世界最強が転生時にさらに強くなったそうです
魔法学園編 校長からのお使い
俺一人で行こうとしたら、たまにはかまって欲しいと、クルルとレイジスがついてきた。
俺は、【シグルドの森】にまだ行ったことがないから《ワープ》は使えない。だから、《飛翔》のスキルを使って行く。
ちなみに、クルルとレイジスは、精霊と悪魔なので翼を出して、飛べることが出来るらしい。
「二人とも準備できたか?」
「「はい!大丈夫です!」」
「それじゃ、いくぞ!」
そう言って俺たちは、飛んだ。
二人とも、さすが再上位クラスなだけあり、飛ぶのが結構早い。まぁ、それでも俺は、1割くらいしか出してないのだが。
「二人とも、もう少しスピードは出るか?」
「「大丈夫ですよ」」
「なら、もうちょい早くするぞ!」
そう言って俺は、スピードを上げた。まぁ、3割くらいに。
そして数分後、【シグルドの森】に着いた。
「はぁはぁ、ご主人様、早いです。」
「さすが主、あれくらいのスピードでは、息切れもしませんか。」
二人とも、息を切らして地に降り立った。
「大丈夫か?少し休憩するか。」
俺たちは、木陰で少し休んでいく。
「このごろご主人様は、勉学の方で忙しそうでしたので、話しかけずらかったです。なので、今日は、いっぱいお話がしたいです!」
クルルは、少し甘えたような身振りでそう言ってきた。
「ああ、もちろんいいぞ。なんの話が聞きたい?」
「そうですね、……ご主人様の家族について知りたいです!」
家族か。う~ん、なんて説明しよう。
「俺の家族は、俺が小さい頃に魔物と戦って死んだんだ。」
これは、嘘ではない。実際に、俺の家族は、俺が3歳の頃にみんなで山に登ると大きな熊に出会し、みんな1番小さかった俺を助けるために身代わりになって死んでいった。
「……え?」
クルルの顔が青ざめていく。
「す、すいません!私、聞いちゃいけないこと聞きましたよね。」
「いや、別に構わないよ。」
暫しの沈黙。
「あまり気にしないでくれ。俺は、みんなといる今が一番幸せなんだ。過去のことがどんなに辛かろうがそれは、所詮過去のことだ。俺は、今が1番大切なんだ。だから、気にするな。」
「わた…ぐず…私…ひっく…私もご主人様といる今が一番幸せです。」
「主、我も今が一番幸せです。これからも、その幸せは、我の身に変えても守ります!」
二人とも少しは、元気を出してくれた。
「よし!それじゃそろそろ行くか!」
「「はい!」」
そして俺たちは、ホワイトウルフを探しに行った。
【敵感知】
う~ん、魔物の反応はあるけど、どれも知ったことのある魔物の反応だな。
俺は、ホワイトウルフには、まだ会ったことがない。だから、その魔物の反応は、分からない。今感知している反応は、すべて知っているものだからこの中にホワイトウルフはいない。
もう少し奥に行ってみるか。
それから、歩いて2時間。
ホワイトウルフらしき魔物の反応はない。
「なぁ、ホワイトウルフってどこら辺にいるか分かるか?」
俺は、2人に聞いてみることにした。
「そうですね、私も噂程度しかわかりませんが、綺麗な湖の近くに生息していると聞いたことはあります。」
綺麗な湖か。空中で確認してみるか。
「ちょっと、湖がどこにあるか空中で探してくるわ。」
そう言って俺は、結構上まで上がった。
お!あった!結構遠いいけど、ここからでも分かる綺麗な湖だ!
