人間不信様のハーレム世界
王都
「ここが王都か。随分と広いんだな」
あれから歩き続けてたどり着いたのは見渡す限り、豪華な建物が並ぶ都だった。
人魚族の貴族達はここに住んでいるという。
「城はこの奥にあります。広いといってもすぐそこですから頑張ってください」
「は〜い。でも私疲れちゃったよディアラちゃ〜ん」
「姫様は一歩も歩いてないじゃないですか」
ずっと、今でもディアラにおんぶされたままで疲れる要素など一つもない。
「とにかく、この辺りが安全かどうか確認しないといけませんので姫様は降りてください。海賊が何処かに潜んでいるかもしれません」
拠点としているのは、やはり守りの硬い城だろうがそのお膝元である王都に見張りがいるてもおかしくはない。
「いえ、その必要はありません。赤外線センサーで全ての建物を確認しましたが何処にも人どころか生き物すらいませんでした。どうやら城に集まっていると思われます」
良く見ると目がいつもとは違う。
どうやらようやく機械らしさを出す気になったらしい。それも悠斗のいた世界よりも技術は優れているらしく、この王都周辺を既に調べ尽くしたという。
「せ、せきがいせん? どういった物かは知れませんが本当に見張りは一人もいないのですね」
まず水の中で使えたかどうかは覚えてはいないが赤外線センサーで建物の中の温度を調べて人がいないのを確認したのだろう。
「はい。どうやら全員城に集まっているようですがここは比較的安全です」
「そ、そうか。流石は悠斗殿の部下だ。そんな事も分かってしまうのか」
「部下じゃなくて仲間だ。それに部下とかそうゆう言葉は昔の事を思い出すから嫌いなんだよ」
あの時は仕事が忙しすぎて他の奴らを自分の手足のようにこき使ってしまい、それが裏目に出てか今はこんな所にいる。
「悠斗様……。大丈夫ですよ。ここには貴方を裏切る者はいません。何しろ私には嘘発見器が搭載されていますから、すぐに見破ってみせます。ですので……」
「わかったわかった。心配かけてすまんな」
「?悠斗殿は過去に何かあったようですがもしや貴方は長年人の上に立つ……そう、王のような立場だったのでは」
「ん〜、ちょっと違うけどそれに近いものだな。大勢の人を動かして俺が作った会社っていう国が壊れないようにしてたから」
結局はその国は奪われた挙句、追放されてしまったわけだか。
「やはり‼︎ あの的確な指示といい、何事に対しても冷静な対応。普通の者ではないと思っていたのだが、それほどとは……」
「それはそうですよ。悠斗様はこの世界に漂う魔力を全て管轄する、つまりは神なられるお方なのですから」
勿論本当の神というわけではない。この世界で重要な魔力を管轄するのだからそれに近しいものになるだけであって、生まれ変わるわけではない。
「神……ああ、参加者がやっているあれの事か」
「私もそれ聞いたことある〜。何だか面白そうだよね〜」
まだ始まってかはさほど経っていないが世界を揺るがす大事なので海底でひっそりと暮らしていた人魚族にも伝わっていたらしい。
「そんな呑気なもんじゃねーよ。まあ、お前らには関係ないし、今は王様だろうが。さっさと行くぞ。木の実に限りがあるんだ。ボスを倒して早々に終わらせたい」
海賊といった組織はボスがいなくては成立しない。つまりはボスが土台で柱なのだからそれさえ壊せば後はドミノ倒し形式で崩壊する。
「ですが周りは他の海賊で守られていてそこまでたどり着けないでしょう。まずは王様を」
「わかってる。だが、それが終わったら俺とレイナはヴァーボックを倒しに行く。お前らは王を救出したらすぐに城から逃げるんだ。いいな」
たとえ守りが硬かろうが、この少人数で勝つにはそれかない。
「それは私たちが足手まといという事でしょうか? 王を逃がすだけなら姫様とあと二人の護衛だけで十分だ」
「だから連れてけってか?敵討ちとかならやめとけ。雑魚は無視してボスだけ倒したらトンズラする予定なんだから、余計な事しそうな奴なんて連れてけん」
逃げようとしたらここに残るとか言い出して全滅させるまで戦いそうだ。
「いや、悠斗殿が思っているような事はしない。ただ二人だけでヴァーボックの元へとたどり着けるか心配で」
彼女の所属している王直属の護衛軍でも勝てなかった相手だ。心配にもなるだろう。
「そうだな……。正確な敵の数も城がどんな構造してるのかも知らないから一人ぐらい必要か……。なら、ディアラだったけか?お前だけ来い。他の奴は変更なしだ。王を助けたら出来るだけ安全な所に逃げてくれ」
海賊は城に集まっているのだから、そこさえ抜ければ安全なはずだ。
「え〜、私全然やることな〜い」
メルトはまるで駄々をこねる子供のように首と両腕を振った。
「わがまま言うな。お前は親父さん助けるという重要な任務があるだろうが」
「重要な任務……うん頑張る♪」
何とも単純な奴。
だがそこが彼女の長所とも言える。
「よし、じゃあ行くぞ」
