世界最強が転生時にさらに強くなったそうです

白狼

受験します!

 俺たちは、オリビアの婚約を祝してのパーティを楽しんでいた。
 だけど、やっぱりシルフィは、少し複雑な気持ちらしいので、パーティをそんなに楽しんでは、いなかった。
 ここは、俺がフォローしなくちゃな!
「シルフィ、やっぱりまだ不満?」
「はい、まだ少し不満な気持ちがありますね。私って、こんなに心の狭い人なんだってわかりました。」
「いいや、そんなことないよ。俺、シルフィに、そんなに思われて嬉しいよ。」
「シン様、…こんな私でも好きになってくれるんですか?」
「ああ、もちろんだ!俺は、どんなシルフィも大好きだ!笑うシルフィ、怒るシルフィ、嫉妬するシルフィ、全部大好きだ!!」
「っ!私もです!私も、シン様のことは、全部大好きです!」
 シルフィは、俺の言葉がすごい嬉しかったのか、目が潤んでいた。
 俺たちは、そのまま目を閉じ・・・
「シンお兄ちゃん!今は、オリビアお姉ちゃんのパーティなのに、シルフィお姉ちゃんだけに構うと、オリビアお姉ちゃん、可愛そうです!」
 くっ!いい所だったのに!まぁ、サリィの言うことも確かだな。
「悪い、シルフィ、確かに、サリィの言う通りだがら、今は、少しオリビアを構ってもいいか?」
「むぅ、……確かにそうですね!」
「シルフィ、この続きは、……今日の夜やろうな。((ボソッ…」
 俺は、シルフィの耳元でそう囁くと、シルフィは、顔を真っ赤にさせて言った。
「は、はひ、わ、私も、楽しみにしてましゅ。」
 シルフィは、噛みながらもそう言った。
「じゃあ、ちょっとオリビアの方に行ってくるな。」
「は、はひ、い、行ってらっひゃい。」
 シルフィは、そう言いながら手をひらひらしていた。
 俺は、シルフィの下を離れ、オリビアがいる場所へと来た。
「オリビア、楽しんでるか?」
「あ、はい、とても楽しいです!」
 オリビアは、ニコッと笑って俺にそう言ってきた。
 オリビアは、スタイルがよく、顔が整っていて、とても綺麗だから、今みたいな、無邪気な笑顔をされると、俺的には、心にグッと来るものがある。
「あ、シン君、ネクタイが曲がっていますよ。」
 オリビアは、そう言って、俺の胸元に手を伸ばし、ネクタイを直してくれた。
 オリビアは、俺の方を見ると、思った以上に顔が近かったので、お互いドキドキしてしまった。
「ふふ、2人とも、可愛いわね。」
「あ、お母様。」
 俺らが、顔を真っ赤にしているところに、オリビアのお母さんが来た。
 オリビアのお母さんは、レイン・フーデルさんという。
 レインさんは、とても美しい、綺麗な人だ。オリビアは、レインさんに似たんだろう。
「シン君、ありがとね、誘ってくれて。」
「いえいえ、せっかくのオリビアを祝したパーティなのに、レインさんが来ないと、オリビアが、少し寂しくなるかなと思っただけですよ。」
「シン君、…私のために…嬉しいです!」
 オリビアは、そう言って、俺に抱きついてきた。
「あら、オリビア、親の目の前で、そんなことをするなんて、大胆になったわね。」
「あぅ、こ、これは、ちょっと、興奮してしまっただけです!」
 レインさんは、オリビアを、少しいじめるようにそう言った。
「うふふ、私は、お二人のお邪魔のようね。なら、ここで邪魔者は、退散しますか。」
 そう言って、レインさんは、俺たちから離れて言った。
「はは、レインさんって楽しそうな人だね。」
「う~、シン君の前であんなこと言って!お母様ったら!」
 オリビアは、少しご機嫌ななめだった。
 それから、2時間ほどパーティは、続き、みんな、結構親睦を深めていた。
 ホッ、これで、オリビアも、馴染めるだろう。
「おっと、シン君ちょっといいかね?」
「はい、なんですか?」
 そろそろ終わりかなって頃に、グレイさんは、俺に話しかけてきた。
「シン君、君は、どこかの学園に行くのかね?」
「学園ですか?」
 な、なんだ、学園って、まさかとは思うけど、学校に行けってことなんだろうか。異世界に来てまで、学校に行くなんて、嫌だな。
「我が国では、絶対に高等部へ所属しなくちゃいけないんだけど、その様子からすると、シン君は、小等部も、中等部も行ってないようだね。」
 まさかの、高校まで、義務教育なんて、この国は、結構学力中心なんだな。
「はい、私の国では、そういう学園に通え、という法律は、なかったもので。」
「そうか、なら、シルフィのいる、魔法学園に行けまいいよ。あそこなら、オリビア君もいるよ。」
「そうなんですか、教えていただきありがとうございます。なら、その学園に行ってみようと思います。」
