これが純粋種である人間の力………ってこんなの僕のぞんでないよぉ(泣
少年と見習い騎士見習い
「君…いや、あなたは?」
僕は話しかけてきた美少年に見覚えがなかったため、問い掛ける。
「申し遅れました!わ、私はセイバー・レイ・アーサー。アーサー家の第一子ですっ!」
アーサー家といえば、近衛騎士団団長の家系だったかな?
とにかくすごく強い一家なのを覚えている。
「あったことはないよね?僕に何の用?」
「いいえっ!ランネット様が御幼少のころ、一度だけお目通りしたことがありますっ!」
「そうなの?」
「はいっ!…生まれて間もなかったため、覚えてはいらっしゃらないと思いますが、私は覚えていますっ!この方が私の仕えるべき相手なのだと、幼少のみぎりに刻みこみましたっ!」
「そうなんだ……。それで?何の用なんだっけ?」
「わ、私と手合わせしてください!!」
「え?」
「お願いしますっ!純粋種であるランネット様と剣を合わせれば、自分の進むべき道がひらけるはずなんですっ!」
「そう…なの?」
「はいっ!間違いありません!…どうか、お願いしますっ!!」
「うーん…どうなんだろう?…まぁ、それで君が満足するなら…時間もまだあるし、かまわないよ」
「ありがとうございますっ!!」
こうして僕は、アーサー君と手合わせすることになった。
・・・
・・
・
「武器はお互い確認したね?…それでは、始めっ!」
「「よろしくお願いしますっ!」」
僕たちは互いに剣を向け合い、構えをとる。
僕たちの手合わせは、僕が王族であるということもあり、先生監修ものとで行われることになった。
体育館を使い、観客も集まっている。
もう規模は、休み時間のちょっとしたイベント扱いになってしまっている。
どうしてこんなことに?…まぁ、仕方がないか………。
「はぁっ!!」
そんなことを考えていると、目の前にアーサー君が迫っていた。
「はっ!!」
そのまま大上段から真っ直ぐ切り下ろしを放ってくる。
「…ふっ!」
僕はその剣を自分の剣で滑らせながら受け、そのまま横へと流す。
「やぁっ!」
お返しとばかりに、今度は僕が切り下ろしを放つ。
「はぁっ!!」
しかし、簡単に切り払われてしまった。
「はぁぁぁ!!」
できた隙をついて、アーサー君が切りかかってくる。
「おっとっ」
僕はそれをバックステップでかわした。
「強いんだねっ?」
僕は連続で切り込みながら、アーサー君に話しかける。
「これくらいはっ、とう、ぜん、ですっ!」
アーサー君は、剣を受けながら返答を返す。
「はぁっ!!」
次の瞬間、アーサー君が切り返してくる。
「わっ、とと」
僕は慌てて剣を引き、斬撃に合わせて剣をふるう。
「いきますよ?…はぁぁぁぁ!!!」
右、左、上、下、次々にアーサー君から重い連続切りが放たれる。
「くっ!!」
僕は受けに徹し、アーサー君の攻撃をなんとかさばく。
「はぁぁぁ!!」
しかし、連続切りのさなかに放たれた大上段からの一撃。
今までの斬撃はすべてこの一撃への布石だったかの如く放たれた見事なまでの縦一閃は、僕の剣を半ばから折り、勝負を決するにはそれで十分だった。
・・・
・・
・
「「ありがとうございましたっ」」
僕たちは互いに礼をし、手合わせは終了になった。
結果は僕の負けだったが…しかし、未来の近衛騎士団団長に負けたのであれば、それは当然だろう。
「ありがとうございましたっ。これで少しは迷いが晴れた気がしますっ」
「確かに少し、剣に迷いがあったね。…まぁ、少しでも役に立てたならうれしいよ」
「はいっ!これで、思い残すことはありません」
アーサー君は、晴々した笑顔で答える。
「本当に?」
しかし僕は、剣を合わせたことにより感じた違和感と、僕の純粋種としての直感から、アーサー君の問題は解決していないと感じていた。
「本当に迷いは振り切れた?その答えで君は満足できるの?」
「………はい」
少しためらいがちにアーサー君は答える。
「僕にはそうは思えない。だって…」
そこで僕は一度切り、
「君、コーディネーターでしょ?」
核心であろう一言を放った。
僕は話しかけてきた美少年に見覚えがなかったため、問い掛ける。
「申し遅れました!わ、私はセイバー・レイ・アーサー。アーサー家の第一子ですっ!」
アーサー家といえば、近衛騎士団団長の家系だったかな?
