命の重さと可能性の重み
第十二話
地球での出来事を全て話し終えた俺は、彼女の反応を待つ。
・
・
・
「その話は本当なのよね?」
ようやく聞けた彼女の声はふるえており、驚いているというよりは悲しんでいる風だった。
「嘘は言っていないよ。少なくとも、俺がこの世界の事を何一つ知らない事と、この世界ではない世界で生きていた記憶があるのは本当だ」
そう。
俺は俺として生きていた記憶があるし、この世界が地球ではないことは、彼女の姿形が証明している。
俺は地球にエルフがいるなんて信じられないし、聞いたこともない。それに
「この可能性目録に、ここは俺の暮らしていた世界とは違う世界だって書いてあったし」
そう。
この可能性目録の最初のページには、神様からであろうメッセージが書いてある。
「俺はこの世界で贖罪のために生きていかなきゃならないらしい。地球で俺が死んだことにより失われた、命と可能性の重みを背負って」
俺は彼女に、可能性目録の最初のページを開いてみせる。
「確かに書いてあるわね。私が持っている可能性目録との違いも見当たらないし、どうやら本物のようね」
そう言って微笑んだ彼女の言葉に、俺は問い返す。
「可能性目録とは、この世界の全ての人が持っているのか!?」
そう。
彼女は今、自分も可能性目録を持っていると言った。
俺はてっきり、可能性目録とは俺しか持っていない物だと思っていたので、当然のように答える彼女に驚きをあらわにする。
「当たり前じゃない…。と言っても、あなたはこの世界の事を何一つ知らないのよね…。いいわ、私が色々と教えてあげる」
そういって彼女は、俺に向かってエヘンと可愛く胸をはった。
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「その話は本当なのよね?」
ようやく聞けた彼女の声はふるえており、驚いているというよりは悲しんでいる風だった。
「嘘は言っていないよ。少なくとも、俺がこの世界の事を何一つ知らない事と、この世界ではない世界で生きていた記憶があるのは本当だ」
そう。
俺は俺として生きていた記憶があるし、この世界が地球ではないことは、彼女の姿形が証明している。
俺は地球にエルフがいるなんて信じられないし、聞いたこともない。それに
「この可能性目録に、ここは俺の暮らしていた世界とは違う世界だって書いてあったし」
そう。
この可能性目録の最初のページには、神様からであろうメッセージが書いてある。
「俺はこの世界で贖罪のために生きていかなきゃならないらしい。地球で俺が死んだことにより失われた、命と可能性の重みを背負って」
俺は彼女に、可能性目録の最初のページを開いてみせる。
「確かに書いてあるわね。私が持っている可能性目録との違いも見当たらないし、どうやら本物のようね」
そう言って微笑んだ彼女の言葉に、俺は問い返す。
「可能性目録とは、この世界の全ての人が持っているのか!?」
そう。
彼女は今、自分も可能性目録を持っていると言った。
俺はてっきり、可能性目録とは俺しか持っていない物だと思っていたので、当然のように答える彼女に驚きをあらわにする。
「当たり前じゃない…。と言っても、あなたはこの世界の事を何一つ知らないのよね…。いいわ、私が色々と教えてあげる」
そういって彼女は、俺に向かってエヘンと可愛く胸をはった。
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