天魔界戦
第45話 明鏡止水
ソルディは今までのように荒々しく『魔刀』を振る。
しかし、アレクは同じ剣速で弾き返す。
「なっ!?」
「軽い・・・いや、『聖剣』自体はさっきの剣より重い。ミカエルの光が俺に力を与えてくれる!」
「あぁ!?そんなんで俺の『魔刀』が止められる訳ねぇだろ!!」
「・・・お前が俺の初撃を受け止めた時言ったよな。
『見るのは一度目じゃない』・・・と。
だから俺も言おう。『俺に二度同じ攻撃は痛通用しない』!!」
「!!・・・舐めてんじゃねぇよ!!」
ソルディが魔刀を振る。
アレクはそれより速く動く。
魔刀を持つ右手を切り落とすべく、聖剣を振る。
ソルディはそれが見えていたが、怒りで出した悪手が止まることはなく。避けようとするも、脇のやや下の腕を切られる。
「『剣技 六閃』!!」
アレクは更に追撃。高速の剣技を振るう。
ソルディは魔刀でガードしようとするが、相手の攻撃を防ぐなんて事は初めてだった。
結果、数発は受けてしまう。
「(くっ!何だよ・・・強ぇ奴と戦ってるってのに全然楽しくねぇ・・・。さっきまで俺より弱かった奴に押されてるのが超イラつくぜ!!)」
「(確かに応戦は出来ているし、身体は動く。だが、疲労が消えた訳じゃない。少しずつ身体が重くなって行くのが分かる。動けなくなる前に、こいつを・・・殺す!!)」
アレクは一度距離を置き、深呼吸をする。そして、剣の切っ先を地面すれすれで保つ。
「無心だ・・・邪念を断ち、目の前の敵を見る。」
アレクの全身を包んでいる光が腕と足に集中する。アレクは自覚無しに魔力を操っていた。
「ふざけるなよ!それを見るのも二度目だ!」
「・・・『剣術』・・・『明鏡止水』」
ソルディが一歩踏み出す。
「はぁ?」
アレクは消えた。
それを脳が認識するのと同時に、背中から圧力を感じた。
前に倒れながらソルディは顔を後ろへ向ける。
そこには勿論、剣を振り下ろしたアレクがいた。
「・・・・・・。」
ソルディは受身を取り、前転してから立ち上がる。振り向いて、魔刀を構えた。
その瞬間、アレクはソルディの両足を切り付ける。
「クソっ!」
ソルディは膝から崩れ落ち、地に手を着く。
「負けるのか・・・この俺が・・・?」
ソルディの口から血が垂れ、刀を染める。
「血だ・・・。」
「・・・?」
「もっと血を!!血をよこせ!!
アーハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!」
《あーあ。魔刀に飲み込まれちゃったか。》
《余所見をするな!!》
アレクの目の前にいるのはソルディでは無かった。ソルディの身体をした、血を求める獣だ。
獣は立ち上がる。血を吹き出す身体で、刀に血を浴びせながら。
アレクは圧倒されて、立ち上がるまで動く事が出来なかった。
「お前も!!血を流せぇぇぇええ!!!!」
ソルディが動いた。地面を蹴り血を吐きながら、魔刀を振り下ろす。
アレクはギリギリそれを受け止めた。
「身体能力が更に増している!これがこの『魔刀』の能力か!!」
アレクはもう一度、『明鏡止水』に入る。
「ハハハハハ!!血ダ!!血ヲヨコセエェェェェ!!!!」
しかし、アレクは同じ剣速で弾き返す。
「なっ!?」
「軽い・・・いや、『聖剣』自体はさっきの剣より重い。ミカエルの光が俺に力を与えてくれる!」
「あぁ!?そんなんで俺の『魔刀』が止められる訳ねぇだろ!!」
「・・・お前が俺の初撃を受け止めた時言ったよな。
『見るのは一度目じゃない』・・・と。
だから俺も言おう。『俺に二度同じ攻撃は痛通用しない』!!」
「!!・・・舐めてんじゃねぇよ!!」
ソルディが魔刀を振る。
アレクはそれより速く動く。
魔刀を持つ右手を切り落とすべく、聖剣を振る。
ソルディはそれが見えていたが、怒りで出した悪手が止まることはなく。避けようとするも、脇のやや下の腕を切られる。
「『剣技 六閃』!!」
アレクは更に追撃。高速の剣技を振るう。
ソルディは魔刀でガードしようとするが、相手の攻撃を防ぐなんて事は初めてだった。
結果、数発は受けてしまう。
「(くっ!何だよ・・・強ぇ奴と戦ってるってのに全然楽しくねぇ・・・。さっきまで俺より弱かった奴に押されてるのが超イラつくぜ!!)」
「(確かに応戦は出来ているし、身体は動く。だが、疲労が消えた訳じゃない。少しずつ身体が重くなって行くのが分かる。動けなくなる前に、こいつを・・・殺す!!)」
アレクは一度距離を置き、深呼吸をする。そして、剣の切っ先を地面すれすれで保つ。
「無心だ・・・邪念を断ち、目の前の敵を見る。」
アレクの全身を包んでいる光が腕と足に集中する。アレクは自覚無しに魔力を操っていた。
「ふざけるなよ!それを見るのも二度目だ!」
「・・・『剣術』・・・『明鏡止水』」
ソルディが一歩踏み出す。
「はぁ?」
アレクは消えた。
それを脳が認識するのと同時に、背中から圧力を感じた。
前に倒れながらソルディは顔を後ろへ向ける。
そこには勿論、剣を振り下ろしたアレクがいた。
「・・・・・・。」
ソルディは受身を取り、前転してから立ち上がる。振り向いて、魔刀を構えた。
その瞬間、アレクはソルディの両足を切り付ける。
「クソっ!」
ソルディは膝から崩れ落ち、地に手を着く。
「負けるのか・・・この俺が・・・?」
ソルディの口から血が垂れ、刀を染める。
「血だ・・・。」
「・・・?」
「もっと血を!!血をよこせ!!
アーハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!」
《あーあ。魔刀に飲み込まれちゃったか。》
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獣は立ち上がる。血を吹き出す身体で、刀に血を浴びせながら。
アレクは圧倒されて、立ち上がるまで動く事が出来なかった。
「お前も!!血を流せぇぇぇええ!!!!」
ソルディが動いた。地面を蹴り血を吐きながら、魔刀を振り下ろす。
アレクはギリギリそれを受け止めた。
「身体能力が更に増している!これがこの『魔刀』の能力か!!」
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