シャッフルワールド!!外伝──scarlet──
『 compromise 』
「何だと?」
彼女の申し出にカーインが、怪訝を声にして凄む。男の戦いに割って入り、いきなり止めろと言ってきたのだ。熱くなった黒獅子が怒りに震えるのは無理もない。未だ抜けない剣の柄を離さず、寧ろ握る力を加え、敵意を剥き出しにしていた。
押すのも引くのも適わない。刀身を身体の中へ引きずり込み、固定している謎の能力──それを解除したら、すぐにでも斬り掛からんとする気迫を黒騎士は放つ。だが、大して気にもとめずに彼女は、飄々とした態度で答えた。
「いえねぇ。私にも都合がありまして。ライアーさんが怪我をなされると困るのですよ」
今後に支障を来すので──と、彼女は人差し指でクルクルと円を描きながら、横目にカーインへと微笑んだ。愛嬌ある感じだが、彼女の場合どこか小悪魔的な印象を抱かせる。少なくともルーポは胡散臭い女と感じたが、ライアーはどうだろうか?
彼の方を向けば、カーインの様に怒りを露わにするわけでも、ルーポみたく露骨に怪しいと疑るわけでもなく。ただ、神妙な面立ちで口元に手を当てジッと、彼女の出方を窺い、見定めている。
「あなたの都合なんて知った事じゃない……って、言いたいとこだけど」
ここで戦いを再開しても不毛か。形はどうあれ、この女は自分がカーインに殺される可能性と、自分がカーインを止める為に重傷を負わせる危険性を防いだ。
流れに乗ったが為に、後にも引けない状況だったが。元々は暴れる異獣の鎮圧、保護が最初にして最優先事項であり。彼女の介入はこの主旨を引き戻すきっかけとなった。そう思えば彼女に対して抱くのは感謝とあらずも、怒りでもない。ここは頭を冷やすべきだ。
というか、彼女の呑気な振る舞いで冷めた。
「確かに……ここでやめるべきね」
警戒するに越したことはないが、戦いの中止という申し出には賛成だ。とは言え、自分が良くてもカーインの方はどうか?
少なくともライアーが止めようと、彼には戦いを続ける動機が残されている。勝手な行動を起こしたスヴェンの身柄を確保し、王国に連れ帰るという理由が。彼の律儀なその性格から、目的を果たすまで退くとは思えない。たとえ、死ぬことになろうとも。
「ンッフフ。ならば、ライアーさんとカーインさん。お二人には、妥協してもらいましょう」
「妥協……だと?」
カーインが訊くと、彼女はゆっくり前へと歩き始めた。するとズブズブと水の音が鳴って彼女の背中──剣が刺さっている所──を中心に波紋が広がり刃が、切っ先が顔を出す。
「む……っ!?」
拘束が解けた。しかし斬り掛かろうとはしなかった。迂闊に攻めては、また手痛い返しを受けるだろう。故にカーインは鞘に剣を戻し、居合いの姿勢で出方を窺う。
「実は、ライアーさんが異獣と戦う頃から私いましてね……傍観してたんですよ。なので状況は把握しています」
相も変わらず立てた人差し指を回す。まるでフィクションの科学者やら知的な探偵やらが推測を述べるような素振りで、彼女はライアーへと歩いてくる。
「さて、先ずはライアーさん。あなたは、異獣を保護したかったから、メガネさんと戦った。そうですよね?」
メガネさんとはおそらくスヴェンのことだろう。ぞんざいな呼び方だが、横を素通りしながら問い掛けてくる彼女にライアーは頷いた。
「して、カーインさんはメガネさんを連れ帰る為に来ただけで、別にこの土地やらライアーさんらにまで危害を加える気はない……ですか?」
くるりと回り、ライアーの背後で彼女はカーインを指す。
「……邪魔立てするならば、貴様も屠るぞ」
威圧感を放ったままカーインが脅すも──
「ああはい。とりあえずイエスと言うことで」
スルーしやがったぞコイツっ!?
