天魔界戦

皇神凪斗

第4話 試験へ向けて

アルマ達は仮想の身体の感触を確かめた後、表示されたデータを元に作戦を練る。
「さて、ここは他のギルドメンバーをよく知る僕が案を出すべき何だろうけど。
まずは君達の意見を聞きたい。この試験をどう考えているのかを。」
「んー、正直に言ってあんまり難しい試験とは考えてねぇ。
バトルロイヤルって言う以上かなりの人数が参加するってのは分かるけどよ。一人一人の実力はそこまででも無いだろ?」
それを聞くと、レイジはニヤリと笑った。
「君ならそう思うだろうね。けど、彼等も意外と侮れないと思うよ?」
「何故だ?いくらなんでもこのメンツで足元を掬われるって事は考えにくいが。」
「それは・・・
このチームは的にされるからだよ。」





一方、ロキ達も似たような話をしていた。
「?・・・私達が狙われる?どうして?」
「あぁ、ルルカは巻き添えになっちまうが。俺達の悪評の所為だろ?」
「まあ、それもあるが。理由は俺とアルマが強すぎるからだ。」
「・・・自分で言うか普通?」
「このバトルロイヤル。ただ生き残った者が合格、という訳じゃないだろう。恐らくは生き残るまでの過程で審査される。
そして、その審査用の計測器が・・・。」
「お前とアルマって訳か・・・例え最後まで生き残れなくても、誰もが強敵と考えるお前らを倒すか善戦すれば合格出来る。って考えるわな。」
「そんな奴らに負けるロキじゃない。」
「まあ、相手が十人程度なら余裕で勝てるが。今回は敵の数とその戦力が読めない。」
「そう言えば、そのアルマ君はどうするんですか?彼と戦えば魔力の浪費は避けられませんよ。」
「狙われるのはあいつも同じだ。俺達の相手をしてる程暇じゃ無いだろう。むしろ、戦いを避けたいはずだ。こちらも無理に戦闘はしなくていいだろう。」
「じゃあ、生き残るための策を考えれば良いわけだな。」




「生き残るため・・・つまり持久戦の鍵は魔力。
どんなに強い人でも魔力が無くなれば戦えなくなる。」
「いくらなんでも数十人相手にまともに戦って魔力を温存ってのはキツイな。」
「そこで、このチームの要となるのが・・・
メルちゃんだ。」
「・・・・・・え!?」
「ま、魔力量的にそうなるよな。」
「そう。戦いが進んで終盤戦、魔力を使い切った他のチームにできるだけ万全を保たせたメルちゃんなら無双できるはずだ。」
「それって・・・結構、責任重大ですね。」
「大丈夫だ!お前は爆撃魔法だけ備えとけ!」

「それでいいんですかね・・・?」


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