薬草調合師と悩める青年

春夏秋冬

4

「最低限の知識?」

「えぇ、まずは…『クロエ、もう一人起きたぞ』

「!わかったわ、今行く」

「俺もっ…」

「お断りします」

「なぜだ!?」

「貴方にとっては大切な友人ですぐに駆けつけたいかもしれませんが、私にとっては患者です。貴方にいられると邪魔でしかありません」

「……わかった、部屋の外で待っていよう」

#######

「うっ肩かな、この痛みは」

「そうです。肩からかなりの出血でしたので助かって良かったです」

「君は…」

「私はクロエ、薬剤調合師です。貴方の一緒にいた方はすでに回復しています」

「そうですか…」

落ち着いている、いや状況が飲み込めていない?でも、どっちにしろ

「痛いところはないですか?」

「えぇ大丈夫です、貴方が助けてくださったのですねありがとうございます」

「…薬剤調合師の仕事ですので。まず食事を取ってください、レイルさんも待っていますので」

「はい、そうさせてもらいます」

ガチャ

「アルッ大丈夫か!?」

「きゃっ」

「えっ…!」

「あっ!」

ドサドサッ

「いった〜、」

「すっすまない」

「気をつけてくださいよレイル」

「あ、あぁって大丈夫なのか」

「えぇ大丈夫ですよ」

ふわっ

「クロエさんも立てますか?」

「ありがとう、取りあえず座っててくれる?今スープ持ってくるから」

「はい」

#######

『クロエ、大丈夫か』

「なんのこと?」

『奴らのことだ、お前が面倒見ることになってるぞ村長の考えでな』

やっぱりそうなるかぁ〜

「だろうねぇまぁやれるだけね」

やって見るしかないよ

『だが…』

「ベル、言いたいことは分かるよ、でもやらなきゃ、村長が決めたことだよ。それに、私達もそれに助けられた、次は私の番だよ?」

『…了解した、主の考えのままに』

「ありがとう、ベル」

#######

「レイル、まず軽く状況の説明を」

「あぁ、まず俺たちが助けられたのはミルリアって村だ。目が覚めたら既にここにいたから詳しくは今からだが」

「彼女、クロエさんに助けられたのですね」

「あぁ、それでさっき村長にあってきたんだ」

「村長に……ですか?」

「あぁ、それで村長に俺が旅人じゃないことを見抜かれたんだ、それで俺たちが望むならこの村に居ていいとも言ってくれた」

「…それでここで暮らす…と」

「あー…、まーそうだな」

「わかりました、レイル貴方に従いますよ」

「あぁありがとう、ただここでは普通に接してくれじゃないとバレるぞ」

「敬語は取れませんがわかりましたよ」

「待たせてごめんなさい」

「いえ、ありがとうございます」

「じゃあ、食べながら聞いてくれる?この村での暮らし方?を」

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