知り合いの派手な十二単を纏った女もこんな感じだったが、この真っ白女はそれ以上かもしれない。構わず話を進めようとする彼女のマイペースっぷりに、ルーポは毒気を抜かれてしまった。
叩き斬られてもおかしくないとこだが、カーインは無言のまま剣を構えている。
こいつもこいつでブレねえなオイ。
場の空気が喜劇臭で充満しそうでも、この男は鋭く、張り詰めた空気を身に纏う。斬っても俺は咎めねえよとルーポは、感心と憂いが交じる複雑な表情でカーインを見た。
まさか、かつて忠義を尽くしていた主君と彼女が似ている為に慣れてしまったなど、そんな黒騎士の内情をルーポには知る由もなかろう。
ただ、双方が思い浮かべた者達には、マイペース以外にも共通点がある。桁違いな強さを誇るという共通点が。
戦わずとも、肌で感じる圧倒的な存在感と力。それが目の前にいる彼女にもある。彼女は間違いなく奴らと同類だ。
「さて、この状況。収拾への糸口はメガネさんにあるので。こうしましょう」
彼女が正面に手を伸ばすと、その右手が消えた。いや、正確には何もない空間が歪み、彼女がその中へと腕を突っ込んでいるといった状態だ。
ズブズブと水の音を鳴らし、波紋が広がってゆく。カーインが彼女の背中に刃を立てた時と同じ現象が、再度の目の前で起きている。彼女が腕を引いた時、中から現れたモノにルーポは目を丸くする。
引きずられて中から現れた、スヴェン・ベルティルの姿に。
「え? ええぇッ!?」
ルーポは慌てて後ろを向いた。だが、そこに寝かせていたはずの彼がいない。となると、あれはスヴェン・ベルティル本人。
「取引ですカーインさん。メガネさんあげるので、ここは大人しく退いてください。んで、ライアーさんもメガネさんを見逃してください」
「何?」
悪戯な笑顔で提示された要求に、カーインは訝しむ。
「何言ってんだこのアマッ!」
ルーポはルーポで冗談じゃないと、彼女から人質を奪い返そうと飛び出すも、ライアーが横に腕を伸ばし行く手を塞ぐ。制止を掛けた。
「おいっ! まさかこいつの言うとおりにするつもりかよ!」
スヴェンを一瞥し、ライアーはがなり立てるルーポに頷く。
「私は、構わないわ」
「ライアーッ!?」
「ふふ、物わかりがよくて助かります」
「悪いけど、あなたの都合の為じゃない」
これがベストなのかを考え、自分の意志でした決断だ。それよりも懸念は、カーインの反応だ。彼は、どう答えるのだろう?
「俺が、得体の知れない貴様の言うことを聞くとでも?」
「ほほぉ……」
やはり、頑なな態度を見せる。だが、彼女はこの応対を無駄だとばかりに嘲笑う。
「ですが、あなたの上司はそうでもなさそうですよ?」
ニヤリと、背筋が凍る狂的な笑みで彼女は、背後の空を仰いだ。一見、何気ない仕草だが、意味を知る三人にとってその行動は、瞠目に値する。
自分達を刺す何者かの視線。彼女が現れてからずっと、誰かに見られていたのは気付いていた。だが、方角まで察知したのはこの場において彼女のみ。やはり、こいつはただ者ではない。
「……いいだろう。その条件、飲んでやる」
重い沈黙の末、カーインは答えた。始終この女に流れを持って行かれたのは癪だが、視線の正体である王様が何も言わない以上、この場では撤退すべきが英断か。
仮に戦ったとして、万全にして魔剣を完全にした自分でもやれるか厳しい相手だ。質と量、どちらもこの状況を打破出来る要素を、こちらは持ち合わせていない。致し方ない選択なのだが、払拭しきれない思いがある。望みの正体が、ライアーとの決着と気付かず。
無意識に、カーインは舌打ちした。
「それじゃあ、お返ししますね。ほーい」
