うちの姉ちゃんはこわい

エルトベーレ

嫌いにならないで

マリ姉になぐさめてもらっていると、ユリ姉が部屋にやってきた。
泣いていたのか、目元は赤く腫れている。


「あの……ハルちゃん。……ごめんなさい」


ユリ姉は、その場に正座して、頭を下げた。
おれもベッドから降りて、正面に座る。


「……私、ハルちゃんのこと、何も考えてなかった。……こんなこと言う資格はないのかもしれないけど、私はハルちゃんに嫌われたくない。許してもらえるならどんなことだってするから、だから……嫌いにならないで」


フローリングの床に、雫がこぼれ落ちる。
こんな光景、見ることはないと思ってた。おれがユリ姉に対してこんな気持ちを抱くことも。


「……何でもするんだね?」
「え……? う、うん……」
「じゃあ、脱いでよ。全部」
「ちょっと、ハルちゃん?!」


おれの発言に、マリ姉も驚いている。おれだって、こんな卑劣なこと、したくない。


「おれにはやらせといて、自分はできないの?」


おれがそこまで言うと、ユリ姉はゆっくりと、一つずつ身につけているものを脱ぎ取っていく。
それが妙に色っぽくて、ちょっと後悔した。おれにはちょっと刺激が強すぎるかもしれない。


サリ姉の言う通り、舞い散る花びらがプリントされた淡いピンクのパンツと、お揃いの柄のブラだ。かわいい。思ったより大きいし。
それをも外して、生まれたままの姿となり、言い出したおれの方が直視できなくなってしまう。


それでもユリ姉の覚悟と、きれいな裸を見せてもらったんだ。
きっと、すごい恥ずかしい思いをしているはず。だから、おれもちゃんと向き合わなきゃ。


「これで……許してくれる……?」
「ユリ姉、さっきは大っ嫌いなんて言って、ごめん。でも、本当は……ユリ姉のこと、大好きだから」
「ハルちゃん……」
「ユリ姉……」
「ちょーっと待ったー!」


仲直りのしるしにハグしようとしたら、マリ姉に止められた。


「服を着なさい、服を!」
「あ……」


恥ずかしそうに、さっき着ていたものをもう一度着直すユリ姉。


「だいたい、何で脱がせたの?」
「だって、何でもしてくれるって言うから」
「……ハルちゃんのエッチ」

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