海賊達のいる王宮まではあともう少し。
あれから歩き続けてたどり着いたのは見渡す限り、豪華な建物が並ぶ都だった。
人魚族の貴族達はここに住んでいるという。
「城はこの奥にあります。広いといってもすぐそこですから頑張ってください」
「は〜い。でも私疲れちゃったよディアラちゃ〜ん」
「姫様は一歩も歩いてないじゃないですか」
ずっと、今でもディアラにおんぶされたままで疲れる要素など一つもない。
「とにかく、この辺りが安全かどうか確認しないといけませんので姫様は降りてください。海賊が何処かに潜んでいるかもしれません」
拠点としているのは、やはり守りの硬い城だろうがそのお膝元である王都に見張りがいるてもおかしくはない。
「いえ、その必要はありません。赤外線センサーで全ての建物を確認しましたが何処にも人どころか生き物すらいませんでした。どうやら城に集まっていると思われます」
良く見ると目がいつもとは違う。
どうやらようやく機械らしさを出す気になったらしい。それも悠斗のいた世界よりも技術は優れているらしく、この王都周辺を既に調べ尽くしたという。
「せ、せきがいせん? どういった物かは知れませんが本当に見張りは一人もいないのですね」
まず水の中で使えたかどうかは覚えてはいないが赤外線センサーで建物の中の温度を調べて人がいないのを確認したのだろう。
「はい。どうやら全員城に集まっているようですがここは比較的安全です」
「そ、そうか。流石は悠斗殿の部下だ。そんな事も分かってしまうのか」
「部下じゃなくて仲間だ。それに部下とかそうゆう言葉は昔の事を思い出すから嫌いなんだよ」
あの時は仕事が忙しすぎて他の奴らを自分の手足のようにこき使ってしまい、それが裏目に出てか今はこんな所にいる。
「悠斗様……。大丈夫ですよ。ここには貴方を裏切る者はいません。何しろ私には嘘発見器が搭載されていますから、すぐに見破ってみせます。ですので……」
「わかったわかった。心配かけてすまんな」
「?悠斗殿は過去に何かあったようですがもしや貴方は長年人の上に立つ……そう、王のような立場だったのでは」
「ん〜、ちょっと違うけどそれに近いものだな。大勢の人を動かして俺が作った会社っていう国が壊れないようにしてたから」
結局はその国は奪われた挙句、追放されてしまったわけだか。
「やはり‼︎ あの的確な指示といい、何事に対しても冷静な対応。普通の者ではないと思っていたのだが、それほどとは……」
「それはそうですよ。悠斗様はこの世界に漂う魔力を全て管轄する、つまりは神なられるお方なのですから」
勿論本当の神というわけではない。この世界で重要な魔力を管轄するのだからそれに近しいものになるだけであって、生まれ変わるわけではない。
「神……ああ、参加者がやっているあれの事か」
「私もそれ聞いたことある〜。何だか面白そうだよね〜」
まだ始まってかはさほど経っていないが世界を揺るがす大事なので海底でひっそりと暮らしていた人魚族にも伝わっていたらしい。
「そんな呑気なもんじゃねーよ。まあ、お前らには関係ないし、今は王様だろうが。さっさと行くぞ。木の実に限りがあるんだ。ボスを倒して早々に終わらせたい」
海賊といった組織はボスがいなくては成立しない。つまりはボスが土台で柱なのだからそれさえ壊せば後はドミノ倒し形式で崩壊する。
「ですが周りは他の海賊で守られていてそこまでたどり着けないでしょう。まずは王様を」
「わかってる。だが、それが終わったら俺とレイナはヴァーボックを倒しに行く。お前らは王を救出したらすぐに城から逃げるんだ。いいな」
たとえ守りが硬かろうが、この少人数で勝つにはそれかない。
「それは私たちが足手まといという事でしょうか? 王を逃がすだけなら姫様とあと二人の護衛だけで十分だ」
「だから連れてけってか?敵討ちとかならやめとけ。雑魚は無視してボスだけ倒したらトンズラする予定なんだから、余計な事しそうな奴なんて連れてけん」
逃げようとしたらここに残るとか言い出して全滅させるまで戦いそうだ。
「いや、悠斗殿が思っているような事はしない。ただ二人だけでヴァーボックの元へとたどり着けるか心配で」
彼女の所属している王直属の護衛軍でも勝てなかった相手だ。心配にもなるだろう。
「そうだな……。正確な敵の数も城がどんな構造してるのかも知らないから一人ぐらい必要か……。なら、ディアラだったけか?お前だけ来い。他の奴は変更なしだ。王を助けたら出来るだけ安全な所に逃げてくれ」
海賊は城に集まっているのだから、そこさえ抜ければ安全なはずだ。
「え〜、私全然やることな〜い」
メルトはまるで駄々をこねる子供のように首と両腕を振った。
「わがまま言うな。お前は親父さん助けるという重要な任務があるだろうが」
「重要な任務……うん頑張る♪」
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