片手で軽々と持ち上げて放り投げたスヴェンを受け取り、カーインは肩に彼を背負う。
「ンッフフ。ま、どちらにしても。皆さんの戦いはここまでですよ。私が……こうしますから」
水気のある音と波紋が広がる。またもや彼女は、何もない空間に右手を沈ませた。そして力一杯に引き下ろす。まるでテーブルクロスを引くように。すると、辺り一面の雰囲気が大きく変わった。
パトカーのサイレンを始めに救急車や消防車が、人の気配と共にやってくる。それは、隔離していた結界が解けた事を意味する。
「なっ!?」
「こうすれば、ライアーさんは周りを巻き込み。カーインさんは目立ってしまい監査局の介入を懸念し、お互いに都合が悪くなる。否決しても、こうするつもりだったのですよ私」
ルーポが驚きに声を上げるのは無理もない。彼女は当然の様に振る舞うが、結界とは対象を隔離、閉鎖、拒絶と、様々な目的を以て使われる。当然、強度は優先される訳で、戦闘に耐えきれず崩壊するならまだしも、第三者の手で解除するのは容易ではない……にもかかわらず、彼女は難なくやってのけた。
実力は本物だと知らしめるには充分。だが、驚愕するルーポとは逆にライアーとカーインの反応は薄い。彼女ならば可能だろうと、不可思議な能力の正体に感づいていた。
「空間を操る能力?」
確信を得るため、ライアーは問う。
チッチッと人差し指を振り、ウインクして彼女は否定を示す。
「厳密には、技術です。私の祖先が三万七千年の時を費やして完成させた。個人差はあれど、コツを掴めば小瓶程度の魔力でも使える空間掌握術です」
技術──つまりギミックは内側ではなく、外側にある。魅力的な概要は興味をそそるが、今はおいといて。
「カーイン」
ライアーは、立ち去ろうとする彼の背中へと、声を掛けた。
彼女の申し出にカーインが、怪訝を声にして凄む。男の戦いに割って入り、いきなり止めろと言ってきたのだ。熱くなった黒獅子が怒りに震えるのは無理もない。未だ抜けない剣の柄を離さず、寧ろ握る力を加え、敵意を剥き出しにしていた。
押すのも引くのも適わない。刀身を身体の中へ引きずり込み、固定している謎の能力──それを解除したら、すぐにでも斬り掛からんとする気迫を黒騎士は放つ。だが、大して気にもとめずに彼女は、飄々とした態度で答えた。
「いえねぇ。私にも都合がありまして。ライアーさんが怪我をなされると困るのですよ」
今後に支障を来すので──と、彼女は人差し指でクルクルと円を描きながら、横目にカーインへと微笑んだ。愛嬌ある感じだが、彼女の場合どこか小悪魔的な印象を抱かせる。少なくともルーポは胡散臭い女と感じたが、ライアーはどうだろうか?
彼の方を向けば、カーインの様に怒りを露わにするわけでも、ルーポみたく露骨に怪しいと疑るわけでもなく。ただ、神妙な面立ちで口元に手を当てジッと、彼女の出方を窺い、見定めている。
「あなたの都合なんて知った事じゃない……って、言いたいとこだけど」
ここで戦いを再開しても不毛か。形はどうあれ、この女は自分がカーインに殺される可能性と、自分がカーインを止める為に重傷を負わせる危険性を防いだ。
流れに乗ったが為に、後にも引けない状況だったが。元々は暴れる異獣の鎮圧、保護が最初にして最優先事項であり。彼女の介入はこの主旨を引き戻すきっかけとなった。そう思えば彼女に対して抱くのは感謝とあらずも、怒りでもない。ここは頭を冷やすべきだ。
というか、彼女の呑気な振る舞いで冷めた。
「確かに……ここでやめるべきね」
警戒するに越したことはないが、戦いの中止という申し出には賛成だ。とは言え、自分が良くてもカーインの方はどうか?
