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神様育てませんか?

クルーソ

6話 甘やかし過ぎるのはよくないよね

俺は憤っていた。
野球の延長により、アニメの放送時間がズレたから?違う!
発売日に購入したゲームがクソゲーだったから?違う!

「やっぱライダーはWが最高傑作だよねー」

こいつだ。
ミユカがホームステイに来てから1週間ほど経つが、こいつがやる事といえばテレビ(主にアニメ)観てダラダラと食っちゃ寝してばかりで手伝いの1つもしようとしないからだ。

「おい、今日こそは家事を手伝ってもらうからな!」

今日は土曜で俺の学校もないし、一から教え込んでやろうと意気込んでいた。

「えー?めんどくさいよー」
「面倒くさいからと言ってやらないわけにはいかないのが家事というものだ。それにやってみたら意外と楽しいかもしれないぞ」

へメットさんは色々なものに触れさせてくれと言っていた。
家事もその一環になるはずだ、、、たぶん!

「楽しいならゆずってあげるよー」
「そういうことを言ってるんじゃなくてだな。共同生活をするうえで家事の分担は基本だぞ?神様候補だからって俺は特別扱いしないからな」
「そんなこと言ってわたしの下着洗うの嬉しいくせにー。どうせクンカクンカしてんじゃないの?」
「するか!」

キャラもの着てるくせに調子乗りやがる。
へメットさんのならまだしもお子様に欲情するほど飢えてないぞ。

「いいからやるぞ!最初は皿洗いだけとかでもいいから」
「でもばーちゃんに何にもやらなくていいって言われてるもーん」
「くっ!、、、」

そうなのだ。こいつがだらけているのはばぁちゃんが甘やかしているのも大いに関係している。
控えめに言ってデレデレである。

「ばぁちゃん、、ミユカも色々勉強しに来ているわけだし、あんまり甘やかすのもどうかと思うんだけど、、、」
「えー、だって超可愛いんじゃもん」
「いい老人がその言葉遣いもどうかと思う」
「わかっておる。ミユカちゃんが大事なことをここに学びに来ていることを、、。だがわしもずっと可愛い孫が欲しいと思っていたこともあって、ついつい甘やかしてしまってのう」
「ばぁちゃん、、、」

目の前に正真正銘の可愛い孫いますよ!!俺のことはなんだと思ってたの!?

「自慢じゃないが、お前のことは可愛いと一度たりとも思ったことはない」
「その想いはできれば墓場まで持っていって欲しかったよ、、、」
「ミユカちゃんかお前どちらかを孫として選べと言われたら迷わずミユカちゃんを選ぶわい」
「容赦ない追い打ちやめて!」

泣いちゃうから!そんなにハート強くないから!

「まぁそれは冗談としてじゃ」
「どこからどこまでがでしょうか?」
「家事くらいなら平日にわしが教えとくから、休日はどこか2人で出かけたらどうじゃ?」
「2人で?どうしようかな、、」
「映画館いきたい!!」

いつから聞いていたのかミユカが割り込んできた。

「映画館?なんで急に?」
「今ライダーやってるんだって!大集合なんだよ!」
「ええじゃないか。軍資金やるから行ってこい」
「やったー!」

俺まだ行くとは言ってないんだけどな、、、
そう言いながら少し楽しみだと思う自分もいた。



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