とにかくすごく強い一家なのを覚えている。
「あったことはないよね?僕に何の用?」
「いいえっ!ランネット様が御幼少のころ、一度だけお目通りしたことがありますっ!」
「そうなの?」
「はいっ!…生まれて間もなかったため、覚えてはいらっしゃらないと思いますが、私は覚えていますっ!この方が私の仕えるべき相手なのだと、幼少のみぎりに刻みこみましたっ!」
「そうなんだ……。それで?何の用なんだっけ?」
「わ、私と手合わせしてください!!」
「え?」
「お願いしますっ!純粋種であるランネット様と剣を合わせれば、自分の進むべき道がひらけるはずなんですっ!」
「そう…なの?」
「はいっ!間違いありません!…どうか、お願いしますっ!!」
「うーん…どうなんだろう?…まぁ、それで君が満足するなら…時間もまだあるし、かまわないよ」
「ありがとうございますっ!!」
こうして僕は、アーサー君と手合わせすることになった。
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「武器はお互い確認したね?…それでは、始めっ!」
「「よろしくお願いしますっ!」」
僕たちは互いに剣を向け合い、構えをとる。
僕たちの手合わせは、僕が王族であるということもあり、先生監修ものとで行われることになった。
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もう規模は、休み時間のちょっとしたイベント扱いになってしまっている。
どうしてこんなことに?…まぁ、仕方がないか………。
「はぁっ!!」
そんなことを考えていると、目の前にアーサー君が迫っていた。
「はっ!!」
そのまま大上段から真っ直ぐ切り下ろしを放ってくる。
「…ふっ!」
僕はその剣を自分の剣で滑らせながら受け、そのまま横へと流す。
「やぁっ!」
お返しとばかりに、今度は僕が切り下ろしを放つ。
「はぁっ!!」
しかし、簡単に切り払われてしまった。
「はぁぁぁ!!」
できた隙をついて、アーサー君が切りかかってくる。
「おっとっ」
僕はそれをバックステップでかわした。
「強いんだねっ?」
僕は連続で切り込みながら、アーサー君に話しかける。
「これくらいはっ、とう、ぜん、ですっ!」
アーサー君は、剣を受けながら返答を返す。
「はぁっ!!」
次の瞬間、アーサー君が切り返してくる。
「わっ、とと」
僕は慌てて剣を引き、斬撃に合わせて剣をふるう。
「いきますよ?…はぁぁぁぁ!!!」
右、左、上、下、次々にアーサー君から重い連続切りが放たれる。
「くっ!!」
僕は受けに徹し、アーサー君の攻撃をなんとかさばく。
「はぁぁぁ!!」
しかし、連続切りのさなかに放たれた大上段からの一撃。
今までの斬撃はすべてこの一撃への布石だったかの如く放たれた見事なまでの縦一閃は、僕の剣を半ばから折り、勝負を決するにはそれで十分だった。
・・・
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「「ありがとうございましたっ」」
僕たちは互いに礼をし、手合わせは終了になった。
結果は僕の負けだったが…しかし、未来の近衛騎士団団長に負けたのであれば、それは当然だろう。
「ありがとうございましたっ。これで少しは迷いが晴れた気がしますっ」
「確かに少し、剣に迷いがあったね。…まぁ、少しでも役に立てたならうれしいよ」
「はいっ!これで、思い残すことはありません」
アーサー君は、晴々した笑顔で答える。
「本当に?」
しかし僕は、剣を合わせたことにより感じた違和感と、僕の純粋種としての直感から、アーサー君の問題は解決していないと感じていた。
「本当に迷いは振り切れた?その答えで君は満足できるの?」
「………はい」
少しためらいがちにアーサー君は答える。
「僕にはそうは思えない。だって…」
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