異世界転移〜テンプレは俺にはない〜

みのる

プロローグ


 「嗚呼、勇者たちよ、魔王からこの国を救ってくれ」

 俺は授業中に急に現れた魔法陣によって異世界に転移してしまったようだ。
 目の前にいる赤いマントと王冠のようなものを被ったやつれている王様?を見たときそう判断した。

  「勇者たちよ、まずはこのステータスプレートで、そなたたちの職業を診断するのだ!」

 そういって王様は周りの執事にA5サイズの石の板を用意させた。

 「どうした?早くせぬか」

 クラスメイト達は、まだ状況がつかめないらしく黙って突っ立ている。

 すると数学担当の山中先生が

 「あの…あなた方はどなたで、ここはどこですか?」

 と、質問した。

 執事の人が答えた

 「すみません、召喚が成功したもので少し浮ついておりました。説明いたします。

 ここは小国ミトランドです。魔王との戦いで様々な国が滅び、次は我々の国が攻められるといったところでこの国に伝わる伝説の呪文、異世界転移魔法を使用し貴方方勇者を召喚いたしました。

 魔王軍を倒していただければ報酬とともにあなた方のいた世界の召喚される前の時間までお送りします。

 もし、戦うことを強要することはありませんが、なにとぞ我が国を守ってください。」

 するとクラスの人気者の俺、上川 ミナトが

 「まかせてください!魔王軍は俺が倒します!!」

 そうこの瞬間俺はテンプレに見放されたのだった。

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