少なくともライアーが止めようと、彼には戦いを続ける動機が残されている。勝手な行動を起こしたスヴェンの身柄を確保し、王国に連れ帰るという理由が。彼の律儀なその性格から、目的を果たすまで退くとは思えない。たとえ、死ぬことになろうとも。
「ンッフフ。ならば、ライアーさんとカーインさん。お二人には、妥協してもらいましょう」
「妥協……だと?」
カーインが訊くと、彼女はゆっくり前へと歩き始めた。するとズブズブと水の音が鳴って彼女の背中──剣が刺さっている所──を中心に波紋が広がり刃が、切っ先が顔を出す。
「む……っ!?」
拘束が解けた。しかし斬り掛かろうとはしなかった。迂闊に攻めては、また手痛い返しを受けるだろう。故にカーインは鞘に剣を戻し、居合いの姿勢で出方を窺う。
「実は、ライアーさんが異獣と戦う頃から私いましてね……傍観してたんですよ。なので状況は把握しています」
相も変わらず立てた人差し指を回す。まるでフィクションの科学者やら知的な探偵やらが推測を述べるような素振りで、彼女はライアーへと歩いてくる。
「さて、先ずはライアーさん。あなたは、異獣を保護したかったから、メガネさんと戦った。そうですよね?」
メガネさんとはおそらくスヴェンのことだろう。ぞんざいな呼び方だが、横を素通りしながら問い掛けてくる彼女にライアーは頷いた。
「して、カーインさんはメガネさんを連れ帰る為に来ただけで、別にこの土地やらライアーさんらにまで危害を加える気はない……ですか?」
くるりと回り、ライアーの背後で彼女はカーインを指す。
「……邪魔立てするならば、貴様も屠るぞ」
威圧感を放ったままカーインが脅すも──
「ああはい。とりあえずイエスと言うことで」
スルーしやがったぞコイツっ!?
知り合いの派手な十二単を纏った女もこんな感じだったが、この真っ白女はそれ以上かもしれない。構わず話を進めようとする彼女のマイペースっぷりに、ルーポは毒気を抜かれてしまった。
叩き斬られてもおかしくないとこだが、カーインは無言のまま剣を構えている。
こいつもこいつでブレねえなオイ。
場の空気が喜劇臭で充満しそうでも、この男は鋭く、張り詰めた空気を身に纏う。斬っても俺は咎めねえよとルーポは、感心と憂いが交じる複雑な表情でカーインを見た。
まさか、かつて忠義を尽くしていた主君と彼女が似ている為に慣れてしまったなど、そんな黒騎士の内情をルーポには知る由もなかろう。
ただ、双方が思い浮かべた者達には、マイペース以外にも共通点がある。桁違いな強さを誇るという共通点が。
戦わずとも、肌で感じる圧倒的な存在感と力。それが目の前にいる彼女にもある。彼女は間違いなく奴らと同類だ。
「さて、この状況。収拾への糸口はメガネさんにあるので。こうしましょう」
彼女が正面に手を伸ばすと、その右手が消えた。いや、正確には何もない空間が歪み、彼女がその中へと腕を突っ込んでいるといった状態だ。
ズブズブと水の音を鳴らし、波紋が広がってゆく。カーインが彼女の背中に刃を立てた時と同じ現象が、再度の目の前で起きている。彼女が腕を引いた時、中から現れたモノにルーポは目を丸くする。
引きずられて中から現れた、スヴェン・ベルティルの姿に。
「え? ええぇッ!?」
ルーポは慌てて後ろを向いた。だが、そこに寝かせていたはずの彼がいない。となると、あれはスヴェン・ベルティル本人。
「取引ですカーインさん。メガネさんあげるので、ここは大人しく退いてください。んで、ライアーさんもメガネさんを見逃してください」
「何?」
悪戯な笑顔で提示された要求に、カーインは訝しむ。
「何言ってんだこのアマッ!」
ルーポはルーポで冗談じゃないと、彼女から人質を奪い返そうと飛び出すも、ライアーが横に腕を伸ばし行く手を塞ぐ。制止を掛けた。
「おいっ! まさかこいつの言うとおりにするつもりかよ!」
スヴェンを一瞥し、ライアーはがなり立てるルーポに頷く。
「私は、構わないわ」
「ライアーッ!?」
「ふふ、物わかりがよくて助かります」
「悪いけど、あなたの都合の為じゃない」
これがベストなのかを考え、自分の意志でした決断だ。それよりも懸念は、カーインの反応だ。彼は、どう答えるのだろう?
