うちの姉ちゃんはこわい

エルトベーレ

うちの姉ちゃんたち

「ただいま〜」


この声は……。


「ハ〜ル〜ちゃん!」


おれの姿を見つけるなり、長い黒髪の先をくるくるさせた巨乳オバケが迫ってくる。
一瞬背筋がゾクッとして、逃げる暇もなくつかまった。


「……おかえり」
「ただいま〜♪」


ぎゅっと抱きしめられて、柔らかい頬ですりすりされる。
ここまで大きいと、正直目のやり場に困る。それに、妙にドキドキするし。
このおっぱいオバケは、マリ姉。おれの八つ上の姉だ。


「マリ姉、苦しい」
「もう、照れ屋さんなんだから♪」


マリ姉は話が通じないのがたまにキズだ。いや、絶対わざとやってるって。



「ちょっと、邪魔なんだけど」


その声は……サリ姉! いいところに。


「サリ姉、助けて!」


サリ姉はこっちをちらっと見たけど、マリ姉をリビングの入り口からどかしただけで、助けてはくれなかった。
まぁ、最初から期待してなかったけどさ。
おれの六つ上の姉、サリ姉は、なぜかおれに厳しい。っていうか、暴力的だ。怖い。



でもやっぱり最後には、天使が助けてくれる。


「ただいま〜。もう、姉さん。ハルちゃん、嫌がってるでしょ?」


その声は、三つ上の姉、ユリ姉だ!


「いやいや、喜んでるって」


喜んでるのはユリ姉に、だぞ。
あ、でもこの状況を喜んでないこともないよ? そりゃ、マリ姉かわいいし。巨乳だし。


「ユリ姉、助けて!」
「大丈夫だよ。今助けてあげるからね。……姉さん」
「わ、わかったから、そんな目で見ないでよ」


マリ姉が渋々解放してくれたので、おれはすかさず助けてくれたユリ姉に抱きついた。


「ありがとう、ユリ姉」
「ちぇっ、柚莉菜ゆりなは甘いんだから」


マリ姉はぶつぶつ文句を言いながら、二階の部屋へ上がっていった。


これがうちの姉ちゃんたち。みんなかわいいけど、みんなこわいところもあるんだ。

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