テイムの力が凄すぎました

クラクラ

13. 初めての寮暮らし

すぐに寮の案内に移ったんだけど、廊下の時点でかなり綺麗だった。期待できそう…!


男子は2階、女子は3階で、もちろん夜には許可なくそれぞれの階の棟に行くのは禁止らしい。
1階は食堂が中心かな。



とりあえず今日はここで解散で、それぞれの部屋で泊まるみたい。2人部屋で、僕と和也は部屋が違うので知らない人と過ごすということになる。…不安でしかない。
明日から登校が始まり、ただでさえ気が重かったのに。

ちなみにちょうど新学期として入学式が始まるのが明日だったので、扱い的には他の新入生と同じで、転入ではなく入学生扱いになる。あと、高校と同じで3学年制だ。



「じゃあ俺はここが部屋だから。お互いがんばろうな」

「うん。お疲れ〜」





ふぅ…。

ついに自分の部屋の前に着いてしまった…。
さ、最初が肝心だからね。よしっ!

コンコンッ   ガチャ

「失礼します! 僕は加藤 優樹と言います。ここで生活することになりました。よろしくお願いします!」

何度も暗唱してたから、なんとか噛まずに言えた…ちょっと早口だけど。


目の前には、ニカッて笑った、赤髪で、がたいの大きい、ワイルド系な青年があぐらをかいていた。

「おう!そんな堅苦しくしなくていいぞ。お互い明日から同じ新入生だからな。俺はガイル・ジムだ。ガイルって呼んでくれ」

「じゃあ…よろしくね、ガイル。僕も優樹、でいいよ」

「サンキュー! じゃあユーキ、こちらこそよろしくな!」

良かった、親しみやすい感じの人で…。

「ユーキ、お前はどこの学科とか決めてるか?」

「ううん。それに何があるか詳しく知らなくて。明日説明受けるだろうし、放課後とかに和也…もとからいた親友と決めようかなって」

「いいなぁ。俺の場合1人で来たからまだ知り合いいないんだよ。今度俺にもカズヤ?に紹介してくれねーか?」

「全然いいよ!和也も喜ぶだろうし」




趣味とか、お互いがお互いのことを聞き合ってたらあっという間に空が暗くなってしまった。


「…おっと、そろそろ寝る時間だな。じゃ、お言葉に甘えて上のベッドでもう休むかな。おやすみなー」

「うん、おやすみなさい」



いっとき眠れないかなとか思ってたけど、いつのまにかすぐに寝付くことができた。

「テイムの力が凄すぎました」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く