検索

会員登録

天魔界戦

皇神凪斗

第39話 仲間

ミカエルは見て分かるほどイラついていた。
｢想定外だ･･･『天装使兵』がたった五人で押さえつけられるなんて。
さっさと雑魚を片付ないと面倒な事になりそうだね。｣
カイトがロキの隣に立つ。
｢ロキ。お前は結界が使えるのだろう？何故奴を閉じ込めない？｣
｢俺とアルマの二人で奴を倒せるかはまだ分からない。
もしアルマが倒れてしまえばミカエルを倒す事は不可能だ。
こちらの戦力を削られるリスクを負うより、アルマに何かあった時助けられる『仲間』が近くにいる方がリスクが低い。｣
｢なるほどな。それはつまり、俺が奴と戦っても構わない。そう捉えていいのか？｣
｢それなら私も。少し怖いけど、みんなと一緒なら･･･。｣
｢カイト！メル！ミカエルはマジでヤバい！力も魔法も上。戦闘経験も桁違いだ。気を抜けば一瞬でやられる！｣
｢だからこそ。力を合わせるべきとロキは考えいるのですよね？｣
｢ロキの敵なら私が倒す。｣
シャールとルルカも隣に並ぶ。
｢言っとくが俺は近づかないからな。｣
｢私も。｣
ゼツとムラサキは一歩下がる。
｢お前ら馬鹿だな･･･死んでも知らねぇぞ？｣
｢お前がキーマンだ。一番気をつけろ。｣

｢憎い。｣

ミカエルの表情が暗くなる。
｢君が憎いよアルマ。仲間を失った私に対して、仲間を率いて向かってくる君が。｣
｢何度も言ってるだろ。俺の仲間はやらせねぇ！｣
｢･･･分かっているさ。理不尽な事を言ってると言うのは。
･･･『神の裁きエル・ジャッジメント』｣
ミカエルの剣先から魔法陣。凄まじい光の魔力砲がアルマ達に襲い掛かる。

｢『灰炎かいえん』｣

ミカエルの魔法を『白い炎』が包む。その強力な魔法に押されず完全に抑え込み相殺する。
｢忘れたのか？俺は『ベリアル』の契約者だぞ？その特性に従い、俺の魔法は強化されている。｣
｢ならミカエルの魔法はロキに任せて、近づいてきた所は俺が抑える。｣

アルマは剣を構えてミカエルに近づいていく。


コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品