「俺が、得体の知れない貴様の言うことを聞くとでも?」
「ほほぉ……」
やはり、頑なな態度を見せる。だが、彼女はこの応対を無駄だとばかりに嘲笑う。
「ですが、あなたの上司はそうでもなさそうですよ?」
ニヤリと、背筋が凍る狂的な笑みで彼女は、背後の空を仰いだ。一見、何気ない仕草だが、意味を知る三人にとってその行動は、瞠目に値する。
自分達を刺す何者かの視線。彼女が現れてからずっと、誰かに見られていたのは気付いていた。だが、方角まで察知したのはこの場において彼女のみ。やはり、こいつはただ者ではない。
「……いいだろう。その条件、飲んでやる」
重い沈黙の末、カーインは答えた。始終この女に流れを持って行かれたのは癪だが、視線の正体である王様が何も言わない以上、この場では撤退すべきが英断か。
仮に戦ったとして、万全にして魔剣を完全にした自分でもやれるか厳しい相手だ。質と量、どちらもこの状況を打破出来る要素を、こちらは持ち合わせていない。致し方ない選択なのだが、払拭しきれない思いがある。望みの正体が、ライアーとの決着と気付かず。
無意識に、カーインは舌打ちした。
「それじゃあ、お返ししますね。ほーい」
片手で軽々と持ち上げて放り投げたスヴェンを受け取り、カーインは肩に彼を背負う。
「ンッフフ。ま、どちらにしても。皆さんの戦いはここまでですよ。私が……こうしますから」
水気のある音と波紋が広がる。またもや彼女は、何もない空間に右手を沈ませた。そして力一杯に引き下ろす。まるでテーブルクロスを引くように。すると、辺り一面の雰囲気が大きく変わった。
パトカーのサイレンを始めに救急車や消防車が、人の気配と共にやってくる。それは、隔離していた結界が解けた事を意味する。
「なっ!?」
「こうすれば、ライアーさんは周りを巻き込み。カーインさんは目立ってしまい監査局の介入を懸念し、お互いに都合が悪くなる。否決しても、こうするつもりだったのですよ私」
ルーポが驚きに声を上げるのは無理もない。彼女は当然の様に振る舞うが、結界とは対象を隔離、閉鎖、拒絶と、様々な目的を以て使われる。当然、強度は優先される訳で、戦闘に耐えきれず崩壊するならまだしも、第三者の手で解除するのは容易ではない……にもかかわらず、彼女は難なくやってのけた。
実力は本物だと知らしめるには充分。だが、驚愕するルーポとは逆にライアーとカーインの反応は薄い。彼女ならば可能だろうと、不可思議な能力の正体に感づいていた。
「空間を操る能力?」
確信を得るため、ライアーは問う。
チッチッと人差し指を振り、ウインクして彼女は否定を示す。
「厳密には、技術です。私の祖先が三万七千年の時を費やして完成させた。個人差はあれど、コツを掴めば小瓶程度の魔力でも使える空間掌握術です」
技術──つまりギミックは内側ではなく、外側にある。魅力的な概要は興味をそそるが、今はおいといて。
「カーイン」
ライアーは、立ち去ろうとする彼の背中へと、声を掛けた。
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