雪が降る世界

lemon

第12話 〜夏休み1〜

大会は8月の頭。そのせいか、夏休みがいったいなんなのか、夏休みとは疲れるものなのか、って毎日4人で愚痴ってる。勘弁してくれよ。
それでも俺らが出るのは新人的なやつだから先輩達ほど辛くはないと思う。終わるのも早いし。わりとサラッと終わるらしい。

みたいに先輩達の言った通り、普通に終わった。結構いいところまで行ったんだけど全国までは駄目だった。というわけで。
「なんで毎度毎度俺ん家…。」
「いいじゃん。」
……電話。俺の携帯か!やべ、誰だ?
「もしもし?あ、先生!調子どうですか?
…………………わかりました。すぐに行きます。」
「こま?」
「ごめん、病院、弟んとこ行ってくる。」
「じゃあ俺らも行くー。もうテスト終わったし、約束してたもんねー。」
いつしたか?全く身に覚えがないが。まぁ一応顔合わせ的な感じて紹介しとくか。
「…澪?起きてるか?」
「あぁうん。ごめん休みだったのに。…その人達は?」
「俺の友達。家に来てたんだよ。会ってみたいって言われたから。」
「ふーん…。璃久の口から友達なんてワードが出てくるとは思わなかった。よろしく。」
「なぁお前何歳?」
「同い年。双子だから。」
確かに澪は子供っぽいもんな。よく間違われる。
「全然似てないな…。」
あぁ、やっぱ七海は鋭いな…。これはアウトかもしれねえ。

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