にゃんでも俺は魔王だそうで

和琉河人

1話 転生完了

 ここは、100種の、
知性持つ『種族』が存在する世界、
『バーガルダ』
そこに存在する8つの大陸の一つ、
『アラサス大陸』には、650年ぶりに彗星が降った。

そして、その彗星の正体こが・・・
そう、『俺』である・・・いや何で
だよ!
何で転生早々にこんな目に
あわなきゃなんねーんだ!
あんのく○ジジイ、いつか絶対仕返ししてやるー!
え?何でもう異世界の知識があるのかって?
何故か当たり前のように知ってたんだよね。
これがいわゆる転生特典ってやつなんだろうか。
まぁめんどくさいことはいいや。
それよりまずは、この状況を何とかしないとな。
何を隠そう、俺は今、地面に上半身
埋まってるんだからね☆
空から落とされて、頭から地面にぶつかって、今の状況になった訳だ。
むしろこの状態でも生きているのは凄く幸運なのかもしれない。
だけどこのままじゃ駄目なんだよ。
どうしたもんかなー。
なんて考えてたら、突然地面に亀裂が走って、俺が抜け出せるくらいの隙間ができた。
よし、転生して1時間も経ってないのに死ぬ、という最悪のルートは
回避できたな。
それじゃあ次は周辺の状況を
確認するか。
ふむふむ、まず俺を中心に半径10メートルぐらいのクレーター。
・・・本当によく生きてたな、俺。
誰か褒めてくれ。
そしてここは、草原かな?
草以外何にもないし。
だけど遠くの方には森が見えるな。
あ、近くに湖もあるじゃねぇか。
よし、じゃあとりあえずあそこまで
行ってみるか。
これでやっと転生した自分の姿を確認できるぞ。
そうと決まれば全速力でダッシュだ!

 程なくして俺は湖の近くに到着した。
早速湖を覗き込む。
さてさてどんな顔になってるかな?
出来ればイケメンがいいなー。
しかし次の瞬間、俺の期待はあっさりと裏切られた。
イケメンも何もあったもんじゃない。
そこに映っていたのは、紛れも無く『黒猫』の姿だったのだ。






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