ラブコメで幼馴染が報われない法則について
第68話 どんな人にも苦手な人が一人や二人いる法則について
「こ、婚約指輪⁉︎」
「うん。さっき見たけど指輪してたよ。見間違いじゃないよ」
俺が恵を疑うことなど天地がひっくり返ったとしてもあり得ないが、その言葉は思わず驚きの声をあげてしまう。
「そうか……。流石に早いとは思うが、そんな物的証拠があるなら可能性は高いな」
「何々、面白い話してるじゃない」
横から割って入ってきたのは駄天使のクリム。最近、潤香といたから姿を見ていなかったが……。
「クリムか。別に面白くもない話だぞ。教育実習生が婚約してるかもって話だ」
「ふ〜ん。でもそんなの興味なさそうなのにね。何か裏がありそうね」
「ないっての。俺は用事あるから行くぞ」
「でも、もうすぐホームルーム始まっちゃうよ」
「ちょっと情報通の先輩に挨拶してくるだけだから気にするな」
***
「で? 何でお前もついてくるんだよ」
「良いでしょ別に。それとも私に知られたらマズイことでもあるの?」
「いや、お前には隠す気はないって。ただ今回のは確認みたいなことだからわざわざ報告することではもないかなって」
「確認? ああ、あのことね。それはそれはご苦労様。最近、神威も出てきたし私もお役御免かもね」
「そんな訳あるか。俺は計画の為なら駄天使だって利用してやる。途中離脱は許さないぞ」
結局、俺は何があろうと幼馴染を幸せにするという計画だけは捨てられない。たとえ神が関与してこようとも。
「ふ〜ん。まあ、あんたがどうしてもって言うなら手伝ってあげても良いけど」
「はいはい、お願いします。頼りにしてるよ」
「そこまで言うなら仕方ないわね。それで三年のところに何の用事?」
「だから言ったろ。情報通の先輩に会いに行くんだよ。あの人なら婚約のことについて何か知ってるかもしれないからな。まあ、出来ることなら会いたくはない人だけど」
あの人といるといつの間にかあちらのペースにされて、まるで足が地についていないような心地になるからあまり関わりたくはないが。
「あら言ってくれるわね。こっちは可愛い後輩とのお喋りを楽しみにしてるのに」
噂をすれば何とやら。
新聞部の部長、新堂 箕良は先程の会話を聞いていたらしく、不敵な笑みを浮かべている。
「それはどうも。ちょっと聞きたいことがあるんですけど、お時間よろしいですか先輩」
「ええ、それよりも隣の子は貴方の知り合いかしら? 意外とプレイボーイなのね」
「違うっての。先輩が嫌ならこいつは帰ってもらいますけど」
「いえ、可愛い後輩が増えてくれるのは歓迎よ。それで御用は何かしら?」
「教育実習生の件で少し。何か情報を握ってるんじゃないかなと思って」
この学園内の情報をかき集めている新聞部だ。教育実習生というイベントを見逃すはずがない。
「勿論、その件については調べているわ。新聞部はいつだって新鮮なネタを求めているもの。ただしこの情報をタダであげるわけにはいかないわね」
「分かってますよ。で? 俺は何をすれば良いんですか」
「そうね……。それじゃあその子とデートをして貰いましょうか」
「うん。さっき見たけど指輪してたよ。見間違いじゃないよ」
俺が恵を疑うことなど天地がひっくり返ったとしてもあり得ないが、その言葉は思わず驚きの声をあげてしまう。
「そうか……。流石に早いとは思うが、そんな物的証拠があるなら可能性は高いな」
「何々、面白い話してるじゃない」
横から割って入ってきたのは駄天使のクリム。最近、潤香といたから姿を見ていなかったが……。
「クリムか。別に面白くもない話だぞ。教育実習生が婚約してるかもって話だ」
「ふ〜ん。でもそんなの興味なさそうなのにね。何か裏がありそうね」
「ないっての。俺は用事あるから行くぞ」
「でも、もうすぐホームルーム始まっちゃうよ」
「ちょっと情報通の先輩に挨拶してくるだけだから気にするな」
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「で? 何でお前もついてくるんだよ」
「良いでしょ別に。それとも私に知られたらマズイことでもあるの?」
「いや、お前には隠す気はないって。ただ今回のは確認みたいなことだからわざわざ報告することではもないかなって」
「確認? ああ、あのことね。それはそれはご苦労様。最近、神威も出てきたし私もお役御免かもね」
「そんな訳あるか。俺は計画の為なら駄天使だって利用してやる。途中離脱は許さないぞ」
結局、俺は何があろうと幼馴染を幸せにするという計画だけは捨てられない。たとえ神が関与してこようとも。
「ふ〜ん。まあ、あんたがどうしてもって言うなら手伝ってあげても良いけど」
「はいはい、お願いします。頼りにしてるよ」
「そこまで言うなら仕方ないわね。それで三年のところに何の用事?」
「だから言ったろ。情報通の先輩に会いに行くんだよ。あの人なら婚約のことについて何か知ってるかもしれないからな。まあ、出来ることなら会いたくはない人だけど」
あの人といるといつの間にかあちらのペースにされて、まるで足が地についていないような心地になるからあまり関わりたくはないが。
「あら言ってくれるわね。こっちは可愛い後輩とのお喋りを楽しみにしてるのに」
噂をすれば何とやら。
新聞部の部長、新堂 箕良は先程の会話を聞いていたらしく、不敵な笑みを浮かべている。
「それはどうも。ちょっと聞きたいことがあるんですけど、お時間よろしいですか先輩」
「ええ、それよりも隣の子は貴方の知り合いかしら? 意外とプレイボーイなのね」
「違うっての。先輩が嫌ならこいつは帰ってもらいますけど」
「いえ、可愛い後輩が増えてくれるのは歓迎よ。それで御用は何かしら?」
「教育実習生の件で少し。何か情報を握ってるんじゃないかなと思って」
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