名探偵の推理日記〜仏のしらべ〜

耕一

第3話『クラシックの尻尾』

 俺たちが事件の詳細を話し終わると、こっちの方に、鑑識の人が走ってきて、息を切らしながらこう言った。
「松本さん、事件当時この音楽室で流れていたピアノの音なんですけど、音楽室の奥の方からリモコンでも操作可能なCDデッキが出てきました。それからその中に入っていたCDの中身はドビュッシー作曲の月の光だったんですけど、なぜか曲の終わりの方しか収録されていなかったんです。」
「そうでしたか。そういえば、被害者の方の身元は分かったんですか?」
探偵のおじさんがそう質問すると、鑑識の人はこう答えた。
「はい、市内の病院に勤務している早川正志さんでした。」
「ありがとうございます。」
おじさんはそういうと、鑑識の人は現場へと戻っていった。そして鑑識の人が見えなくなると刑事の方に向き直りこう言った。
「小林刑事、確か何年か前にもここに来た気がするんですけど。ここで何か事件ありましたっけ?」
そう聞かれると刑事はこう答えた。
「はい、確か2年前に同じような事件で来ましたよ。その時は、夫婦の遺体がここの近くの大きな豪邸で発見されたんですよ。しかもその時はベートーヴェンの告別って言う曲が大きなスピーカーから流されていました。結局犯人は、分からなくて、未解決事件になったんですよね。」
「あぁ、その事件ですか。確か夫婦には中学校に通っている息子がいて、事件後親戚に引き取られたんでしたっけ」

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