天魔界戦
第三章 再会 1話 反撃の兆し
人間が魔法を手にしてから約五十年。
『黒死竜』以来の脅威に晒される。
人間より身体能力が高く、翼により飛行が出来る。
魔法でさえ優れた『天使』が、隊を率いて現れる。
一人の『天使』に人間数人で戦い、やっとの思いで倒す。
次々と現れ、倒して行くが────────
グランギルドのメンバーは管理政府と協力して、スティルマ国を守る事に専念した。他のギルドもそれぞれの国を『天使』から守っていた。
「アルマはまだ見つからないのか。」
「ギルドカードも反応しないし、普通じゃないです。」
「反応が無いとなると、ジャミングを張られてる可能性があるな。」
「アルマ君が敵に捕まるなんてありえないと思うけど、自分でその類の魔法を使うとも思えないよね。」
戦闘で付いた服の土を払うカイト、心配そうな顔をするメル。
周りを警戒しているグランと険しい顔をするレイジ。
「政府の『ロスト』とかいう奴がかなりの数を倒してはいるが、全部という訳じゃない。」
「彼だけに頼る訳には行かないけど、時間の問題だ。彼が生き残っても、国の人達を守れなきゃ意味が無い。」
「やっぱりアルマ君の力が必要です・・・。」
メルは杖を強く握りしめる。
カイトは振り返り歩き出す。
「・・・お前の使命はどうした。腑抜けが・・・。」
一時間も経たずにカイトとメルは戦場に立っていた。
「・・・分断されてしまったか!」
「カイト君!一旦撤退しましょう!」
「そうしたい所だが・・・!」
天使は槍を構え、空から突撃してきた。
カイトは槍を弾き、天使の腹を自分の槍で貫く。
蹴り飛ばすようにして、槍を引き抜くと視界の隅に魔法陣が映る。
「!!」
放たれた光の矢を慌てて躱すが、地面で爆発し土煙を巻き起こす。
煙が晴れると同時に天使が現れる。
カイトは避けようとしたが──────
「!?・・・視界が?」
天使の持つ剣がボヤけて見える。疲労が蓄積していたのだ。
「カイト君!!」
「全く、やっと見つけたと思ったらこれか───────」
ボヤけた視界の中で一本の鋭い光の線が見えた。
次の瞬間、天使が『真っ二つ』になった。
視界が正常に戻った時、天使は光となって消えた。
「・・・何故ここにいる!?」
視線の先にいた二人の人物。カイトやメルがよく知る人間だった。
「前に見た時はもう少し強かったと思ったが・・・?」
「お久しぶりです。メルさん。」
一人はナイフを持った小さき暗殺者。
そして、もう一人は、カイトとメルが探し、待ち続けた男───────
アルマによく似た顔立ちだが、髪色は正反対の黒。
着ている服も、左手も真っ黒な男。
「シャールさん!!」
「ロキ!!」
二人を見下ろしながらロキは不敵に笑った。
『黒死竜』以来の脅威に晒される。
人間より身体能力が高く、翼により飛行が出来る。
魔法でさえ優れた『天使』が、隊を率いて現れる。
一人の『天使』に人間数人で戦い、やっとの思いで倒す。
次々と現れ、倒して行くが────────
グランギルドのメンバーは管理政府と協力して、スティルマ国を守る事に専念した。他のギルドもそれぞれの国を『天使』から守っていた。
「アルマはまだ見つからないのか。」
「ギルドカードも反応しないし、普通じゃないです。」
「反応が無いとなると、ジャミングを張られてる可能性があるな。」
「アルマ君が敵に捕まるなんてありえないと思うけど、自分でその類の魔法を使うとも思えないよね。」
戦闘で付いた服の土を払うカイト、心配そうな顔をするメル。
周りを警戒しているグランと険しい顔をするレイジ。
「政府の『ロスト』とかいう奴がかなりの数を倒してはいるが、全部という訳じゃない。」
「彼だけに頼る訳には行かないけど、時間の問題だ。彼が生き残っても、国の人達を守れなきゃ意味が無い。」
「やっぱりアルマ君の力が必要です・・・。」
メルは杖を強く握りしめる。
カイトは振り返り歩き出す。
「・・・お前の使命はどうした。腑抜けが・・・。」
一時間も経たずにカイトとメルは戦場に立っていた。
「・・・分断されてしまったか!」
「カイト君!一旦撤退しましょう!」
「そうしたい所だが・・・!」
天使は槍を構え、空から突撃してきた。
カイトは槍を弾き、天使の腹を自分の槍で貫く。
蹴り飛ばすようにして、槍を引き抜くと視界の隅に魔法陣が映る。
「!!」
放たれた光の矢を慌てて躱すが、地面で爆発し土煙を巻き起こす。
煙が晴れると同時に天使が現れる。
カイトは避けようとしたが──────
「!?・・・視界が?」
天使の持つ剣がボヤけて見える。疲労が蓄積していたのだ。
「カイト君!!」
「全く、やっと見つけたと思ったらこれか───────」
ボヤけた視界の中で一本の鋭い光の線が見えた。
次の瞬間、天使が『真っ二つ』になった。
視界が正常に戻った時、天使は光となって消えた。
「・・・何故ここにいる!?」
視線の先にいた二人の人物。カイトやメルがよく知る人間だった。
「前に見た時はもう少し強かったと思ったが・・・?」
「お久しぶりです。メルさん。」
一人はナイフを持った小さき暗殺者。
そして、もう一人は、カイトとメルが探し、待ち続けた男───────
アルマによく似た顔立ちだが、髪色は正反対の黒。
着ている服も、左手も真っ黒な男。
「シャールさん!!」
「ロキ!!」
二人を見下ろしながらロキは不敵に笑った。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
0
-
-
107
-
-
26950
-
-
22803
-
-
4503
-
-
147
-
-
516
-
-
1
-
-
337
コメント