第11話 狙われたレイジ

落下するアルマに大きな矢が迫る。
｢アルマ君！！｣
メルが手を伸ばすと、岩の壁から樹木が生えアルマの側まで伸びる。
アルマはそれを掴み、引っ張るようにして矢を躱す。
｢くっ！一人くらい落としておきたかったが。｣
そう言い、フウザは魔法陣を展開する。
｢！！･･･逃がさん！｣
近づこうとするカイトにサオンは弓を向け、牽制。
その隙に魔法が発動。地面から風が吹き上がる。その風に乗り、フウザとサオンが上昇。
それに巻き込まれ、アルマとメルが押し上げられる。
アルマとメルは風の軌道をそれ落下。その横を通りフウザとサオンが宙に舞う。
フウザは再び、強風の魔法を使い横へ飛んでいく。
｢あいつら！レイジの所に戻る気か！｣
｢急いで追いかけましょう！｣

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リクウとレイジは互いに剣を交える。
｢レイジ！お前、剣術も上手くなったな！｣
｢流石に弓で狙われてるんじゃ戦いにくいけど、一対一ならかなり鍛えたからね！｣
｢だったら魔法で勝負だ！｣
リクウが魔法陣を踏むと、魔法陣がリクウを跳ね飛ばすようにレイジの上空へ。そして宙に浮いたまま同じ魔法を発動、レイジの背後へ。
｢貰った！｣
｢ライジング！｣
振り下ろされた剣を振り返りざまに弾く。
｢『轟雷槍』！｣
左手から激しい雷が放たれ、リクウの身体を貫く。
｢畜生、しくじったか！｣
リクウの身体は緑色の光となって消え去る。
｢よし！みんなと合流しよう。｣
その時、遠くから何かが風を裂く音が聞こえた。
｢？･･･あれは！？｣
レイジの上空から、大きな魔力の矢が落下してきていた。
｢ライジング！｣
レイジはすぐさまその場を離れると、直後大きな矢が地面に激突。深々と突き刺さる。
それを見て、レイジは影の多い木々の中を素早く駆け出す。
｢これじゃ合流どころじゃない！サオンを探さないと！｣
しかし、強い曲射で方角が掴みにくく。射ってから移動して、矢が落下している頃には別の場所にいる。
探すのは困難だとレイジは分かっていた。
｢とは言え、この森の中じゃこっちの位置も分からないはず･･････何！？｣
またレイジの上空に矢。レイジが足を止めると、進むはずだった道へ矢が落下。

｢僕の場所がバレてる？どうして？｣