-仮説-

ここには、私たちが生きているこの世界の他に、
暗い暗い黒の世界と
明るく輝く白の世界が存在するらしい。
それは、天国だとか、地獄だとか…
そんなものではなくって。
ただ真っ黒く、ただ真っ白な
豊かな世界から隔離された２つの空間。
そしてここ･･は、豊かであり、様々な種の人間とは異なる者達と共存する世界だ。

共存する世界から隔離された黒の世界と白の世界。
何があるだとか何も無いだとか。
その真実は、誰も知らない。
そこは時空の歪ひずみだから。
入口はふとした瞬間に開くものでいつの間にか迷い込んでいるものだから。
しかし出口は…。
出口は…そう簡単に見つからないものだ。
迷路だって、そうだろう。
なんの情報もなくゴールするというのは
どれほど大変で無謀なことか。
どれほど時間がかかるものか…。

失踪、誘拐、はたまた神隠し。
富んだ子の世界から消えた者達は沢山いる。
それを事件と捉とらえるか、怪奇かいきと捉えるか。

まぁ、この話も、もはや都市伝説だ。

これは、１つの物語のプロローグであり、それと共に、１つの仮説でもある。
これが真実であり、偽りでもある。
今起きていること、今までに起こったこと、これから起こるはずのこと。
貴方達は、全て知っているようで、何も知らない。
誰も。
何にも知らない…。

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