俺は、クルルたちの元に戻るって報告した。
「ここから北の方向に、めっちゃ綺麗な湖があった。そこに行ってみようぜ!」
そう言って俺たちは、北にある湖に向かった。
数十分歩いてようやく湖が見えた。
湖は、太陽の光を反射して、輝いていた。
「わぁ…とても、綺麗ですね!ご主人様!」
「ああ、そうだな。ここまで綺麗な湖は、俺も初めて見たぜ。」
今はドラゴンが喧嘩したせいでないが、古の森にあった湖も綺麗だったが、ここの湖の方が上だ。
さて、お目当てのホワイトウルフは、いるかな?
【敵感知】
ん~……お!それらしき反応がある!
「ここら辺に会ったことのない魔物の反応があった。」
「てことは、その魔物がホワイトウルフという可能性があるのですね。」
「ああ、そういうことだ。」
俺たちは、その反応のする場所に向かった。
お!あれかな?
【鑑定】
ホワイトウルフ
328歳
Lv64
狼族
HP24000
MP28500
攻撃力32000
防御力23000
俊敏性36000
知力11000
【称号】
なし
【魔法】
風魔法 初級 中級 上級
【スキル】
《咆哮》
うん、こいつがホワイトウルフで間違いないな。
俺たちは、物陰に隠れてホワイトウルフにバレないようにする。
「二人とも、こいつがホワイトウルフで間違いないみたいだ。」
俺は、そう2人に告げる。
「では主、我に任せてください。」
そう言ってレイジスは、前へ出た。
ホワイトウルフも、レイジスに気づき戦闘態勢へ入る。
そして、すぐに戦闘の火蓋を切った。
レイジスとホワイトウルフは、能力的にいうとレイジスの方が上だ。だが、ホワイトウルフは、俊敏性が高いせいかレイジの攻撃をほとんど避けていく。
「もう!レイジスったら何をしているのかしら!ご主人様、私も行ってもいいでしょうか?」
クルルは、レイジスの戦闘に嫌気がさしたのか、自分も出ると言った。
「ああ、いいぞ。」
別に断ることがないのでクルルの戦闘をOKした。
クルルは、素手による戦闘が得意とは言えないが、魔法を使っての戦闘はとても上手い。そしてレイジスは、魔法も上手いのだがほとんどが爆発系統が多いので今回は、素材を手に入れることが最優先なので魔法は使うなと言っておいた。
クルルとレイジスの共同戦闘は、以外にもコミュニケーションはバッチリだ。
クルルが魔法で足止めをして、その隙にレイジスが攻撃を与える。とてもいいコンビだ。あとは、日常であまり喧嘩がなければ最高の従者なのだがな。
俺は、そう思いながら見ていると、レイジスがトドメをさした。
「ふぅ、終わりました主。」
「ああ、お疲れ様。いいコンビだったぞ、二人とも。」
「ありがとございます、ご主人様。今度は、ご主人様と一緒に戦いたいです。」
「いつか一緒に狩りをしような。」
「はい!」
俺は、そんな会話をしつつ校長に言われたホワイトウルフの爪を採取していた。
「さてと、爪も採取したしそろそろ帰るか。」
「そうですね、そろそろ帰らないとみんな心配するでしょうから。」
今は、もうだいぶ暗くなっていた。
たぶんシルフィは、めちゃくちゃ心配していると思う。
「よし、それじゃ帰るか。」
帰りは、王都なので《ワープ》が使える。
俺は、《ワープ》を使うので2人の手を取った。
するとクルルは、少し「あっ!」と言って頬を赤らめた。
《ワープ》
俺たちは、眩い光に包まれて気づいたら王都の門の前だった。
そこから俺たちは、学園によりホワイトウルフの爪を校長に渡し、屋敷に帰った。
校長は、俺が爪を渡すとすごい驚いた表情だった。それと、すごい喜んでいた。
そんなに欲しかったんだね。
そして、屋敷に帰ると案の定シルフィは、すごい心配をしていた。
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コメント
火野目 燐助
歩いて数十分くらいの距離の所なら元いた場所からでも探索に引っかかりそうだけどな。数十分歩いて3km進んだみたいな表記あったから歩く速度は一般的みたいだし