欠陥魔力騎士の無限領域(インフィニティ)
限無の本気| 欠陥魔力騎士の気力と魔力
欠陥魔力騎士11
限無の本気 欠陥魔力騎士の気力と魔力
あの後、部屋の更に奥へと連れてこられた僕は、そこで見たこともないほど巨大な計測装置の前にいた。
「これはまた……すごい、ね」
「そうでしょそうでしょ? これは私の自信作で、元々は自然界の魔力を計測するために作ったものなの」
そう言う彼女は、自慢げに満面の笑みを浮かべており、その自信がうかがえた。
「早速で悪いけど、やってもらえるかしら? これでダメならお手上げだけど、この子はこの星の魔力……つまりは龍脈を観測するためのものだから。たぶん大丈夫なはずよ? いくら貴方でも、この星以上じゃ無いでしょ?」
「そう……だね。そう願っておくよ」
僕はそう答えると、機械の前に立つ。
「すぅ……ふぅ」
一度だけ深呼吸をして、自らの状態を確かめる。
そしてそのまま、意識を内部の奥深くまでしずめていく。
「すぅ……ふぅ」
深呼吸をもう一度。
今度は最奥まで落ちた意識から上を向き、この世すべてを知覚する。
「いくよ? ハァァァァァッッッ!!!!」
「きゃあッッッ!?」
瞬間、僕を中心に凄まじい風か巻き起こる。
「アァァァァァッッッ!!!!」
僕はそれに構うことなく、全力まで出し惜しみせずに高めていく。
「ッアァァァァァァァッッッ!!」
全力まで高めた魔力を、そのまま全開で解き放つ。
これが僕の本気……欠陥魔力騎士の僕にできる全力。
それがこの無限領域状態。
試合で使うことを禁じられた、その力のすべてだ。
「アァァァァァッッッ!!!!」
そのまますべてを出しきり、僕の魔力は安定する。
武器を壊してしまうために数秒しか出せないこの力は、その後体内に収まる魔力量で落ち着いていく。
「どう……だった? これが僕の全力全開なんだけ、ど」
「…………驚いたわ。もう少しでこの子さえも壊れそうなほどの魔力量。貴方本当に人間なの?」
どうやら計測器は壊れなかったようで、しっかりと記録がとれたらしい。
さすがの僕の気力でも、星ほどの力は持たなかったわけだ。
「それは、よかっ、た」
さすがに久しぶりの全力全開。
僕も軽く疲れが出ていた。
「……正直助かったわ。あのまま最高出力を出し続けられてたら、この子も危なかった。貴方は本当にすごいわねっ」
「あ、ありが、とう」
こんなに真っ正面からこの力を誉められたのは初めてだ。
やっぱり嬉しいものなんだな……。
「そ・れ・で、なんだけどね?」
「どうか、した、かい?」
今まで喜色満面だった彼女の顔に、何か黒いものが浮き出てくる。
「貴方の武器は、メインはもちろん剣……よね?」
「……? それはもちろん、それしかないはずだけど?」
無手の武器が無い以上、僕は剣で戦うしかない。
「私に任せてくれないかしら? 貴方にぴったりの武器を用意して見せるからッ!!」
「それは、ありがたい……けど。大丈夫なのかい?」
「もちろんよ。任せておきなさいッ!! カートリッジシステムだけじゃなくて、私の奥の手をもう1つ授けてあ・げ・る」
そう言うと大和さんは、ブツブツと呟きながら歩き出す。
「まぁいいか。彼女ほどの天才に任せておけば、大丈夫だろう。僕は技術はさっぱりだからなぁ……」
この日はこれで実験が終わり、僕は彼女と別れてトレーニングをすることにした。
限無の本気 欠陥魔力騎士の気力と魔力
あの後、部屋の更に奥へと連れてこられた僕は、そこで見たこともないほど巨大な計測装置の前にいた。
「これはまた……すごい、ね」
「そうでしょそうでしょ? これは私の自信作で、元々は自然界の魔力を計測するために作ったものなの」
そう言う彼女は、自慢げに満面の笑みを浮かべており、その自信がうかがえた。
「早速で悪いけど、やってもらえるかしら? これでダメならお手上げだけど、この子はこの星の魔力……つまりは龍脈を観測するためのものだから。たぶん大丈夫なはずよ? いくら貴方でも、この星以上じゃ無いでしょ?」
「そう……だね。そう願っておくよ」
僕はそう答えると、機械の前に立つ。
「すぅ……ふぅ」
一度だけ深呼吸をして、自らの状態を確かめる。
そしてそのまま、意識を内部の奥深くまでしずめていく。
「すぅ……ふぅ」
深呼吸をもう一度。
今度は最奥まで落ちた意識から上を向き、この世すべてを知覚する。
「いくよ? ハァァァァァッッッ!!!!」
「きゃあッッッ!?」
瞬間、僕を中心に凄まじい風か巻き起こる。
「アァァァァァッッッ!!!!」
僕はそれに構うことなく、全力まで出し惜しみせずに高めていく。
「ッアァァァァァァァッッッ!!」
全力まで高めた魔力を、そのまま全開で解き放つ。
これが僕の本気……欠陥魔力騎士の僕にできる全力。
それがこの無限領域状態。
試合で使うことを禁じられた、その力のすべてだ。
「アァァァァァッッッ!!!!」
そのまますべてを出しきり、僕の魔力は安定する。
武器を壊してしまうために数秒しか出せないこの力は、その後体内に収まる魔力量で落ち着いていく。
「どう……だった? これが僕の全力全開なんだけ、ど」
「…………驚いたわ。もう少しでこの子さえも壊れそうなほどの魔力量。貴方本当に人間なの?」
どうやら計測器は壊れなかったようで、しっかりと記録がとれたらしい。
さすがの僕の気力でも、星ほどの力は持たなかったわけだ。
「それは、よかっ、た」
さすがに久しぶりの全力全開。
僕も軽く疲れが出ていた。
「……正直助かったわ。あのまま最高出力を出し続けられてたら、この子も危なかった。貴方は本当にすごいわねっ」
「あ、ありが、とう」
こんなに真っ正面からこの力を誉められたのは初めてだ。
やっぱり嬉しいものなんだな……。
「そ・れ・で、なんだけどね?」
「どうか、した、かい?」
今まで喜色満面だった彼女の顔に、何か黒いものが浮き出てくる。
「貴方の武器は、メインはもちろん剣……よね?」
「……? それはもちろん、それしかないはずだけど?」
無手の武器が無い以上、僕は剣で戦うしかない。
「私に任せてくれないかしら? 貴方にぴったりの武器を用意して見せるからッ!!」
「それは、ありがたい……けど。大丈夫なのかい?」
「もちろんよ。任せておきなさいッ!! カートリッジシステムだけじゃなくて、私の奥の手をもう1つ授けてあ・げ・る」
そう言うと大和さんは、ブツブツと呟きながら歩き出す。
「まぁいいか。彼女ほどの天才に任せておけば、大丈夫だろう。僕は技術はさっぱりだからなぁ……」
この日はこれで実験が終わり、僕は彼女と別れてトレーニングをすることにした。
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