もう一度、立ち上がれ勇者達
プロローグ
「ここが……魔王がいる部屋…!」
 その時すでにそこにいるメンバーの全員が満身創痍と言っていいほど疲労が蓄積され、多大な傷を負っていただろう。
 それでもなお立っていられるのは、目標が、夢が目の前の手の届く場所にあるからだろう。
 ある者は金と栄誉の為に、ある者は愛する家族の為に、ある者はいつしかの約束の為に、ある者は己の為に、そしてある者は自分以外の為に…
 欲望も性格も出自もてんでばらばら。共有しているものは目的と命のみ。
 そんなちぐはぐな彼らだからこそ誰より運命と言うものを信じていた。
「これでやっと世界に平和が訪れる!」
「あぁ、これでずっと遊んで暮らせる!」
「ホント正反対だなお前らは…」 
 この緊迫した今では、そんな他愛ない会話ですらいとおしい。
 
 死、その言葉とずっと隣り合わせで戦ってきた彼らだからこそ、死ぬことが誰よりも怖い。
 
 楽な戦いは1度たりともなかった、だがそれでもこれられない壁はなかった。
 その事実と自信が彼らの震える足を何とか立たせている。
「よし、じゃあお前ら………いくぞぉぉぉ!!」
「「「おぉぉ!!」」」
 勇ましい掛け声の後に聞こえてきたのは、重い扉が開かれる音、そして数秒間の話し声。それだけだ。
 鋼がぶつかり合う音も、何かが燃える音も、勇声すら聞こえない。
 そしていつの間にか、彼らは消えていた。
 
 その時すでにそこにいるメンバーの全員が満身創痍と言っていいほど疲労が蓄積され、多大な傷を負っていただろう。
 それでもなお立っていられるのは、目標が、夢が目の前の手の届く場所にあるからだろう。
 ある者は金と栄誉の為に、ある者は愛する家族の為に、ある者はいつしかの約束の為に、ある者は己の為に、そしてある者は自分以外の為に…
 欲望も性格も出自もてんでばらばら。共有しているものは目的と命のみ。
 そんなちぐはぐな彼らだからこそ誰より運命と言うものを信じていた。
「これでやっと世界に平和が訪れる!」
「あぁ、これでずっと遊んで暮らせる!」
「ホント正反対だなお前らは…」 
 この緊迫した今では、そんな他愛ない会話ですらいとおしい。
 
 死、その言葉とずっと隣り合わせで戦ってきた彼らだからこそ、死ぬことが誰よりも怖い。
 
 楽な戦いは1度たりともなかった、だがそれでもこれられない壁はなかった。
 その事実と自信が彼らの震える足を何とか立たせている。
「よし、じゃあお前ら………いくぞぉぉぉ!!」
「「「おぉぉ!!」」」
 勇ましい掛け声の後に聞こえてきたのは、重い扉が開かれる音、そして数秒間の話し声。それだけだ。
 鋼がぶつかり合う音も、何かが燃える音も、勇声すら聞こえない。
 そしていつの間にか、彼らは消えていた。
 
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