異世界召喚に巻き込まれたんだが、勇者がかなり弱くて人生詰んだ。

ノベルバユーザー210019

016 慶うんたら大学様にあやまれよ馬鹿

「おい、みたかケンジ」「こいつは、その…なんだろうなぁ……」
なんつうか、そのホグ…ホグ◯ーツってよりも
『慶◯大学じゃね?』
グローバルに喧嘩を売りまくるこの世界がマジで怖い。
ーーーーー
「ごめん、俺さ昨日一つ嘘ついんたんだけどさ」「うん、兄ちゃん怒らんから言ってみ?」「本当はズゴック派なんだわ」「あ、そのお話まだ続いてたんですね、びっくり。」
先ずは、感想からお伝えしよう。確かにこの学園デカくて、凄そうで、強そう。だけどひんじょーに際どい、際どすぎる。だって、形がさめっちゃ見覚えあるんだもん。
本物見たことないしあれだけどさ、これ学校パンフでこの前見たって、オープンキャンパス!って右下におっきく書いてたの私みましたもん。
「ケンジ、俺足が震えてきた」「お前もか。俺もだよこれはやばい。」「憧れの慶◯デビューじゃん!」「お前の頭はお花畑かよ」
そうじゃないだろ、そうじゃないって!異世界に飛んだら慶◯大学に入学した件とか俺らそんなお話じゃないだろ?誰か否定して??
「ケンジ様、タクト様そろそろ中に入りましょう」「案内はワシが直々にするぞよ、凄いじゃろ」「図にのるなよハゲ、毟り取るぞその邪魔な髭」「尋常じゃなく当たりがきついのぉ」
外面のインパクト()がデカすぎただけに、内部は存外普通の学園って感じだった。まぁ魔術学園って事で身構えすぎたって事もあるんだろうけど、基本構造は俺達の知ってる高校だと思ってもよさそうだなぁ。
「あっ、あそこが私のクラスですよっ学園長様、少し寄っても構いませんか?」「まぁ、今は秋の短期休暇中だしの。荷物なかろうし宜しいですぞ」
そう言いながらブルドッグが人差し指をクイッとしだすもんですからね、あー痛いなー。こわいなーって思ってね、心底体が寒くなってきて何だか嫌な予感がね、サァーってするんですよ。そしたら次の瞬間ーー
ーー開くんですよ、扉が。
「ケンジ、顔と仕草が稲川◯二になっとるぞ」「やかましいわ」
「どうですか?教室はこのようになってます」
んー、そう言われてもな。見たところおかしなところもないし、言うとすれば机が二つくっついた長机なことくらいしか俺らとの差はみえん。あと黒板がない
「なんつうか普通だな」「はいっ普通ですっ!」「えっ、それだけ?」「はいっ!」
…この子何か見せたくてここに来たわけではないのね。
「折角だしタクトちょっと授業やってくれよ」「いいねっ!任せろ、じゃあとりあえず一旦出るわ」
ーーガラガラっ
「あぁいおまぇらぁっ席につけぇいっ!」「クセがすごい。」「出席とるぞぉっえぇー出席番号ぉ1番ステラ」「はいっ!」「元気がぁいいじゃあないかぁっ!今晩どぉだぁ?」「いいえっ!」
即答だったな。若干凹んでら。
「あぁー、わたしはぁ今お腹がへっているぅそれは何故かぁ、答えてみろけんじぃっ」「朝飯食ってる時お前五月蝿いからずっと左手で頭どつき続けてたからお前は朝飯を食べてない。」
「……もう、やめたい」「お疲れ様でしたっ!」
タクトの心が折れた所でそろそろ見学に戻ろう。
ーーーーー
「それで?今日は別に教室案内だけをしに来たんじゃないんだろう?」「まぁ、そうじゃな。お主らにウチのレベルを知ってもらいたいからの。ウチの教師勢に模擬戦でもしてもらうかと思っての、とりあえず闘技場に行こうかの」
模擬戦か、それは見応えがありそうだな。2日前にこのエセブルドッグがえらく自分は凄いことを刷り込むのに必死だった訳だが、実際にどれほどの人間が居るのかをお目にかかれるのは都合がいい。
ーーバァンッーーズギャァッーーードゴォオンッ
あー……聞こえなかったことにしようか。
「なんか、すげぇ音聞こえない?」「マジで?ちょっと耳かしてみ」ーーパァンッ「ネコダマシァッ!?」「ちょっとケンジ様何してるんですか!」「現実逃避」「学校では控えましょうっ!」
いや、無茶言うなよ。だってさ、さっきの音どっから漏れてると思う?いや漏れてるとかいうレベルじゃないよな、音遮断されてないもん。
ーー俺達今からそこにいくんだべ?


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