世界最強が転生時にさらに強くなったそうです

白狼

魔法学園編 始まりのダンジョンPart2

 今日もまた、【始まりのダンジョン】へと、来ている。
 だが、今日は、みんなで潜るのではなくて、2人一組に分かれて、潜ることになった。
 チーム分けは、こうだ。

 シン、ロイス
 ケイン、キース
 シルフィ、フォーリー
 オリビア、トム
 メイル、ガイア

 こういうチーム分けになった。
 俺は、土魔法が得意と言ったから、同じ土魔法が得意な、ロイスに、色々教えるために、一緒のチームになった。
「シン君、今日は、よろしくお願いしますね。」
「ああ、よろしくな。今日は、頑張ろうぜ!」
「はい!」
 俺と、ロイスは、軽く挨拶を交わし、ダンジョンへと潜った。
 今日は、一気に10回層まで、潜ることになった。だけと、10回層まで行くのは、俺と、ロイスだけで、みんなは、5階層までとなった。ベイル先生に、何故か聞いたら、「お前じゃ、ここら辺のモンスターなんか、相手になんないだろ?」と、言われた。
 確かに、言われてみればそうだが、今日は、ロイスも、一緒だ。あまり、強いモンスターなんかに、会いたくないものだ。
 そう思いながら、5階層まで来て、みんなと別れた。
「んふ、二人きりになりましたね。」
 6回層まで、来たところで、ロイスが、そう言った。
「ど、どうしたんだ、急に!?」
「んふふ~」
 ロイスは、鼻歌を歌いながら、俺の腕にくっついてきた。
 え!?なに?ど、どうしたの、急に!?
「んふふ、慌ててますね?可愛い!!」
 そう言って、ロイスは、さらに、俺の腕に抱きついた。
 や、やべぇ。ロイスは、胸は、結構大きいから、その弾力が、腕に直接伝わって、俺のアレが少し興奮してきたではないか。
「ちょっ!?ストップ!!これ以上は、ヤバい!本当にヤバい!!」
 俺は、理性をなんとか保ちながら、ロイスを振り払った。
「お、俺!シルフィと、オリビアと、婚約しているから、これ以上やると、俺の理性がなくなり、シルフィに、殺される!!」
「え!?オリビアちゃんも!?」
 ん?オリビアちゃんも!?どういうことだ?
「まさか、お前、俺とシルフィが、婚約しているの、知っていたのか!?」
「まぁね。だって、入学する前に、シルフィの、誕生日パーティーで、婚約者がいることが、分かったし、それに今日、ダンジョンに、行く前に言われたもの。「シン様は、私の大事な人なので、ちょっかいなんか、かけないでくださいよ!」ってね!」
「そうだったのか。まぁ、確かにそうだよな。公表するって言ったし、シルフィも、結構嫉妬深いもんな。」
 ん?ちょっと待てよ。
「ロイス、お前、さっきやったことは、ちょっかいじゃないのか!?」
「んふふ、少し試してみたの。シルフィは、私の大事な友達だから、もし、シン君が私に手を出してきたら、すぐにシルフィに言いつけるつもりだったもの。」
 そ、そうだったのか。あ、危ねぇ。ちゃんと欲望を抑えていて良かったぜ。もし、あの瞬間、ロイスに手を出していたと考えると・・・こ、怖すぎする。
「でも、オリビアちゃんも、婚約者にしていたなんて、驚いたわ。シルフィって、すごい嫉妬深いじゃない?よく、許してくれたわね。」
「ま、まぁね。」
 俺は、ロイスにそう言われ、オリビアの婚約を話した時の、シルフィとの会話を思い出す。
………うぅ、今でも、怖いな。
「シン君、そろそろ、下の階に行きましょ?」
「そ、そうだな。」
 俺とロイスは、そう言って10回層を、目指した。
 それから、1時間後、ダンジョンで、いろいろな間ものを倒しながら10回層に着いた。
「ようやく、着いたな。」
「そうですね、どんな魔物が出るのかしら?正直、私としては、7回層くらいで、魔物の相手をギリギリ倒せたくらいですから、シン君が、いてくれて、本当に頼もしいです!!」
