天魔界戦
第41位 最凶
天白ギルドの数ある修練場の一つに移動する。誰も使っていない場所を選びアルマ、ロキとカインの三人だけ戦場へ。観客席にカイト、メル、シャール、ゼツ、ルルカに加え天白ギルドの禍憑ヨミ、紅アカネと数人が待機する。
ヨミとアカネ以外の数人は戦場と観客席に元からある魔法の防御壁を囲むように立つ。
それは戦場で戦う者から観客を守る為の物だが、囲った数人はその防御壁をさらに強化する。
「禍憑カイン・・・ギルドの人間から警戒されるほどと言う訳か。」
「勿論です!私のお兄さんは最強ですから!」
「それもあると思うけど・・・相手が相手よね。
グランギルドの超新星に無法者の主犯格。
さて・・・どこまで戦えるかしらね?」
「さて、どっちから行くか。」
アルマとロキはじゃんけんのポーズを取る。
「───────二人一緒で構わない。」
「随分自信があるんだな?」
カインは目を閉じる。そして、両手に剣を持った。
それは魔剣であり、二本持っているのは驚くべき事だがそれ以上に存在を感じさせる男がいた。
カインが目を開けると同時に空気が冷える。
アルマとロキは言葉を交わさずとも、二人で戦おうと決意する。
「これはお前達を試す意味もある。
もし実力が足りないのであれば奴らに殺され、人間が殲滅される。
・・・それなら、ここで死んでも変わりない。」
「「!!」」
観客席もざわめく。
「あいつ!アルマを殺す気だぞ!」
「カインさんの言う事も否定は出来ませんけど・・・大丈夫何でしょうか。」
「二人を信じましょう。私達が行っても足でまといでしょうから。」
アルマはエクスカリバーを、ロキはレーヴァテインを構える。
「「「『魔装』!」」」
三人は一斉に魔装。アルマとロキは駆け出す。
アルマは正面、ロキは即座にカインの背後に回る。
同時に攻撃を仕掛けるが、カインも持つ剣は二本。軽く受け止められる。
「甘いな。」
カインは片足で目にも止まらぬ速さでロキの腹に蹴りを打ち込まれ、ロキは背後の壁に叩きつけられる。
その蹴りを打ち込むと共に、ロキの剣を受け止めていた剣を上に放る。
アルマがロキが蹴られた事に反応し、左腕を振りかぶる。
すると、カインは剣をずらし拳を打ち込みにくい場所ように相手の剣を動かす。その隙に、空いた手でアルマの頭を正面から鷲掴みにする。
そして、足をすばやくアルマの足の後ろに回し頭を押し出す。
頭が後ろに下がり、足がくじかれた事で態勢を崩し仰向けに倒れる。
そこで、放った剣を掴みアルマの首元目掛けて切っ先を振り下ろす。
「あぶね!」
アルマはギリギリ、左手で魔剣を掴む。しかし、もう一本の剣を振り下ろす。
ロキが後ろから練磨で腕を掴み、それを阻止する。
「!!・・・『光魔の盾』!」
アルマは仰向けのまま盾を展開する。
「『終炎の灯火』!」
カインの腕を掴んだ練磨が爆発。爆煙がカインを包む。その隙にアルマは距離を取る。
「・・・そんな物か?」
爆煙が散り、姿が見える。
カインの腕とその周辺は皮膚が黒く変色していた。『悪魔の姿』になっていた。
「・・・全く。」
「あぁ、これはやべぇな。」
ヨミとアカネ以外の数人は戦場と観客席に元からある魔法の防御壁を囲むように立つ。
それは戦場で戦う者から観客を守る為の物だが、囲った数人はその防御壁をさらに強化する。
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さて・・・どこまで戦えるかしらね?」
「さて、どっちから行くか。」
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そして、足をすばやくアルマの足の後ろに回し頭を押し出す。
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そこで、放った剣を掴みアルマの首元目掛けて切っ先を振り下ろす。
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