普通を極めた私が美少女に転生ってそれなんて生き地獄!?

ノベルバユーザー210019

10000PV記念、リリィ ルティス 小等学校時代

「るっるっるてぃっるてぃーっすぅーっ!」
「………なに?」
「テンションが低いっ!異常なまでに低いよぉ〜っ!」
なんか、私がバカみたいじゃないですか!でも、小学生だもんっ!大体こんな感じだよ?小学生のノリって!
君まだ9歳だよ?私も9歳。わかる?9歳だからね?なんで、そんなに落ち着いちゃったかなぁ………確かにね、私が普通というものをレクチャーしました。貴方の人格成形において私がかなり関わっているのは認めてあげますっ!
でも、これちょっと普通じゃないっていうか。それだって、ルティスくん?きみがもってるそれ、学者論文だよね?おかしいよ?わかる?おかしいからね? 「リリィが高すぎるだけだよ?」
確かに言われてみればそんな気がして来ました。

でもね、でもねでもでもね?今日という日にテンションが上がらなければもういつ上がればいいのでしょう?
「ねぇ?ルティスっ!」
「自己完結したのをぼくに押し付ける癖やめよーよ」
「えー?だって、るてぃならわかるかなぁって」
「………どうせ今日じゃなければ、いつ上がるんだーとかそういう事でしょ?」
「さっすがーっ!」
なんだかんだいって、私の事よくわかってくれている、そんなルティスが私は大好きですよ?この嬉しさをハグで体現します。
「んぐぅ………それで、なにするの?」
のーりあくしょんかよ。
「えー……うーんとね、ケーキ作るかな?」
「ケーキ?できるの?」
あ、でもさらっと論文机に置いて背中に手まわしてきた。やだもう、かわいい。すき。
「なにいってるの?普通に考えて私に不可能はないよ?めっちゃくちゃ美味しいとは言わないけど、普通にお店に出せるくらいの物ならもちろん作れるもん!」
「ああ、うん。そうだね。あれ、そう言えばアルスお兄ちゃんは?」
「わかんない、昨日から居ないの。」
「えっ、なんで?」「わかんない。」
「探さないの?」「うん。」
「えっ?なんで?」「わかんない。」
「………………」
「そうと決まれば、お買い物いくよー…………おーい?るてぃ?手放してくれないと動けないよ?」
「ああ、ごめん……考え事してた」
相変わらず、放心癖は抜けませんね。


ーーーーー

「それで、なに買うの?」
「卵っ!」
「卵だけ?」
「そんなわけないじゃん」
「………………」
あ、拗ねた。
ルティスは拗ねると手の握りが甘くなります。わかりやすいね。そこらへんは、歳相応で可愛らしいのになぁ、最近は理屈的になっちゃったからなぁ………やっぱり育て方間違えたかもしれない。
「ごめんよぉ、冗談だよぉ」
「いいよ。それでなに買うの?」
ルティスが、じぃっと私の方を見てきます。ルティスは買い物とか行くときは事前に何を買うのか聞いていないとそわそわして落ち着かないらしい。
なんだろう、次が見えてないと怖いのかなぁ。
「卵とね、薄力粉とねぇ、生クリームと、イチゴー!」
「イチゴだけ?」
「んー、ルティス何か欲しい?」
「………じゃあ桃食べたい。」
「じゃあ買うっ!」
そういうと少しだけ握った手の力が強くなった。そういうところは本当素直で可愛いです。
「おやぉ、嬢ちゃん達おつかい?」 「うんっ、今日はね誕生日パーティするの!」
「ほぉ〜、それはめでたいねぇ。何がいるんだいサービスしてあげるよ」
「ほんとぉーっ!えっとね、卵を3個かなぁ……あとね、薄力粉が100gいるんだぁ!それと生クリームをこの水筒にいれてっ!あとねー苺を2箱とー、桃をふたつーっ!」
「じゃあ半額で提供しようかねぇ。それとほぅら、これ食べて行きなねぇ」
「やたーっ!見て見てルティスっ!きゃんでぃーだよ!」
「うん、きゃんでぃーだね。おばあちゃん、ありがとう。」
「いいよいいよ、転ばんようにねぇ。」
この街の人達はとても、いい人達でママさんと買い物に来る時も、ルティと二人で遊びに来る時もお菓子くれたり、まけてくれたりします。
ほんわかしていて、本当にいい街だなぁ。
「桃、二つも買ってよかったの?」
「うん、らかにいれるよーと、きってらべるよーっ!」
「なにいってるかわかんないよ……ん、おいひ」
「んふふっー ♪」

ーーーーー 「ただいまーっ!ささっルティス!ちゃっちゃとやっちゃうよっ!誰もいない今がチャンスだよっ!」
「わかったからひっぱらないで、靴紐解いてるんだから」
「はーやーくーっ!」
今日は17時まで誰も家にはいない。そして、今は1た時。さぁ3時間でケーキを仕上げるぞっ!
「僕は何をすればいい?」
「んーっとね、水筒から生クリームをボウルにいれて、そのボウルを水を入れたボウルの中に入れるの。それで、かき混ぜてっ!ずっと!延々にっ!あと、定期的にお砂糖いれてっ!」
「わかった、混ぜたらいいんだね」
「うんっ!……よし、私は生地を作ろう。」
先ずは、オープン型の魔術具を展開しておいて、いつでも生地を焼けるように準備。
そして風の魔術で、薄力粉をきめ細やかにしておきます。
ボウルに卵白をぶち込みまーす。また風の魔術を使いながらかき混ぜて、砂糖を適度いれつつまた混ぜまーす。
そして次に卵黄と砂糖だけをいれたボールをかき混ぜて、いい感じになったらドッキング!
そしてその中に薄力粉をどばーんっとぶち込んで、しっかりと合わさるように混ぜ混ぜします。
いいんじゃないですかぁ?おいしそう。
そして、火の魔術で溶かしたバターと牛乳を投入し、トロトロになったところでしっかりと空気を抜いておきましょうね!
よし、それじゃあ型に流し込んでオーブン型魔術具にぽーいっと!設定は180度くらいかなぁ……
あとは40分ほど待ちましょう。
「ルティスーっ調子どう?」
「ん、美味しいよ?口開けて」
「あむっ……んーっ ♪流石ルティ、砂糖も完璧だよ!」
「でしょ?」
「じゃあ、生地焼けるまで桃食べて待とうねっ」
「やたっ」
…………………

「るてぃ、出来栄えの方は如何ですか?」
「完璧だね、リリィ」
「やっぱり私達天才かも」
今日だけは認めていい気がします。一日くらい天才になっちゃえっ。
「大袈裟だよ、いや……そんな事ないかも」

ーーーーーー

「ただいまぁーっ!……あ、あら?なんだかすごくいい匂いが………エミリー、私達何か作っていったかしら?」
「えっ?いや、心当たりないけれど………」
「うー?」
「とりあえず、リビングにいこ───

────パァンッ!

「2歳の誕生日おめでとっ!」
「おめでとっ」
「やぁああああああっ ♪ねーねぇっ!ねーねぇ!」
「おいでぇーっ!もう、可愛いなぁっ♪私のまいぶらざぁーっ!」
fin.Today is our brother's birthday .


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