人殺しなのに飼われるだなんてありえない!

小豆しおん

第9話

「何だ、もう戻って来たのか」
ソリッドは自衛団の基地の前に佇んでいた。金の瞳が太陽の光にきらきらと輝く。
「知り合いだったのか?」
「あぁ、まぁ、そんなところだよ」
「ほーん」
あまり興味がなさそうに相槌をうたれた。
「御坊ちゃま、ねぇ…」
「何だよ」
「確かに、お前育ちは良さそうだよな」
「…………」
「あ、そうだ。ガキの親、ちゃんと見つかったぜ」
「本当かい?良かった」
「…母親は喰われちまったらしいけどな」
少し、ほんの少し、ソリッドが泣きそうに見えた。気のせいだろうか。
「それでも、父親が生き延びていた。それだけでも充分だよ」
「…そうだな」
さて、帰るか。
そう言うと、彼は歩き出した。

その夜は、ソリッドは家を出ることはなかった。
彼にも事情があるのかもしれない。
でも僕には、何も出来ない。

「(もっと…ソリッドのこと、知りたいのかもしれないな…)」

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