欠陥魔力騎士の無限領域(インフィニティ)
千変万化| 魔力出力テストと限無の真価
欠陥魔力騎士10
千変万化 魔力出力テストと限無の真価
「んじゃ早速だけど、見本を見せるわね?」
説明すべき事は話し終わったとばかりに、大和さんは席をたつ。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。まだ全部を理解できてないんだけど……」
僕は思わず立ち上がりつつ大和さんを呼び止める。
「何よ? もう説明は終わったわよ? まだ何かある?」
「えっ? えっ、えっと……」
「無いならさっさと行くわよ? 今日は魔力の普遍化や魔力パターンの均一化を覚えてもらうついでに、貴方の一度見たものを覚えるコピー能力のテストもしたいんだから」
なん……だって?
たしかに僕のコピー能力は、誰かにしっかりと調べてもらった事はない。
けれど彼女の興味はそちらではなく、てっきり気力の方だと思っていた。
「その……えっと、気力は教えなくて良いのかい?」
「あぁ、そっちね。もちろん教えてもらうわよ? けれどそれは後でもいいわ。今は貴方の外も中も全部を丸裸にして、貴方のための武器を作らないといけないから」
「………………ありがとう」
「いいわよ別に、お礼なんて。私が好きでやってることだもの」
「それでもさ……ありがとう。僕は君に出会えて良かった」
僕は今、心の底からそう思えていた。
「な、なによっ!? 照れるじゃないのっ!! 気持ち悪いわねっ」
「あっ、ごめん。今伝えておかないと、後悔するような気がしたんだ……」
なぜか唐突にそんな気がした。
「ま、まぁいいわ。奥へついてきて? そっちに機材がおいてあるから」
「わかった」
僕は頷くと、彼女の後ろをついていく。
「あっそうそう、最初に言っておくわ。私が良いと言ったもの以外にはさわらないでね? 見た目に反して危険な物もあったりするから」
「……わ、わかった」
その声がかけられたのは、ちょうど僕が気になるものに触れようとしたときだった。
「さてと、それじゃあついたわ。改めて歓迎するわね」
「………………」
案内された部屋に入った瞬間、僕は息をのむ。
まずその広さに驚かされ、続いておかれている機材の数に驚き、最後に目の前の彼女が手に持つ物に目を奪われる。
「それはたしか……」
「そう。これが私の武器、千変万化……のレプリカよ。当然カートリッジシステムを内蔵しているし、他にも奥の手が色々あるわ。持ってみてもらえる?」
そう言うと大和さんは、僕にそれを投げてよこす。
「うわっとと、危ないじゃないか」
「大丈夫よ、落ちたって壊れたりしないわ」
(そう言う問題じゃ無いと思うんだけど……)
僕は手に持ったそれを眺めつつ、彼女の次の言葉を待つ。
「それじゃあ早速だけど、それに魔力を込めてくれる?」
「いいの……かい? その、僕が魔力を込めたらこれは」
僕が魔力を込めた武装具は、その魔力量に耐えきれずに壊れてしまう。
「大丈夫よ、壊しても問題ないわ。レプリカって言ったでしょ? それは計測にも使うやつで、むしろ壊せるものなら壊してみてほしいわ」
「わ、わかった」
僕は右手にそれを握ると、彼女が使っていたように剣へと変化させる。
そしてそのまま体内で魔力を練り上げ、一気に剣へと流し込むッ。
「うぉぉぉぉぉッッッ!!」
他の武器とは違い、壊れる様子の無いそれに嬉しくなった僕は、少し本気を出して魔力を込める。
バリバリバリバリッ!!
「うわっとと」
「うきゃあっ」
僕が少しの本気……全力の約3割ほどの魔力を流すと、さすがに耐えきれなかったようで剣が崩れてしまう。
「すっごいわね。正直驚いたわ。今ので全力なの?」
「いや、体感で3割ってところだね」
僕がそう軽く伝えると、彼女は今日初めて本当に驚いて見せた。
「理解したわ、色々とね。正直ワクワクが止まらないっ。貴方にはこれから、魔力の普遍化と魔力パターンの均一化を覚えてもらうわけだけど、その後で貴方の本当の全力が見てみたいわ。いいかしら?」
「問題ないよ。むしろ望むところだ。本当の本気なんて、この力を使い始めて以来だからね……」
大和さんの明るい声に促されるように、僕の声も自然と弾んでいく。
「んじゃ、ちゃちゃっと終わらせるわよ?」
「あぁ、よろしく頼むよ」
やはり僕は彼女に出会えて良かったと、心の底から歓喜していた。
千変万化 魔力出力テストと限無の真価
「んじゃ早速だけど、見本を見せるわね?」
説明すべき事は話し終わったとばかりに、大和さんは席をたつ。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。まだ全部を理解できてないんだけど……」
僕は思わず立ち上がりつつ大和さんを呼び止める。
「何よ? もう説明は終わったわよ? まだ何かある?」
「えっ? えっ、えっと……」
「無いならさっさと行くわよ? 今日は魔力の普遍化や魔力パターンの均一化を覚えてもらうついでに、貴方の一度見たものを覚えるコピー能力のテストもしたいんだから」
なん……だって?