「そうか!なら、明日受験を受けてもらいたいんだがいいかね?」
「はい、大丈夫ですが、どんな受験ないようなんですか?」
「なに、簡単だよ。魔法の実技テストと、少し筆記テストがあるくらいだな。」
「筆記テストですか。」
「大丈夫だよ、筆記テストがダメでも、君なら、充分に、魔法の実技だけでも受かるよ。」
「分かりました、なら、明日ですね。」
「ああ、頑張ってくれたまえ、私は、今から、学園の方に言ってくるよ。」
「ありがとうございます。」
 筆記テスト、イリス解ける?
(なに、人を当てにしてるんですか?まぁ、今回は、時間が無いので協力しますけど、たぶんマスターでも、解ける問題ですよ。)
(そうなのか?)
(はい、この世界は、まず、そんなに、進んでいるというわけではないので、筆記のテスト内容も、3桁の掛け算レベルが1番難しくなっています。)
(さ、3桁の掛け算!それってもう、小学生レベルじゃねーか。)
(はい、ですので、マスターでも、余裕です!)
(分かった、なら、俺一人で、頑張ってみるか!)
(頑張ってください!応援してます!どうしても、分からない問題は、私に聞いてください!)
(あ、聞いてもいいのね。)
(どうしてもの場合です!)
 イリスに、ここまで応援されたら、やるしかないな!
「って、ことで、俺は、明日学園の受験に行ってくるよ。」
 俺は、シルフィたちに、明日の受験のことを話していた。
「そうなんですね!頑張ってください、ふふ、合格したら、シン様と、一緒に登校できるのですね。」
「ああ、そうだぞ!」
「楽しみです!」
「シン君、私も一緒に登校していいかな?」
 俺とシルフィが、一緒に登校すると知って、オリビアも、一緒に行きたいと言ってきた。
「ああ、いいんじゃないか?」
「私なら、もう大丈夫ですよ。オリビアさんのこと、ちゃんと受け入れましたから。」
「ありがとうございます!」
 シルフィと、オリビアは、このパーティ中に仲良くなったみたいだ。よかった、よかった。
「うう、サリィも、シンお兄ちゃんたちと、学園に行きたかったです!」
 サリィは、年齢のせいでまだ、小等部だ。
 一応、サリィも魔法学園の小等部に入学しているのだが、小等部だけは、本校とは、違う場所で授業があるらしく、中等部から、本校に行けるそうだ。
「まぁ、仕方ないな、これだけは。」
「なら、途中までならいいです?」
「ああ、それなら、いいぞ!」
「ヤッターです!」
 サリィは、ジャンプをしながら、喜んでいた。
 それから、数十分後、パーティは、終わり、みんな部屋に帰って行った。
 食堂に残ったのは、俺とシルフィだけだ。
「シ、シン様、そ、その、先に、お風呂に行ってきてもよろしいでしょうか?」
「あ、ああ、そ、そうだな、俺も、風呂に入ってくるよ。」
 俺たちは、そう言って、風呂場へ向かった。
 それから、また、数十分後、俺は、体を念入りに洗い、体を綺麗にした。
 まぁ、何があるか、分からないからな!うん!
 そんなことを思いながら、出てきたのだが、シルフィは、まだ、出てきてなかった。
 それから、数分後、
「あ、すみません、お待たせしてしまって。」
「いや、いいよ。」
 シルフィは、お風呂に入ったせいか分からないが、顔が耳まで真っ赤になっていた。
「そ、それでは、行きましょうか。」
「あ、ああ。」
 そう言いながら、俺たちは、シルフィの部屋へと来た。
「ど、どうぞ。」
「し、失礼します!」
 そう言って、シルフィの部屋に入った。
 そして、さすがに最初からがっつく訳にもいかないので、俺たちは、少し、お茶を飲んで、話をしていた。
 だが、そのお茶の味など、話の内容など、まるで頭に入ってこない。
 それから、先手を打ったのは、シルフィだった。
「シ、シン様、そ、そろそろお休みになりますか?」
「あ、ああ、そうだな、そうしようか。」
 もちろん、本当に休むわけがないことくらい、二人は、分かっている。
 俺とシルフィが、寝室に入ると、シルフィは、部屋の電気を消し、俺の胸に抱きついてきた。
「シ、シン様、そ、その、お願いします。私、こういうのは、初めてで。」
「お、俺も、初めてだが、うん、頑張ってみる。」
 そう言って、俺は、シルフィの、服を脱がしていった。
 俺は、人の服を脱がすとか、やったこともないから、少し、時間を使った。そして、今、俺の目の前には、シルフィが、全裸の状態でいる。手や腕で、胸元やアソコを隠している状態が、凄い可愛い。
「シ、シルフィ、触ってもいいか?」
「は、はい。」
 そして、俺は、シルフィの胸へと手を伸ばした。




