テイムの力が凄すぎました
22. 次々出てこられても名前を覚えられません
昼休みの後は、授業についての諸注意などで時間が過ぎ、すぐに放課後になった。
「ルナは僕の肩に乗るの、本当に気に入ってるみたいだね」
「…落ち着くー」
おかげで午後の授業始まるまでいろんな人達に注目されたけどね…。寿命縮まりそう。
ちなみにあの時の卵と本はバッグの中に慎重に入れてある。
他のみんなは結構いろんな人から話しかけられてて羨まし…忙しそうだからなぁ。
「…せっかくだし、図書室に行ってみようかな」
何か本を読みたいというのと、アレンからもらった本についても結構調べてみたいし。
「広いな…」
「…ひろい〜」
大図書館と名乗ってもおかしくないくらいの大きさだ。たくさんのいろんな本が読めそうで胸が膨らむ。
「ルナ、今だけペンダントに戻ってくれないかな。静かでなにもできないから」
「…わかった」
ブーと頬を膨らませながらも、しぶしぶ素直に従ってくれた。
どの分野がどことか全然わからないけど、読んでみたい本ばっかりだ。
「…ん?『回復魔法の使い方』?」
すごい魔法の種類を絞ってあるな…。こっちとしては好都合だけど。
前回はよく分からないまま乱用してしまったし、今日はこの本を読もう。僕は回復魔法さえ鍛えられれば魔法学科選ばなくても良くなるだろうし。
「初級魔法回復、中級魔法の状態異常回復。そして、上級魔法が全てへの回復。…すごい、状態異常とかも全部回復するんだなぁ」
あと、なんか回復以外にも効果を発揮するものもある。
『吸収』…触れた相手のHPを奪う
一か八か自分に出来そうな攻撃技は吸収くらいだった。この4つをとりあえず覚えておこうっと。
「新入生がもう図書室を利用し始めるなんて勉強熱心なのですね」
「へ?」
声が聞こえて顔を上げたら、青紫色の綺麗なロングの髪で、眼鏡をかけた美女がこちらに笑みを浮かべていた。
…誰?もしかして会ったことある?でもこんな人いたら忘れないだろうし
と、ずっと頭の中での考えがループを繰り返す
「え、えーと…」
「あ、すみません。私ったら名前を言っていませんでした。ユノ。ユノ・リーゼロッテと申します。現在はセラ…生徒会長を補佐する副会長という立場に勤めています」
「えぇっ! ふ、ふくかいちょムググ!?」
柔らかな手が僕の開いた口を塞ぐ。
「しーっ。ここは図書室です。静かにしないといけませんよ」
…あなたが原因なんですが。
「なんで副会長が僕のところに?」
「ユノです」
「え?」
「副会長じゃなくて、ちゃんと名前で呼んでください」
「さすがにそれは無理ですよ。上級生でしかも生徒会の人に」
「じゃあその副会長の権限で許可します」
「んな、むちゃくちゃな…」
「まさか副会長の意向に背くのですか?」
ニヤニヤしながらめっちゃ追い詰めてくるんだけど!?
「ゆ、ユノさん…」
「…まぁ、さん付けくらいは勘弁してあげましょう。今日あなたに会えたのは偶然ですが、先日の件について改めてお詫びしたいなと」
「そ、そんな。もう感謝の言葉は頂きましたし、僕だけの功績じゃないので」
「それでもです」
な、なんで手を握られてるの…?