たしかに僕のコピー能力は、誰かにしっかりと調べてもらった事はない。
けれど彼女の興味はそちらではなく、てっきり気力の方だと思っていた。
「その……えっと、気力は教えなくて良いのかい?」
「あぁ、そっちね。もちろん教えてもらうわよ? けれどそれは後でもいいわ。今は貴方の外も中も全部を丸裸にして、貴方のための武器を作らないといけないから」
「………………ありがとう」
「いいわよ別に、お礼なんて。私が好きでやってることだもの」
「それでもさ……ありがとう。僕は君に出会えて良かった」
僕は今、心の底からそう思えていた。
「な、なによっ!? 照れるじゃないのっ!! 気持ち悪いわねっ」
「あっ、ごめん。今伝えておかないと、後悔するような気がしたんだ……」
なぜか唐突にそんな気がした。
「ま、まぁいいわ。奥へついてきて? そっちに機材がおいてあるから」
「わかった」
僕は頷くと、彼女の後ろをついていく。
「あっそうそう、最初に言っておくわ。私が良いと言ったもの以外にはさわらないでね? 見た目に反して危険な物もあったりするから」
「……わ、わかった」
その声がかけられたのは、ちょうど僕が気になるものに触れようとしたときだった。
「さてと、それじゃあついたわ。改めて歓迎するわね」
「………………」
案内された部屋に入った瞬間、僕は息をのむ。
まずその広さに驚かされ、続いておかれている機材の数に驚き、最後に目の前の彼女が手に持つ物に目を奪われる。
「それはたしか……」
「そう。これが私の武器、千変万化……のレプリカよ。当然カートリッジシステムを内蔵しているし、他にも奥の手が色々あるわ。持ってみてもらえる?」
そう言うと大和さんは、僕にそれを投げてよこす。
「うわっとと、危ないじゃないか」
「大丈夫よ、落ちたって壊れたりしないわ」
(そう言う問題じゃ無いと思うんだけど……)
僕は手に持ったそれを眺めつつ、彼女の次の言葉を待つ。
「それじゃあ早速だけど、それに魔力を込めてくれる?」
「いいの……かい? その、僕が魔力を込めたらこれは」
僕が魔力を込めた武装具は、その魔力量に耐えきれずに壊れてしまう。
「大丈夫よ、壊しても問題ないわ。レプリカって言ったでしょ? それは計測にも使うやつで、むしろ壊せるものなら壊してみてほしいわ」
「わ、わかった」
僕は右手にそれを握ると、彼女が使っていたように剣へと変化させる。
そしてそのまま体内で魔力を練り上げ、一気に剣へと流し込むッ。
「うぉぉぉぉぉッッッ!!」
他の武器とは違い、壊れる様子の無いそれに嬉しくなった僕は、少し本気を出して魔力を込める。
バリバリバリバリッ!!
「うわっとと」
「うきゃあっ」
僕が少しの本気……全力の約3割ほどの魔力を流すと、さすがに耐えきれなかったようで剣が崩れてしまう。
「すっごいわね。正直驚いたわ。今ので全力なの?」
「いや、体感で3割ってところだね」
僕がそう軽く伝えると、彼女は今日初めて本当に驚いて見せた。
「理解したわ、色々とね。正直ワクワクが止まらないっ。貴方にはこれから、魔力の普遍化と魔力パターンの均一化を覚えてもらうわけだけど、その後で貴方の本当の全力が見てみたいわ。いいかしら?」
「問題ないよ。むしろ望むところだ。本当の本気なんて、この力を使い始めて以来だからね……」
大和さんの明るい声に促されるように、僕の声も自然と弾んでいく。
「んじゃ、ちゃちゃっと終わらせるわよ?」
「あぁ、よろしく頼むよ」
やはり僕は彼女に出会えて良かったと、心の底から歓喜していた。
「SF」の人気作品
-
-
1,798
-
1.8万
-
-
1,274
-
1.2万
-
-
477
-
3,004
-
-
452
-
98
-
-
432
-
947
-
-
432
-
816
-
-
415
-
688
-
-
369
-
994
-
-
362
-
192
コメント