神様育てませんか?

クルーソ

5話 つい買っちゃうことってあるよね

「おおー!すげー!!」

適当に街を案内した後、最後に目的である夕食の買い出しのためスーパーに来ていた。
案内していて思ったのが、ミユカの知識は大分偏っているということだ。
神様候補なだけあって箱入りお嬢様的な感じなのだろうか?やっぱり全てにおいて知らないことが多すぎるな、、、

「ねぇねぇこれ並んでるやつ全部貰ってっていいの?」
「ダメに決まってるだろ」
「えぇー!?じゃあなんでここに来たの!?」
「夕飯の買い出しだ!家出るときに言ってただろ」

貢物にでも見えたのか?
取り敢えずできるだけ目を離さないようにしよう。

「いいか?こういうお店はその品物に合ったお金を払って初めて自分のものになるんだ。絶対に勝手に持ってったりするなよ」
「、、、お金?」
「おいマジか」
「いや、し、知ってるよお金!そういえばアニメで見たような気がする!うん!」
「お金をアニメで知ったやつ初めて見たわ」
「しょうがないじゃん!神様はお金いらないんだもん!だから見たことないんだもん!!」

嘘か本当かわからない言い訳をしているが、俺はそこら辺の事情は知らないためこれ以上突っ込むのはやめておくことにした。

「まぁそういうことだから。なるべく俺から離れるんじゃ、、、あれ!?」

ミユカがいない!うそだろちょっと目を離しただけだぞ、、なんて機動力なんだ!
やばいぞこのスーパーは結構広いんだ。見つけるのは結構手間かもしれない、、、
くそっ見つけたら説教してやるからな!
・・・・・
目につきやすい金髪だったこともありすぐにミユカを見つけることができた。
ミユカは食玩コーナーで目を輝かしていた。

「おい、勝手に離れるなって、、、」
「なんだこの宝の山は!?リンカの人形が!ライダーのベルトが!小っちゃいけど!」

すごくハイテンションでいらっしゃる

「お前こういうの好きなの?」
「初めて見たから好きかどうかはわからないけどとても心惹かれるぞ!」
「ふーん」

俺はアニメを見るだけでフィギュアとかは興味なかったからあんまりわからないんだけど、

「どれか一つ選べよ」
「え?でも勝手に貰ってっちゃいけないんでしょ?」
「俺がお金を払うから大丈夫だ。まぁホームステイ記念?でな」
「マジか!」

わけのわからない記念を理由にしたのは誤魔化しで、好きなものに目を輝かせるミユカを見て単純にプレゼントをしたくなった。恥ずかしいので絶対に本人には言えないが、、、

「ありがとう!」

そんな屈託ない笑顔で言われるとさすがに照れるな、、、
まぁ少しくらいだったら色々教えてもいいかと思った。


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