天魔界戦

皇神凪斗

第37話 再会

助けに来たアルマはロキと同じく力をつけていた。
近くにもう天使は全て倒し、気配はなかった。
「アルマ君!生きてて良かった・・・!」
「そんな簡単に死なねぇよ俺は。」
アルマは次にロキを見る。
「まずはお前の回復だな。」
「俺の魔剣だ・・・あれを出せ。」
「あぁ、『天使の制約』『解除』!」
アルマとロキの間に魔法陣が現れ、生えるように2本の剣が姿を見せる。
『聖剣 エクスカリバー』と『魔剣 レーヴァテイン』だ。
アルマとロキがそれぞれ手に握る。
「『来い』・・・。」
ロキの左腕から出た『終炎』を魔剣に纏わせる。
魔剣はその『終炎』を喰らうように吸収する。
「『寄越せ』」
ロキの身体が赤く光り始める。
「魔力を変化させたのか?自分の物に。」
「あぁ、この『左腕』は繋がっているが魔力は別物。故に『レーヴァテイン』が喰らい、俺の魔力を回復させる事が出来る。」

しばらくした後、ロキは立ち上がる。
「シャル、礼を言う。
さて、アルマ。神を一人殺したのか?」
「あぁ、それはな。ただ・・・。」
「ただ?」

「『天使 ミカエル』が、俺に『聖剣』を渡した共犯者として牢屋に入れられてんだ。」
「おい・・・そんな事どうでもいいだろう。
どうせお前を釣り出す為の罠だ。」
「いや、恐らく牢屋に入れたのは本当に共犯者と思ったからだろう。
その状況を利用した相手の作戦だが・・・。正直、救うメリットは何一つ無い。」
「だけどよ!俺の所為で捕まってんならほっとけねぇよ!」
「・・・そいつを救ったら満足するのか?」
「ロキ、それは危険ですよ。アルマ君も見つかりましたし、天使も撒けた。ここで撤退するのが最適です。」
「それでこいつが着いてくるならな。」
「シャール・・・頼む。」
「・・・これは聞くしかないですね。」

アルマ達一同はミカエル救出に目的を変えた。


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