聖剣を抜いたのが僕でごめんなさい!

のだ星じろう

第五話 軍神ゴトー

西門に近ずくにつれ、人の気配が消えていった。

「あんたら!ここで何してる!」

町の衛兵だろうか、頼りない鎧と剣を身にまとって近付いてきた。戦って来たのだろう、全身が酷くボロボロだ。
仕方なく一旦足を止めて、ゴトーは身分を説明する。

「、、ぐぐ“軍神ゴトー様”なのですか!大変失礼しました!まさかこんなにも早く援軍が来てくれるとは思いも寄らず、、」

「ええい!よろしい!それで西門の状況は?」

衛兵は先ほどより数段キリキリとした口調になっている。

「はい!D級の下級魔獣どもが暴れ回っています!何しろ数が多いゆえ、町の衛兵だけではもう防ぎ切れません!」

「承知!」

その一言だけを残し、再び全速力で走り出す。
僕はと言うと息も絶え絶えだ。大きな布をぐるぐる巻きにして背負っているエクスカリバーが走りの邪魔をする。
山歩きで培った体力と筋力が無ければ早々に置いて行かれてたはずだ。

必死にゴトーの後を追いながらも、さっき会ったボロボロだ衛兵の姿を思い出していた。

リーン王女は嫌な奴だけど、あいつが怖い思いをしてるのはなんか嫌だ!あいつがボロボロに傷付けられるのはなんか嫌だ!

「なんか嫌だー!!」

僕は声を張り上げ遠くなり始めたゴトーの背中に食らいついた。

その時、前方のゴトーが急に走るのをやめた。

少しして追い付くと、ゴトーはD級魔獣[ピグミーオーク]の群と対峙していた。
少なく見積もっても10体はいるように見える。
体は小ぶりな人間の様だが異様なほどの筋肉質であり、何より燻んだ緑色のその肌は醜悪だった。

「あんなに沢山、、」

「ユタロウ殿、、剣の心得は。」

「村人を見くびらないで下さい!、、無いに決まってるじゃないですか!」

「ふむ、、ならば私の後ろでじっとしていてくだされ。すぐに終わらせましょう!」

ゴトーが敵陣に向かい一歩踏み込むと同時に、[ピグミーオーク]は一斉に飛びかかってくる。

ゴトーは腰から剣を抜く。

「オーバーステート、、」

そう言うと、一瞬ゴトーの体が発光した。

蹴り込んだ右の軸足が、石畳みを激しくえぐり、爆風のような風と共に、一瞬にして敵陣中央まで移動する。

初撃。

目に見え無いほどの剣速で左から右へ水平に剣を振り切る。

1体が物理的に切り裂かれ、後ろにいた数体が剣圧で真っ二つになる。

次撃。

再び石畳みを破壊し、その場から真上に飛び上がる。その高さは悠に街全体を見渡せるであろうものだった。魔獣たちは落下点に集結し、この世の物とは思えぬ咆哮を挙げる。
最高到達点に達したゴトーは頭を集結した魔獣の群れに向け剣を構える。足を限界まで折り曲げ一気に空気を蹴り飛ばした。

ズドォン!!

次の瞬間、地上で激しい砂埃が上がる。
集結した魔獣の群れは瞬く間に壊滅していた。

終撃。

尻尾を巻いて逃げる1体の[ピグミーオーク]。
懐に隠し持っていた、ダガーナイフを鋭い手振りで投げつける。
魔獣は、まるでピストルにでも撃ち抜かれたかのように倒れ込んだ。
脳天を一撃で貫いていたのだ。

圧倒的だった。
今まで目にした何よりもこの人は強い。

これがこの世界で“歴代最強の兵士”また“軍神”と称えられる「フランシス・ゴトー」なのだ。


「、、、すごすぎです!」

「なに、ユタロウ殿も鍛えたらこの程度すぐにできますよ」

「キャー!」

その時、どこからか女性の悲鳴が聞こえて来た。

「、、あの声!!」

「今のは!あっちか!」

間違いない。リーン王女の声だ。
王女の身に危険が迫ってる。

僕たちは声の聞こえる方へ急行した。






<コメント大募集!!>

こんにちは野田清二郎です。

第五話いかがでしたでしょうか?

ゴトーの強さを体感して欲しい一心で書き上げました(笑)

所で「政権を抜いたのが僕でごめんなさい!」は私が[ファンタジー]に初挑戦した作品であり(普段は現代ものやホラーものを書いています)
読者の方がどの様に感じて下さってるか、非常に不安な毎日です、、

まだまだ未熟な私に叱咤、激励、アドバイスなど、、コメントをいただけたら幸いでございます。

それでは引き続き「聖剣を抜いたのが僕でごめんなさい!」を応援、お楽しみ、宜しくお願い致します。


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