幻想郷虚無異変

まったり

幻想郷虚無異変1話「幻想入り」

八雲紫という女子の転校生が来たことはすぐに広まった、そして、みんなにアレコレ質問されている状態を見ながら俺は思った。

ハヤテ(あいつは本当に何者なんだ?なぜ、俺はあいつにこんな警戒心をいだくんだ?そういえば、今日の夢に出てきた奴も八雲紫だったな本当にこれは偶然なのか?だめだこれ以上考えてもキリがないこのとはいったん忘れよう)

授業は続き放課後となり他のクラスから部活に勧誘しようとする人がやってきた。

美術部女子「紫さん、今日はこの後暇?」

紫「この後は部活を見に行く予定ですよ」

美術部女子「良かった、じゃあ美術部の部活体験して見ない?」

紫「すみません、私は入りたい部活は決まってるんです」

美術部女子「え?本当?どこなの?」

その、会話を盗み聞きしていた男子たちは勝手な妄想を始めた。

野球部男子(なに、部活見学を決めているだと?ついにうちの野球部にも女子のマネージャーが来るのか?)

剣道部男子(ふっ、彼女がきたがっているのは、わが剣道部のマネージャーだならそうに違いない、そうなったらあたたかく迎えよう)

バレー部男子(ゆかりんが来るのはきっと、去年全国3に入ったうちのバレーボール部だな、マネージャーになってくれればありがたいが、女子バレー部もあるからな)

ラグビー部男子(われらがラグビー部は全国1だ、きっと彼女はラグビー部のマネージャーになってくれるに違いない)

紫「私が入りたいのはアニメ漫画研究部ですね」

紫がそう言った瞬間に部活勧誘しにきた女子も盗み聞きしてた男子も同じ反応をした。

「「「「「え?」」」」」

紫「え?皆さんどうしました?」

紫に言われて5人同時に話し出した、この時紫と美術部女子は盗み聞きしてたことを黙認した

美術部女子「いやいやいやいや!!、あのかわりものが多い部活にはいるの?」

紫「え?何かおかしかったでしょうか?」

野球部男子「そりゃあ驚くよ、あの、部活部員が大介、翔太、直樹、ハヤテの4人しかいないし最近できたのに」

紫「え?あの部活最近できたんですか?それに確か部活動を立ち上げるには顧問と部員が5人必要だったはずなのですが?」

剣道部男子「確かに普通の学校なら、部活部員が5人集めて、顧問を作って、書類を提出して、承諾されるよ、そう....普通なら、ね」

紫「普通なら...ですか?」

バレー部男子「うちの学校はちよっと、変わっててね、理事長はもともとアメリカにいたんだよ、そして、日本にやってきてこの学校の理事長になったんだ、そして、理事長が日本に来た理由がめちゃ個人的な理由でね」

紫「どんな理由なんですか?」

ラグビー部男子「理事長は日本のアニメや漫画が大好きなんだよ」

紫「あっ(察し)」

美術部女子「だから、特例で人数が足りなくて顧問もいない部活に許可を出したの、そして、部活の時間になると仕事の合間を縫ってその、部室にいるの、まるで理事長がその部活の顧問みたいにね」

紫「だ、大丈夫かな、この学校」  

野球部男子「まぁ、何だかんだで地元民に愛されてるからね」

剣道部男子「愛されてるというより、高校がこの辺りではここしかないからだろう」

バレー部男子「まぁ、東京とか都市行くよりも地元の方が安心できるのは事実だけどね」

ラグビー部男子「まぁ、かわりものが多いけど十分楽しいよ」

紫「そうですね、それじゃあ、私は失礼します」

美術部女子「うん、またね、よければいつでも美術部に来ていいよ、いつでも歓迎するから」

盗み聞きしてた運動部男子たち
「「「「抜け駆けは許さん!!!!」」」」

美術部女子「チッ」

そんなこんなで賑やかなクラスであった

そして、私はかわりものしかいないというアニメ漫画研究部の部室前に着き、いざ扉をノックしようとした。

??「ホワァーーー、フォーー」

いきなり扉の向こうから叫び声が聞こえてノックしようとした手を止めた。

紫「え?」

ハヤテ「理事長頼むから叫ばないでくれ、また、俺らまで怒られちまう」

理事長「アイラブジャパーズ!!」

大介「それじゃあ日本人が好きという意味になるぞ」

翔太「とりあえず、この理事長を取り押さえるぞ、直樹は校長を呼んできてくれ」

直樹「わかった」

いきなり扉が開き私は後ろに飛んだ

直樹「おっと、ごめんよ」

そう言って、男子は階段を降りていった、とりあえず私はノックして部屋に入った、そして私は絶句した、他の部屋と同じ構造なのにアニメグッズが大量にあるせいか別の空間に見えたのだ、1番目を引いたのは部屋の真ん中にガムテープで生徒に拘束されてた白髪の理事長の姿だった。

