人殺しなのに飼われるだなんてありえない!

小豆しおん

第5話

「むー………」
ソリッドの元で暮らすようになって2週間が経った。
「………参ったな」
僕の目の前には、まだ小さな子供が1人。
「あうー??」
無邪気に笑っているその子は、全く知らない子供だ。

事の発端はついさっき。家の近くで1人狩りをしていた時だった。
ガサガサと揺れる草むらを睨み、息を殺す。そして出て来たのが…
「……………」
ようやく歩けるようになったであろう見知らぬ子供だった…。

「街に送り届けるにしても、家が分からないしな…そもそもこの森でよく生き残れたな…」
今頃ソリッドは家で昼寝でもしているだろう。
そもそも人狼に迷い子を見せるという選択肢は外した方が良いだろう。
グルグルと頭の中で考えを巡らせるが、結論としては…
「街に行くか…」
僕はその子を抱き上げ、街に出ることにした。


賑やかな街。都会と言うにはおこがましいが、それなりに活気はある。
「人が多いんだよ、全く…」
ウンザリしながらも、歩き続ける。子供はいつのまにか僕に抱かれたまま眠っていた。
「君が喋れるなら話は早いんだけどな…」
ため息を一つ吐く。ウダウダ言っても仕方がない。この街には自衛団の様なものがある。彼らに預ければ、まぁ…何とかなるだろう。
そう考えながら歩いていた。その時だった。


「人狼だ!逃げろ!!!」

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