 それから、俺たちは、男女のアレコレして、すっげぇ幸せな時間を過ごし、気づいたら朝だった。
 俺は、隣を見ると、シルフィが、気持ち良さそうな顔で、スヤスヤと寝ていた。(全裸で!)
 俺は、シルフィの頭に手を伸ばし、頭を撫でる。
「ん、……ん、あ、シン様、おはようございます。えへへ」
 シルフィは、俺が頭を撫でたことで、目を覚ました。
「あ、悪い、起こしたな。」
「いえ、大丈夫ですよ。朝1番にシン様のお顔が見れて幸せですぅ~。」
「そうか、俺もシルフィの寝顔が見れて幸せだったぞ。」
「あぅ、シン様に、寝顔を見られてしまいました。恥ずかしい~。」
 シルフィは、そう言って、手で顔を覆ってしまった。
「シルフィの寝顔、すっげぇ、可愛かった!」
「や、やめて下さいよぅ!」
 シルフィは、そう言いながら、俺の胸をポンポン叩いてきた。
「おっと、そろそろ準備をしなくちゃな。今日は、大事な受験の日だし!」
「頑張ってくださいね!」
 俺は、シルフィの応援をもらって、ベットから降りる。そして、俺は、昨日着ていた服に着替える。
「シルフィも、早く着替えろよ、風邪ひくぞ。……あ、そうだ、シルフィ、具合の方は、大丈夫か?初めての人って、ときどき具合を悪くする人がいるらしいからな。」
「はい、大丈夫ですよ。まだ、お腹の方が少し熱く感じますが、それが、なんか嬉しいです!」
「そうか。あ、でも、ベットの方、臭くないか?今は、気にならないかもしれないけど。」
「あ、そうでした。私は、この匂い、大好きなのですが、もし、メイドの人達が、布団を洗濯しようとして、この匂いに気づいたら。」
「まぁ、それは、俺のスキルでなんとかなりそうだな。それよりも、シルフィは、男のアレな匂い好きなのか!?」
「も、もちろん、シン様だけですよ!他の人なんて、絶対に嫌です!!」
「そうか、よかった。よし、じゃ、ベットの匂いを消すぞ。【消臭】!」
 俺が、スキルを発動すると、ベットからさっきしていた匂いが消えた。
「よし!それじゃそろそろ俺は、行かなくちゃな。」
「シン様、ちょっと待ってください!」
「ん?」
 俺は、シルフィに、ストップをかけられ、シルフィの方を向くと
「チュッ」
 シルフィが、軽く俺の唇にキスをしてきた。
「えへへ、頑張ってくださいね、受験!」
「ああ!」
 そう言って、俺は、幸せに包まれながら、シルフィの部屋を出て行った。

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コメント

  • レッディー

    次が学園の試験編なら
    タグに学園と付け足したほうがいいかと

    8
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