異世界転生したんだから、少しぐらい楽しんだっていいでしょ?

ノベルバユーザー208521

事の始まり

あぁ、嫌だな死ぬのは…

何回、何百回、何千回考えたことだろうか。

病院の病室のベットに屍のように横たわっている俺はいつものように考えていた。

体の端々に点滴の針が付いており、体もほとんど動かせない。

「不治の病」
それが今僕が体の中に抱えている爆弾だ。

絶対に治せないと医者に言われた時は、全てに絶望していっそ自殺した方がマシだと本気で考えていた。

それが今から5年前、はじめの方はまだ体が動かせた。しかし、1年も経つとだんだん体が動かなくなり、今では指先一つ動かすだけで一苦労だ。

今まで頑張って生きてきたが、もうおそらく終わりだ。

医者はまだ生きれると言っていたが、おそらく嘘だろう。

自分の死期くらいは何となく分かる。

僕には身寄りがいない。

だから僕が死んで悲しむ人はおそらくいない。いや、見栄を張った絶対いねぇわ。

今の俺の歳は17、こんなめんどくさい事になっていなかったら、高校生活を充実していただろう。

本当についていない。

「じゃあな」

誰に言うでも無く呟いた。




その日、ある病院の病室で1人の男子が、息絶えた。

その時の彼の死に顔は、とても安らかだった。

死にゆく彼は、この時分からなかっただろう。
自分が何をされるのか。






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