Colorful

*おれんぢ*

-記憶- second

それは……
小さな黒猫ではなく、少年だった。
「お兄ちゃん…、ありがとぅ、」
「っは?!え?ね、猫は、どこにっ…」
少年は元々それ・・で、あったかのように静かな声でお礼を言って走り去って行った。
「…っえ、?」
全て夢だった。そう決められてるかのようにあっさりとした終りだった。
俺は1人で呆然ぼうぜんとしていた。


…………所まではどうにか思い出せた。
が、俺は今なぜこんな所に居るのだろう…?
どう頑張っても思い出せないっ…
それに、ここはなんだ、?
いつもの日本に似ているようで、西洋のようで、それとももっと違うかのような、
不思議な世界だ。
どことなく見たことがあるのに、全く違う。
「なんだよ。この世界は…」
目の前に広がる異様な風景をながめながら冷静になろうとこころみる。
大して回らないような頭をフル回転させるが、頭が追いつかない…。

すると突然
くいっ、
と、服の裾を引っ張られる感覚に驚いた。
「ぉ、、ぉにいちゃん…、。」


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