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インテンの小説技法基礎講座②「日常系(萌え編)」

インテンの小説技法基礎講座②「日常系(萌え編)」

第二回は、日常系の作り方です。
まずはジャンル問わず使えるであろう、「萌え」をより効果的に見せる方法について書いていこうと思います。

ではまず最初に、前提の話をします。
「萌え」とは何でしょうか?
答えは「人によって違う」です。
可愛いキャラを見て萌えたり、綺麗なキャラを見て萌えたり。
ようは読者の好み、つまりはフェチですね。
萌えを使うときに、○○属性と分けられるのは、つまりはこういう理由です。
万人に受ける萌えというのは、現実的に難しいものなのです。

さて、では本題に入りましょう。
この「萌え」を効果的に見せる方法です。
……結論から言うと、これといった決まりはありません。
こうすればこうなるや、こうしたからこうなるなどは、萌えという感覚には邪魔になることもあります。
萌えとはあくまでも、自然な感情の発露であり、そこに計算などが使われていると、それを読者が読み取って、さめてしまうのです。

ここまでで、なら無理なのではないか? と考えたかもしれませんが、大丈夫です。
「萌え」は感覚、感情なので、計算でさめないほどの圧倒的な「萌え」を与えてやれば良いのです。
読者に対して、「くやしい……でも萌えちゃうっ」とさせてしまえば良いのです。
つまりは「逆らえない萌え」を書き上げれば良いのです。

さて、ここからは具体的な方法を書いていこうと思います。
今回は流れではなく、いくつかのパターンと、例文をのせます。
これを参考にして、各々が自分のキャラクターに合わせてみてください。

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①ギャップに萌えさせる。
これはいわゆるツンデレですね。
普段とは真逆のことをさせたり言わせたりして、相手を萌えさせるわけです。

①例文
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ヒロイン「あんたバカ!? 私は助けなんていらないって言ってたでしょ!? 劣等生のあんたと、特待生の私。私は天才でスペシャルで無敵なの!! あんたはお荷物以下の木偶の坊なのよッ!!」
主人公「……ごめん。でも俺は、お前のピンチを黙って見ているだけなんてできなかったんだ!! 例え足手まとい以下だったとしても、お前の前に出て、一瞬の盾くらいにはなれるから……」
ヒロイン「それがバカだって言うのよッ!! あんたごときが盾になったところで、私もろとも消し飛ばされるのがオチよッ!! あんたの存在は、邪魔以外の何者でもなかったのよ!!」
主人公「……でもッ!! それでも、俺は……」
ヒロイン「バカ、バカバカバーカッ!! あんたごときに助けられる私じゃないの!! いいからそこで見てなさい!?」
主人公「ごめん……。でも俺は、それでも俺は……」
ヒロイン「バーカ。あんたのその間抜け面、いい加減見飽きたわ。……ありがとう。おかげてリラックスできた」
主人公「えっ?」
ヒロイン「あんたっていう足手まといごときで、私の戦力は減ったりしない。むしろあんたの顔を見たことで、大事なもの守りたいものを思い出せたわ……」
主人公「守りたいもの……?」
ヒロイン「そうよ。私が戦う理由であり、私が戦える理由…………。それは、あんたの笑顔を守るためよッ!! …………行くわよ? こっからが本番なんだからッ!!」
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例文とか言いながら、私は文章力が低いので、イメージわいたか自信ないが、こんな感じである。
ギャップの作り方でも書いておいたが、とにかく読者の予想外をつくことが大切。
良い意味での裏切りを行うことで、読者に不意打ち……クリーンヒットできるわけだ。

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②ひたすら可愛さで押しまくる。
これまた単純で、とにかくキャラクターに可愛い行動やセリフをさせまくることで、読者をノックアウトする方法である。
これはとにかく連打が大切。
怒濤のラッシュで、読者のHPを0にする。
これは前回の講座で書いた繰り返しに通じるものがあり、後に来るものほど強烈にすると更に効果的である。
では例文を書いてみよう。

②例文
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ヒロイン「○○君って、好きな人いたりする?」
主人公「いや? 今のところはいない……かな。何で?」
ヒロイン「な、何となくだよ? ○○君って、どんな娘が好きなのかなぁ……って、不意に気になっただけっ」
主人公「うーん……そうだなぁ。俺、恋愛とか疎いから、そういうのを真面目に考えたことなかったな……」
ヒロイン「そ、そうなんだ。……なら○○君は、好きなタイプとかもわからないの? このクラスなら、誰が好み?」
主人公「えっ? いきなりだなぁ……。うーん、このクラスってレベル高いし、俺なんかが好き嫌いなんて……とか思っちゃうかな」
ヒロイン「○○君はなんかじゃないよッ!! ……はわっ、ごめんなさい。い、今のは……ちがくて」
主人公「ははっ、フォローありがとう。△△は優しいな?」
ヒロイン「うぅ…………。○○君こそ反則だよっ、そんな笑顔でそんな言葉を言うなんてっ。私、顔から火が出そうだよぉ……」
主人公「恥ずかしがるなよ。俺、△△のそういうところが好きなんだぜ? もっと自信持てってば」
ヒロイン「いいんですぅ。私は○○君がわかっててくれるなら、それでいいんで……ってなに言わせるんですかっ!?」
主人公「はははっ、△△は面白いよな。俺、△△の事大好きだぜ?」
ヒロイン「わー、わー、わーーー。○○君のバカっ、ジゴロっ、アンポンタンっ!! ○○君の事なんて、大好きなんだからねっ!?」
主人公「俺だって、△△の事大好きだぜっ。これからも仲良くしてくれよな?」
ヒロイン「うわぁーん。わかってないよぉ……。私はっ、○○君がっ、だ・い・す・き・な・のッ!!」
主人公「はいはい、わかってるわかってる。俺も大好きだよー」
ヒロイン「むきーっ!! ○○君のバカバカバーカ!! ○○君なんて、私くらいしか好きになってくれないんだからッ!! バーカ、バーカ」
主人公「おう。また明日な? 道に気を付けて帰れよ?」
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やはり苦手である。
今回も伝わってるか不安だが、とにかくヒロインの態度やセリフを変えていき、より可愛く描いていくのが肝要だ。
これは一話限定の話ではなく、物語を通じて変化させていくのも効果的である。
各々で試してみてくれ。

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③地の文などで主人公やモブに語らせまくって、期待度をあげてから登場させる。
これは絵の無い作品だと難しいので、例文は書かないが、漫画などではよく使われていると思う。
主人公やモブにヒロインの事を話させて、そこに一枚絵などでヒロインを登場させるわけだ。
これは見せ方……つまりは表現が大切になる方法で、書籍などで絵がついたら使ってみよう。
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以上である。
他にも方法はあるのだが、よく使われる方法……つまりは受けが良い方法はこの3つが基本だと思う。
最初に書いた通り、萌えには決まりがない。
今回のこれを参考にして、各々で試してみてほしい。


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