紫「・・・・・」

ハヤテ「ふぅー、やっと取り押さえられた」

翔太「なんか、この人ここに来るたびに強くなってない?」

理事長「仕事嫌だ、仕事嫌だ、アニメ見ていたい!!」

3人「「「・・・」」」

3人黙ったところで直樹が女性校長を連れて戻ってきた。

女性校長「理事長!!またここにいたんですか!!早く仕事をしてください!!」

そう言って、女性校長細い体のどこにそんな力があるのか、理事長を肩に担いで理事長〜連行していった、理事長はその間にも「仕事は嫌だー」と叫びながら連行されて行った

ハヤテ「えーっと、ここに来たってことは体験入部かな?」

大介「まさか、こんなかわりものしかいない部活にか?」

翔太「大介、かわりものって自覚あったんだ」

直樹「それ、俺らお互いに言えるだろう」

紫「えっと、入部です」

ハヤテ、大介、翔太、直樹
「「「「はい?」」」」

紫「だから入部です」

ハヤテ「アッ、ハイ」

結構、八雲紫はアニメ漫画研究部に入部することになった。

入部してから、すぐに活動を始めた、活動といっても本日の活動は本来はアニメの議論だったのだがアニメオタクの理事長が連行されたので議論ができなくて本日の活動を終わろうというときに1人から提案が出た。

紫「あの、皆さんは異世界に興味がありますか?」

ハヤテ「そりゃ、あるけどいきなりどうした?」

紫「実は家の倉庫の整理をしていたら、こんなものが出て来たんです」

そう言って古い本を一冊鞄から取り出した。

ハヤテ「随分古い本だなコピーしていいか?」

紫「ええ、どうぞ」

アニメ漫画研究部にはなぜか、最新のパソコンやら、VR装置やらプリンターがある、もう一度言おう、この部活はアニメ漫画研究部である。

ハヤテ「とりあえず、4人分コピーしたけど、なんだこりゃ?」

大介「幻想郷全集って書いてあるね」

翔太「なになに、幻想郷は普段は博麗大結界によって守られてて普通は見えない、見えないだけであって常に世界に存在する、か」

直樹「スペルカードってのがあるよ」

ハヤテ「なになに、幻想郷ではあらゆることをスペルカードによる弾幕ゲーム通称、弾幕ごっこによって決定する、か」
 
ハヤテ(ん?幻想郷だと?聞いたことないのに、なんだ、この変な感覚はまるで幻想郷を知ってるみたいな感じた、俺の考えすぎか?)

大介「へぇー、キャラの特徴や苦手な弾幕の動き、これは?能力?」

翔太「幻想郷に住む、人たちは人里に住んでる人以外は基本的になにか能力を持っているって書いてあるな」

直樹「へぇー、名前だけじゃなくて、どの辺りに住んでるかまで、書いてあるね、これ?個人情報としてどうなの?」

こうして、俺たちは幻想郷全集の本を学校が閉まるギリギリまで読み続けて、それぞれの帰路に着いた。

ハヤテ(うーん、なんだこの引っかかってるような感覚は?なにかを忘れている、でも、なにを?)

そんな事を考え事をしていたら、いつのまにか家の前に着いていた。

ハヤテ「ありゃ、いつのまにか家についてた、まじか、どうやって帰ってきたっけ?まぁ、いいや、さっさと飯でも作るか」

ハヤテの家は母子家庭で母親は 外国の会社にスカウトされてそちらに引っ越した、お金は振り込んでくれるが、基本的に日本に帰ってくることはない。

ハヤテ「どうせ、家に入っても誰もいないし、幻想郷ってどこにでも行ってみてぇな」

そんなひとりごとを言った時後ろから声がした

??「行ってみたい?幻想郷へ?」

ハヤテ「ッ!!」

俺は急いで振り返った、そこにいたのは転校生の八雲紫だった

ハヤテ「お前、なんでこんなところに、てか、幻想郷に行ってみるってどういうことだよ?」

紫「どういうこともなにもそのままの意味よ?幻想郷に行ってみたい?」

そう言って八雲紫は笑った、そして、俺はその笑い方に見覚えがあった

ハヤテ「まさかお前は、夢の中に出て来た、奴か!!」

紫「そう、貴方の夢に出てきたのは私、貴方もさっき幻想郷全集を読んだのだから、私の能力を知ってるわよね」

ハヤテ「すきまを操る程度の能力か」

紫「あら、やっと気がついたのね、さて、そろそろ移動しましょう」

ハヤテ「移動するってどこにだよ?」

紫「決まってるでしょ幻想郷によ」

ハヤテ「俺に拒否権はないんだな?」

紫「ないわね、それに幻想郷ではある異変が起きてる、その元凶を作ったのが貴方なの責任を取ってもらうわよ」

ハヤテ「まてよ、俺には学校や母さんが」

紫「安心なさい、私の能力で記憶を操作して貴方のことを忘れさせてあるから」

ハヤテ「すでに手は打ってあるってか」

紫「そういうこと、ま、幻想郷でもせいぜい死なないように頑張りなさい」

そう言った瞬間に地面に穴が開き俺はそのまま穴に落ちて行った

ハヤテ「また、かよ」

そうして、空間に落ちていった、落ちている最中に紫の声が口が動いた、落下中なので聞こえるはずがないのにそれは、耳元で囁かれたかのように鮮明に聞こえた

「ようこそ幻想郷へ」

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