 ロイスは、そう言ってニコッと笑った。
 それから、1時間ほど10回層を探索してそろそろ帰ろうかと思った時、《敵感知》に、大きな反応があった。
 俺は、迷った。ロイスは、がいるから、危険なことはできないし、でも、このまま放置すると、今度またダンジョンに来た時に、俺以外の誰かが遭遇したら大変だ。
「ロイス、この近くにとても、強い魔物がいる。俺は、そいつを倒してから戻ろうと思う。だから、お前もついてきてくれ。大丈夫!俺が、絶対に守ってやるから!」
「わ、分かったわ。さ、さぁ、行きましょ!」
 ロイスは、少し顔を赤らめながらそう言った。
 それから数分後、俺らは、その魔物と遭遇した。
「この魔物って、レジェンドウルフ!?まさか、本当にいるなんて!!」
 ロイスは、この魔物のことをレジェンドウルフと言って、とても、驚いていた。
 俺は、この魔物を《鑑定》のスキルで、見てみると確かに、レジェンドウルフという名前だった。しかも、それなりに能力値も高い。
 これは、長引かせたら少し、危険だな。すぐに終わらせるか!!
 俺は、そう思いながら、レジェンドウルフに向かって、走った。
 俺は、一瞬でレジェンドウルフの間合いに入り、蹴りを一発顎に食らわした。
 そして、レジェンドウルフが苦しんでいる隙に、【亜空間倉庫】に入れていた刀を取り、首を切断した。
「ふぅ、終わったぞ。」
 俺は、そう言って、ロイスの方を見ると、ロイスは、口を開けたまま呆然としていた。
「ん?どうしたんだ?」
「いや、すごいなと思って。だって、レジェンドウルフって、伝説級の魔物よ!滅多に会えるものでもないし、それに、すごい強いって言っていたわよ!確か、王都の騎士団がなん人も犠牲になって、ようやく討伐できたって言ってたわ!!」
 そうなのか、確かに、能力値は、結構高かったからな。普通の人じゃ、すぐに死んでしまうだろう。
「まぁ、倒したことだし、帰ろうぜ!」
「そうですね。あ、レジェンドウルフは、どうしますか?冒険者ギルドに持っていくと、すごいお金になりますよ。」
「そうなのか、分かった、それじゃ、俺の【亜空間倉庫】に入れとくか。」
 そう言って、俺は、レジェンドウルフの死骸を【亜空間倉庫】へと、ほおり投げた。
 そして、俺たちは、ダンジョンを出るために上へと向かった。
 それから1時間後、俺たちは、ダンジョンを出た。そしたら、そこには、みんながいた。
「すいません、待たせましたね。」
 俺は、ベイル先生に、一言謝っておいた。
「いや、別に気にするな、お前らの方は、10回層まで行っていたんだからな。それで、怪我は、なかったか?」
 そう言って、ベイル先生は、俺たちの安否を確認した。
「はい、俺の方は、問題ありません。」
「まぁ、そうだろうな。ロイスの方は?」
「私も大丈夫です。シン君が、助けてくれましたからね。えへへ。」
 ロイスは、俺にとてもいい笑顔を向けてくれた。
 とても、可愛い子供っぽい笑顔だった。
 俺、こういう笑顔には、すぐにドキッと来てしまう。
 そして、みんなの方を見ると、シルフィが、とても冷えたような目で、俺を見ていた。
 こ、怖い。たぶん、帰ったら説教だな。はぁ。
「よし!みんな揃ったことだし、そろそろ帰るか!みんな、今日も一日よく頑張った!明日からも、こと調子で頑張るように!それでは、解散!!」
 そう言って俺たちは、解散して、屋敷へと帰って行った。

「世界最強が転生時にさらに強くなったそうです」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

  • 774の狐

    怖すぎする?(゜∀。)

    1
コメントを書く