腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

53話 最終決戦?

最初は眼中にすらなかった。
僕が異世界召喚に選んだのは日本という国にある学校の生徒達だった。
最初に目に入ったのは天城君というクラスのリーダー的存在の人。それから江ノ島さんや花園さんなど。この辺が僕を楽しませてくれるのかなって思ってた。
でも事情が変わった。


…僕の結界を破る人間が現れた。


あっちの世界でも僕の結界を破る存在なんていなかった。

「藤山優…優君か…。」
始まりはあそこからだったんだ。
──────あそこで優君と出会った時から僕は…





「格の違いを教えてあげるよ…優くん!君に勝って僕は復讐を完遂させる…!」
「こっちのセリフだ。俺はお前を超えて…ミーシェを助ける…!」
「ふふ、実を言うとね優くん。あの時教室で初めてあった時から僕は…最後の相手が君になるんじゃないかって思ってたんだ…。」
「…エト…。」
「君は言ったよね?戦いたくないって。さっきも言ったけど僕はずっと君と戦ってみたかった。そして今僕が勝たなければ復讐は終わらない…。」
「そうだな…そして俺が勝たなければミーシェを救い出すことは出来ない…。」
「最終決戦で君と戦えること…とても嬉しく思うよ。君の力は僕が気まぐれで与えた力…それでも君はその力を使いこなしてここまで強くなった…。これが父親の気持ちってやつ?」
「多分違うと思うぞ。」
「ふふふ…相変わらずだね…優くん…。」
「お前もな…。」
エトが手を前に翳す。
すると剣が現れエトの前に浮く。



…ギィン!!


刹那、剣が交わった。
「ふふふ…!重みから伝わってくるよ…!本当に強くなったじゃないか…!」
「お前こそ…!少しでも気ぃ抜いたら押し切られそうだ…!」
鍔迫り合いの末、互角で剣を弾き合う。
「ふふ、どれだけ強くなったか…テストしてあげよう!」
「余計なお世話だ…!ダークマター!」
「マジックキューブ。」
エトの前に現れた立方体により魔法は阻まれる。
「こっちからも行くよ!絶断!」
時空が切れるかのような斬撃が優に迫る。
「っ…!」
優は間一髪躱す。
斬撃は空に上がり、巨大な雲を切り開いた。
「なんつー威力だよ!危ねーだろ!?」
「そんな呑気なこと言ってる暇ないよー?…ん。」
エトは指を器用に動かし、宙に浮いてる剣を操る。
「っ…なめんなよ…っとぉ!」
ギン!
「ふっ!」
優は剣による連撃の隙間をかいくぐって、エトに斬りかかる。
「おっと…危ないなぁ…。」
「今度はこっちから行くぜ?」
パリ…
優の剣が雷を帯びる。
そのまま剣を上に掲げると、東西南北からエトの周りに雷が落ちる。
「…雷霆。」
「随分な大技で来るねぇ…。」
その雷は竜となり、一斉にエトを襲う。
「絶壁。」
壁を作りだし、攻撃を遮断する。
「さすがに止めるよな…それなら…!」
優の体を漆黒の炎が纏う。
髪は白に変化し、右目が緋色に輝く。
「確かにルシファーにはそれで打ち勝ったけど僕に通じると思う?」
「まさか。これだけじゃないぜ?」
すると左目も緋色に変わる。
パリ…
「!…まさか…」
「そのまさかだよ…。」
炎の上に、黒い雷が帯びる。
「それは…ミーシェちゃんの?」
「これが俺の…お前から貰ったスキルじゃない…ミーシェから貰ったスキル…復讐の絆の能力。」
「なるほどね。ミーシェちゃんの力も使えるってわけか。いいねぇ…。」
「行くぜ…」
優が雷をはなったかと思ったその瞬間に優の姿を見失うエト。
「!」
「…はっ!」
後ろに現れた優は剣を横に薙ぎ払う。
「どわっ!」
エトは間一髪でしゃがみ、なんとか避ける。
「あ、危な…!ちょ…優くん!タンマ!」
「誰が待つかボケェ!」
「のわっ!」
優が剣を振るうと同時に雷が落ちる。
「ひえっ!ちょ…危ないって!」
「知るか!ちょこまか避けやがって…当たとけって!」
「そんな誘いに乗るわけないでしょ?!ちょ…そんな危ないものは捨てなさい!」
「うるせー!ふっ!」
優が手を突き出すと、黒炎が吹き出す。
「どわっちち!お尻が!僕のナイスなお尻がぁ!」
エトの尻に燃え移り、エトは尻を抑えながら転がり回る。
「ふっ!」
「!…ギエピー!!」
そのまま雷を落とし、エトは感電する。
「ギエピーって…。」
「…良くもやったなぁ〜?…ふ!」
「!」
エトは消えたかと思うと、優の後ろに現われ、思い切りカンチョーする。
「ギエピー!!ケツがぁ!俺のナイスなケツがぁ!」
「ふぅ…。」
エトは指先を軽く吹く。
「ふ…さっきのお返しさ。君のお尻は中々良いお尻だけど僕のお尻には勝てないね。」
「てめぇ…あまりの痛みに危うく実が出る所だったろうが!」
「それだったら僕が思い切り笑ってやるだけさ。」
「そんなことされたら自殺するわっ!」
「ふふふ…まだまだ行くよぉ?」
エトは指をくねくねと動かす。
「面白ぇ…。」
優も負けじと指を動かす。
「でりゃあ!」
「はぁ!」
互いにくすぐり合う2人。
「ちょ…脇はタンマ!」
「てめ!どこ触って…」


「「あははははっ!!まじタンマ〜!!!」」


そんなふざけたノリで最後の戦いが始まった。




投稿できてなくて申し訳ねっす。
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コメント

  • LLENN_p

    なんと凄まじい最終決戦…( ˙-˙ )

    2
  • 負け犬

    最終決戦、凄すぎる、読んでるこっちがやられそうです!

    3
  • KIA

    最終決戦
    いろんな意味でとんでもないな

    5
  • かつあん

    これが最終決戦...!な、なんて凄まじい戦いなんだ...!ユウとエトがこれほどまでとは!

    3
  • イルネス

    こ、これが…最終決戦……凄まじぃ…

    2
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