姫騎士とペットなオレ
第16話 二人の恋人
「その子はどうするの……?」
グレーテの視線は、オレが胸に抱いたレイミィに向けられていた。
オレがモンスターだった時の恋人にあたる彼女を、グレーテは受け入れてくれはしないだろう。当然と言えばそうだ。
「レイミィは……側室にしたい。……どう思う?」
「……本気で言ってるの?」
そりゃ、頭がおかしいと思われても仕方ない。だってオレは人間で、レイミィはモンスターなんだから。
「いくら恋人だったとは言っても、彼女はモンスターだよ? それを側室にするっていうのは……」
わかってる。だから、こうするんだ。
オレは強く念じてみる。
この姿になっても魔術が使えるかは心配だったが、それは杞憂だったようだ。
オレの腕の中のレイミィはほのかに光り出し、身体がぐんぐん大きくなっていく。そして、その四肢は艶やかな肌色になり、あでやかに伸びる。
「えっ……?」
光が収まって、オレの腕の中にいたのは、裸の美少女だった。
「コットン……様?」
「レイミィ。キミは人間だとこんな姿だったのか」
オレは人間の姿になるよう念じた。だから、具体的な姿はイメージしなかったはずだから、オレの好みの姿になったとかじゃないはず。
「……ちょっと、どういうこと?」
グレーテ様は、それはそれはお怒りのようでいらっしゃいました。はい。
「とりあえず、服を着ようか」
「はい!」
レイミィは突然のことに慌てるでもなく、服を着ようとするが、まだ人間の手足を使いこなせていないようで、オレも手伝ってやる。
これは介護みたいなもんだ。変な目で見たりなんかしてないんだ。そう言い聞かせて、必死に理性を保つ。
「ありがとうございます。コットン様」
「ところで、オレの本当の名前はコットンじゃない。天城正景だ」
「アマギ、マサカゲ?」
「そうだ」
あまりにも“コットン”に慣れ過ぎて、オレ自身も忘れるところだったぞ。
「グレーテ。もちろん君のことは好きだけど、オレはレイミィを見捨てられない」
「……わかった。まぁ、いいよ。わたしが一番なんだよね?」
「もちろん」
そう答えると、グレーテは満足そうに微笑んで、腕に抱き付いてきた。
「マサカゲ様、私は……?」
「レイミィのことも好きだよ」
するとレイミィも、オレの腕にすり寄ってきた。
「これ以上愛人を増やしたらどうなるか……わかっていますね?」
カティアは刺すような視線をこちらに向けながら、釘を刺した。
「わかってますよ。四人で幸せに暮らしましょう」
オレのその言葉に、カティアも頷いた。
こうして、オレとグレーテ、レイミィ、そしてカティアの四人はこの村で生活することになったのだ。
グレーテの視線は、オレが胸に抱いたレイミィに向けられていた。
オレがモンスターだった時の恋人にあたる彼女を、グレーテは受け入れてくれはしないだろう。当然と言えばそうだ。
「レイミィは……側室にしたい。……どう思う?」
「……本気で言ってるの?」
そりゃ、頭がおかしいと思われても仕方ない。だってオレは人間で、レイミィはモンスターなんだから。
「いくら恋人だったとは言っても、彼女はモンスターだよ? それを側室にするっていうのは……」
わかってる。だから、こうするんだ。
オレは強く念じてみる。
この姿になっても魔術が使えるかは心配だったが、それは杞憂だったようだ。
オレの腕の中のレイミィはほのかに光り出し、身体がぐんぐん大きくなっていく。そして、その四肢は艶やかな肌色になり、あでやかに伸びる。
「えっ……?」
光が収まって、オレの腕の中にいたのは、裸の美少女だった。
「コットン……様?」
「レイミィ。キミは人間だとこんな姿だったのか」
オレは人間の姿になるよう念じた。だから、具体的な姿はイメージしなかったはずだから、オレの好みの姿になったとかじゃないはず。
「……ちょっと、どういうこと?」
グレーテ様は、それはそれはお怒りのようでいらっしゃいました。はい。
「とりあえず、服を着ようか」
「はい!」
レイミィは突然のことに慌てるでもなく、服を着ようとするが、まだ人間の手足を使いこなせていないようで、オレも手伝ってやる。
これは介護みたいなもんだ。変な目で見たりなんかしてないんだ。そう言い聞かせて、必死に理性を保つ。
「ありがとうございます。コットン様」
「ところで、オレの本当の名前はコットンじゃない。天城正景だ」
「アマギ、マサカゲ?」
「そうだ」
あまりにも“コットン”に慣れ過ぎて、オレ自身も忘れるところだったぞ。
「グレーテ。もちろん君のことは好きだけど、オレはレイミィを見捨てられない」
「……わかった。まぁ、いいよ。わたしが一番なんだよね?」
「もちろん」
そう答えると、グレーテは満足そうに微笑んで、腕に抱き付いてきた。
「マサカゲ様、私は……?」
「レイミィのことも好きだよ」
するとレイミィも、オレの腕にすり寄ってきた。
「これ以上愛人を増やしたらどうなるか……わかっていますね?」
カティアは刺すような視線をこちらに向けながら、釘を刺した。
「わかってますよ。四人で幸せに暮らしましょう」
オレのその言葉に、カティアも頷いた。
こうして、オレとグレーテ、レイミィ、そしてカティアの四人はこの村で生活することになったのだ。
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