異世界転生はじめました。
第一話 プロローグ【突然の死】
「今日も残業漬けだった...」
帰路を歩きながらぼやいているのは毎日サラリーマンとして働き詰めている東雲 勇士である。
「いっそのこと異世界に行ってハーレム満喫とかしてみたいな〜」
俺はこの世界に飽き飽きしている。
毎日同じ生活の繰り返しで何も楽しいことも変化も感じられない。
いっそのこと違う世界へ行って夢の生活を送り幸せになりたいと思っている。
恵まれない家庭で育った俺は高校を卒業してすぐに就職をし、家を飛び出し一人暮らしをしていた。
その一人暮らしも初めてかれこれ5年が経過していた。
そろそろいい年になってきたし女の1人くらいいてもいいものだと思うのだが...顔も標準的だと思うし身長も低い訳でもない。
そう考えつつ自宅に帰るとすぐさまベットに横になり天井を見つめた。
「まぁ、こんな部屋じゃ普通の女もよりつくわけがないよな...」
部屋一面にはアニメのポスターやフィギュアが無数に散りばめられてある。
つまりガチオタである。
「別にオタクでもいいだろ!!
俺にはこの娘達がいるから寂しくなんてない...ッ」
あれ?なんか目から汗が出てきたぞ?
寂しくなんかない...寂しくなんか...
そう考えているうちに眠ってしまっていた。
ピピピ...ピピピ...
部屋中に携帯の目覚ましの音が鳴り響く。
眠い目を擦りながら携帯に目を向ける。
時刻は7:50を指していた。
「ヤバイ!会社遅刻するぅ!!!」
俺は着替えもせずに急いで自宅を出て会社へとダッシュで向かっていった。
その時であった。
俺は急いでいた為に道路の死角からこちらに向かってきていた暴走車に気付かずに跳ねられ宙を舞いそのまま意識を失った。
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