、ギン。」
「なんだよ。」
「今日、空いてるか?」
「真紀、またやんのか?」
「違う。合コンするんだけど、人いなくて。頼む。」
「帰りまでには、答えるよ。」
「いい返事待ってるぜ。」

真紀からの唐突な誘い。あの日以来声をかけられなかったのでギンは内心驚いていた。

「なんの話でした?」
「合コンだって。」
「行くんですか?私がいるのに。」
「行って、さっさと帰ってくるよ。飯作らないといけないしな。」
「ですね。」

ホームルームが始まって、一限目が始まる前だった。

ヴゥー、と携帯の振動が起きた。ギンの携帯だ。

「誰からだよ。....はい、もしもし。」
「ギンくんかね?私だ、ヘザード・フォー・アランだが。緊急事態だ。」
「の前に、なんで携帯番号知ってるんですか?」
「メリーの携帯からじゃが、そんなことより、ミアが誘拐された。」
「はぁー。」

アランからのミアの誘拐が告げられて、ギンは、大声で言ってしまったため、生徒たちは、一斉に振り向いた。そして、ギンは大人しく座り、小声で話し始めた。

「で、場所は?」
「時雨様の家だ。本人から電話で直接言ってこられたのだ。」
「あいつ、懲りてなかったのか。」
「場所を言うから...」

アランが言いたいことを、ギンは先に行った。

「助けてこい、ですね。わかってますよ。アランさん。」
「助かる、今学校だな?」
「はい。」
「そこから、北に向かって100キロ弱ある。簡単に見つかると思うが。」
「了解しました。」
「健闘を祈る。」

プツンと携帯を切り、席を立った。

「ギン様?」
「ミア、ちょっと。」

ギンは、メリーに手招きをして小声でミアが誘拐されたと告げた。

「本当ですか?」
「しー。今から行ってくるが、先生に早退しますって言っといて。」
「わかりました。頑張ってきてください。」
「あぁ。」

ギンは、教室の窓から飛び立って、時雨の家に目指した。

「100キロちょいとだったはず。ならこの辺か。」

空を飛んで下を見る。すると、大きな屋敷が立っていた。

「ここだよな、明らかに。」

学校から出て、5、6分で時雨の家に着いた。

「お待ちしておりました、ギン様。」

玄関の前に着くと、いきなり数十人のメイドから歓迎さた。

「こちらへ。」
「......」

メイドさんに案内され連れてこられたのは、訓練所だった。

「やぁ、お久しぶりだね。」
「手出しするなって行ったよな。時雨さんよ。ミアはどこだ。」
「ミアさんなら、あそこに。」

時雨が指す方には、手錠をされ立たれているミアがいた。先日着てきた服が破れ身体には、傷が付いていた。

「お前。」
「怒んなよ。ほら、行ってどうぞ。」

時雨は、道を通した。

(誘拐しといて、すんなり返すな。)

ギンは、ミアの元へ行き声をかけた。

「おい、ミア。」
「ギン、くん。逃げて。」
「逃げる?...やば。」

ミアを抱き寄せ、蹴りから守る。が後方へ飛ばされ、壁にぶちあたる。

「今のは、まずかった。モロだと気絶だったかも。展開してよかった。」
「またですか。」
「はぁー。」
「また、邪魔をするのか。」
「邪魔?手出すなって言っただろうが。」
「お前さえいなければ、今頃ミアを妻として受け入れ玩具どうぐにしてこの家を豊かにしようとしのに、お前と決闘して負けた次の日、あちこちから、『貴族の恥よ。』散々馬鹿にされ、地位まで落ちた。」
「それ、八つ当たりだよな。」
「八つ当たりか、お前はな。だが、私からしてみれば、復讐ですがね。」

立っていた時雨が消えた。時雨が喋っている間にギンはミアに絶対防壁リフレクターを付与していた。

「ここですよ。」

時雨は、ギンの前にいた。

「なぁ、一つ聞いていいか。」
「どうぞ。」
「人間じゃねーな。時雨。」

ギンは、剣を生み出して、時雨の剣を受け止めた。

「そーですね。」
「なら、本気が出せる。」

剣を弾き、時雨と距離を取る。

「エクリプス。」

ギンに、エクリプスの力が身にまとった。

「これはこれは、私もほんきでいきますよ。」

時雨から、頭の半分にツノが生えてきた。





ふぅ。



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