「あの時生徒会が早く動いていれば大事にならなかった。ですが優樹君達が止めてくれたおかげで最小限で収束できました。本当にありがとうございました」
「そ、そんな。頭を上げてください!」
「いいえ、あと10分この状態で」
「僕すごく周りから目をつけられるじゃないですか!…って、遊んでますよね」
「バレちゃいましたか」
「もう!からかわないでくださいよ!…なんか疲れちゃいました…」
小声でのやりとりだったから余計に気を遣ったし…。
「ふふ、楽しかったです。それでは今日はここで。また会いましょうね」
「…ええ。また今度でも」
ちょっと苦手っぽい人だとわかった。
「面白い方でした…
ふふ、もう貴方達は充分目をつけられてると思いますけどね」
あの副会長がスキップをしている!?、と多くの生徒が一時騒然となったのは僕には知る由もない。
「ルナは僕の肩に乗るの、本当に気に入ってるみたいだね」
「…落ち着くー」
おかげで午後の授業始まるまでいろんな人達に注目されたけどね…。寿命縮まりそう。
ちなみにあの時の卵と本はバッグの中に慎重に入れてある。
他のみんなは結構いろんな人から話しかけられてて羨まし…忙しそうだからなぁ。
「…せっかくだし、図書室に行ってみようかな」
何か本を読みたいというのと、アレンからもらった本についても結構調べてみたいし。
「広いな…」
「…ひろい〜」
大図書館と名乗ってもおかしくないくらいの大きさだ。たくさんのいろんな本が読めそうで胸が膨らむ。
「ルナ、今だけペンダントに戻ってくれないかな。静かでなにもできないから」
「…わかった」
ブーと頬を膨らませながらも、しぶしぶ素直に従ってくれた。
どの分野がどことか全然わからないけど、読んでみたい本ばっかりだ。
「…ん?『回復魔法の使い方』?」
すごい魔法の種類を絞ってあるな…。こっちとしては好都合だけど。
前回はよく分からないまま乱用してしまったし、今日はこの本を読もう。僕は回復魔法さえ鍛えられれば魔法学科選ばなくても良くなるだろうし。
「初級魔法回復、中級魔法の状態異常回復。そして、上級魔法が全てへの回復。…すごい、状態異常とかも全部回復するんだなぁ」
あと、なんか回復以外にも効果を発揮するものもある。
『吸収』…触れた相手のHPを奪う
一か八か自分に出来そうな攻撃技は吸収くらいだった。この4つをとりあえず覚えておこうっと。
「新入生がもう図書室を利用し始めるなんて勉強熱心なのですね」
「へ?」
声が聞こえて顔を上げたら、青紫色の綺麗なロングの髪で、眼鏡をかけた美女がこちらに笑みを浮かべていた。
…誰?もしかして会ったことある?でもこんな人いたら忘れないだろうし
と、ずっと頭の中での考えがループを繰り返す
「え、えーと…」
「あ、すみません。私ったら名前を言っていませんでした。ユノ。ユノ・リーゼロッテと申します。現在はセラ…生徒会長を補佐する副会長という立場に勤めています」
「えぇっ! ふ、ふくかいちょムググ!?」
柔らかな手が僕の開いた口を塞ぐ。
「しーっ。ここは図書室です。静かにしないといけませんよ」
…あなたが原因なんですが。
「なんで副会長が僕のところに?」
「ユノです」
「え?」
「副会長じゃなくて、ちゃんと名前で呼んでください」
「さすがにそれは無理ですよ。上級生でしかも生徒会の人に」
「じゃあその副会長の権限で許可します」
「んな、むちゃくちゃな…」
「まさか副会長の意向に背くのですか?」
ニヤニヤしながらめっちゃ追い詰めてくるんだけど!?
「ゆ、ユノさん…」
「…まぁ、さん付けくらいは勘弁してあげましょう。今日あなたに会えたのは偶然ですが、先日の件について改めてお詫びしたいなと」
「そ、そんな。もう感謝の言葉は頂きましたし、僕だけの功績じゃないので」
「それでもです」
な、なんで手を握られてるの…?
「あの時生徒会が早く動いていれば大事にならなかった。ですが優樹君達が止めてくれたおかげで最小限で収束できました。本当にありがとうございました」
「そ、そんな。頭を上げてください!」
「いいえ、あと10分この状態で」
「僕すごく周りから目をつけられるじゃないですか!…って、遊んでますよね」
「バレちゃいましたか」
「もう!からかわないでくださいよ!…なんか疲れちゃいました…」
小声でのやりとりだったから余計に気を遣ったし…。
「ふふ、楽しかったです。それでは今日はここで。また会いましょうね」
「…ええ。また今度でも」
ちょっと苦手っぽい人だとわかった。
「面白い方でした…
ふふ、もう貴方達は充分目をつけられてると思いますけどね」
あの副会長がスキップをしている!?、と多くの生徒が一時騒然となったのは僕には知る由もない。
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