君なんてダイキライ!

那月 綾

再びの恐怖

一昨日と、今日で友達の二人に告白をされた。
(。はぁ、めんどくさい…)
どうして私は、告白されたのか分からない…こんな私を『好き』と言ってくれた人はいなかった。それもそうだ…だって、私は、暗くて、話しててもつまらなくて、存在感が薄い…それで、少しいじめられたこともあった。
そんな私をあの二人は…
「本当、なんなんだ?あの二人…どうして、私なんだ?…」
そういやぁ〜なんか、私、いつの間にか、この学校にいる先生たちが言っていたことを行っているような?
『高校生と言えば、青春です!』

『将来に役立つよ!』

『…恋っていいですよねぇ〜?』

「…うっそ…今、恋愛&青春してる!?」
(…おっふ)

          ド   ン
「ッ……?何?」
突然、誰かにぶつかって私はびっくりした。
誰だろうと顔を上げると、そこにいたのは…忘れもしない…あの人だった。
「……青柳………瑛……せん…せい」

「…やぁ、秋山、春香さん…あの時ぶりだね?……」
あの時と同じ、青柳先生は私を見て不気味な笑みをしていた。私はこの先生が苦手だ…そして、初めて会う前から、先生を知っていた…だが、知らない…。
「…ど?…体調は……」

「…大丈夫です…」

「そっか…体調悪くなったら、いつでも………オイデネ?」
私は、震えがとまらない…ここから逃げ出したい…でも、足が動かなかった。私の様子に、異変を感じたのか、先生は私の肩を掴んで私を逃がさないかのように強く掴んだ…
「ッ……いたっ……」

「大丈夫?…顔色、悪いよ?」

(怖い…ここから逃げたい……誰が…助けて…)
私は神様に願うよう言った…すると、神崎さんが現れた…
「…春香さんっ!」

「ッ…あ、神崎さん…」
神崎さんは駆け足で私のところに来た。
そして、私の様子を見て神崎さんは急に態度が変わった…誰かを睨んでいた。目線を追うと、神崎さんが見ていたのは、青柳先生だった。
「…青柳先生…春香さんに何かあったんですか?」
声がいつもより低い…私は、神崎さんの怒っている様子を初めて見る。
「…いや?ただ、顔色が悪かったから話しかけただけだ…」

「…そうですか…だったら、手……春香さんから離して下さい…」
青柳先生は私から離れると、手を後ろに付いた。
「…おー怖い怖い…それじゃ、仕事があるから…俺はここで…」
先生はそう言うと、もう一度私を見て不気味な笑みをした。
先生がいなくなると、いつの間にか神崎さんはいつもの顔に戻っていた
「大丈夫だった?……あの先生に何かされなかった?」
神崎さん、まるでお母さんみたいになったかのように、心配するような目で話しかけた…私はそんな顔を見ただけで不思議と安心した…
「…不思議だな…」

「?何がですか?」

「いや、何でもない…それより、助けてくれて、ありがとう…」
私は、照れながら言うと神崎さんは
私を「か、…可愛い」と言い返された…その答えにはびっくりしたけどな。そう言えば、「ありがとう」って言ったのいつぶりだ?…まぁ〜、いっか。
(…いつか、お礼に、何か奢ってやろう…)

             カ     チ      ッ
「?」

「…どうした?」

「…いや、何でもない…」

(あの音は、なんだ?)
私はまだ、あの音を知らない…

私の止まっていた時計が

また、動き始める合図の音だということを…ー。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

「……ちっ……邪魔された…今度こそ…」

アハハハハハハハハハッーー!!

あの男が、不気味な笑い声をどこかの部屋で笑っていた。
春香を狙って、そして、自分のものにするために…
そうまさにあの男は狂っている…
あの日から…

コメント

  • LUCA

    面白いです!こんな単純な感想しか言えないけれど、すっごく読んでてワクワクします!これからも書いてください。楽しみにしてます!!

    0
コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品