ソラの巫女
第三話 巫女祭り
夕焼けが村を染め、カラス達が群れになってねぐらに帰る中、学校が終わった少女達4人も家路についていた。
ヒカリ「夏休みの宿題、巫女伝説の事調べるって決めたけど、何から調べたらいいんだろうね…。」
ユエ「学校の図書館に村に関する古文書があった気がするわ。明日でも集まって探してみましょう?」
マミ「えー!明日は家から出ないで一日中ゴロゴロしようと思ってたのになー!」
サラ「俺も父ちゃんの漁について行くから明日はパスだわー!」
ユエ「はぁ…不安になってきたわ…夏休みの宿題…。」
---シャン--シャンシャン---
4人が学校から村の広場に続く緩い坂道を下っていると、広場の方から凛とした優しい鈴の音色が聞こえてきた。
鈴の音色に続くように、笛や太鼓の音も聞こえ始め賑やかな音が広場を包み込んでいた。
サラ「なんだなんだ?賑やかだな〜今日なんかあっt「祭りじゃ」うわぁああああ!びっくりしたぁ!」
サラがふと疑問を口に出した途端、音もなく4人の後ろから老人が顔を出した。
ユエ「あら、タビばあちゃん。こんな所で奇遇ね。」
ヒカリ「タビおばあちゃん!あの後熱中症とかならなかった?」
タビ「大丈夫じゃよ。ダイチ先生がお茶をだしてくださってな、職員室でお喋りしとったわ。」
マミ「ダイちゃんタビばあには優しいよねー!うちらにももっと優しいくしてほしいよまったくぅ!」
ヒカリ「それより、祭りってなんのお祭り?」
タビ「巫女様達をお出迎えする祭りじゃよ。」
そういうとタビおばあちゃんは祭りのことを話してくれた。
--ー....十年に一度、村と巫女伝説の巫女様達が暮らす天界が繋がり、巫女様達が村に舞い降りるという。その巫女様をお出迎えするため、鈴や笛など賑やかな音楽や魚や山の幸など村の伝統料理を用意して、村全体で歓迎する。それが通称「巫女祭り」....---
ヒカリ「そんな祭りがあったなんてしらなかった…」
タビ「前回の祭りはお前さん達がまだ小さい時じゃったからな、覚えていなくて当然じゃろう。」
マミ「じゃあ、巫女様達舞い降りてきてるのー!?」
ユエ「舞い降りてきてるって、見えるものなの…?汗」
タビ「巫女様達は完全に日が沈んだら、南の村外れにある祠に舞い降りてくるんじゃ。その祠には伝説にもでてくる青い輝きの玉が祀られており、その青く輝く光を頼りに村に巫女様達が舞い降りて来るんじゃ。だから夜にならないと光がよく見えないため、舞い降りてこれないんじゃよ。」
サラ「じゃあ、祠で祭りやればいいじゃん?巫女様達そこに来るんだろ?」
マミ「確かに!なんで祠じゃないの?捧げ物も祠に置けばいいのにー!」
タビ「無理なんじゃよ。あの祠には近づくことが出来ないんじゃ。」
ユエ「近づけない?どういうことなのタビばあちゃん。」
タビ「あの祠に眠る青く輝く玉の力は強力でな。祠周辺には見えない結界が張られており、並の人間では近づくこともできないんじゃ。今まで青く輝く玉を見たという者は巫女様達と伝説に出てくる心がない男だけじゃ。」
ヒカリ「この村1番の長寿のタビおばあちゃんでさえ見たことないなんて…」
ユエ「それほど、その青く輝く玉ってのは特別なんでしょ。その力が村を守ってるのかもしれないわね…」
タビ「……そうじゃな。今までにも祠に近づこうとする輩もおったがその祠を見ることすら無理じゃった…。………しかし、お前さん達ならもしかしたら…。」
サラ「ん?タビばあなんか言ったか?」
タビ「いや、なんでもないわい。こんな老人のおしゃべりに付き合ってくれてありがとうな。今晩は祭りを楽しむんじゃぞ。」
そういうとタビおばあちゃんは杖をつきながら、音楽や人々で賑わう祭り真っ最中の広場に歩いていった、
マミ「ねぇ、みんな。提案なんだけどさ………その祠に行ってみたくない?」
マミが不敵な笑みを浮かべながら他の三人に問うと、待ってましたとばかりにそれぞれが声を発した
ヒカリ「私は賛成だよ!こんな話聞いたら気になっちゃうもん!ちょっと怖いけどね…」
サラ「俺も賛成!面白そうだしな!それにその祠見たって言ったらタビばあや村の奴ら驚かせれんじゃん!なによりあの双子をぎゃふんと言わせてやりたいしな!」
ユエ「私も賛成だわ。伝説の事を調べるならその祠は絶対避けて通れないしね。なにより、私は一度決めたことはとことん完璧にやり遂げたいの。一人でだって行くわよ。」
三人がそれぞれの意見を口にし、みんな同意見だと知るとマミはより一層笑を深めた。
マミ「よーし!じゃあさっそく今からその祠に行こう!!れっつごー!」
明るい声で号令をかけたと同時に少女達は広場とは逆方向…南の村外れにある祠に向かって走り始めた。
広場から遠のくにつれ、賑やかな音楽や村の人々の笑い声が、走る風の音にかき消されていった…
夕焼け空が村を染め、カラス達が群れになってねぐらに帰る夕暮れ時
夕日が完全に沈むまで残り数十分
自分達が伝説を変えることになるのを祠に向かう少女達はまだ知らない
第三話  巫女祭り  fin
ヒカリ「夏休みの宿題、巫女伝説の事調べるって決めたけど、何から調べたらいいんだろうね…。」
ユエ「学校の図書館に村に関する古文書があった気がするわ。明日でも集まって探してみましょう?」
マミ「えー!明日は家から出ないで一日中ゴロゴロしようと思ってたのになー!」
サラ「俺も父ちゃんの漁について行くから明日はパスだわー!」
ユエ「はぁ…不安になってきたわ…夏休みの宿題…。」
---シャン--シャンシャン---
4人が学校から村の広場に続く緩い坂道を下っていると、広場の方から凛とした優しい鈴の音色が聞こえてきた。
鈴の音色に続くように、笛や太鼓の音も聞こえ始め賑やかな音が広場を包み込んでいた。
サラ「なんだなんだ?賑やかだな〜今日なんかあっt「祭りじゃ」うわぁああああ!びっくりしたぁ!」
サラがふと疑問を口に出した途端、音もなく4人の後ろから老人が顔を出した。
ユエ「あら、タビばあちゃん。こんな所で奇遇ね。」
ヒカリ「タビおばあちゃん!あの後熱中症とかならなかった?」
タビ「大丈夫じゃよ。ダイチ先生がお茶をだしてくださってな、職員室でお喋りしとったわ。」
マミ「ダイちゃんタビばあには優しいよねー!うちらにももっと優しいくしてほしいよまったくぅ!」
ヒカリ「それより、祭りってなんのお祭り?」
タビ「巫女様達をお出迎えする祭りじゃよ。」
そういうとタビおばあちゃんは祭りのことを話してくれた。
--ー....十年に一度、村と巫女伝説の巫女様達が暮らす天界が繋がり、巫女様達が村に舞い降りるという。その巫女様をお出迎えするため、鈴や笛など賑やかな音楽や魚や山の幸など村の伝統料理を用意して、村全体で歓迎する。それが通称「巫女祭り」....---
ヒカリ「そんな祭りがあったなんてしらなかった…」
タビ「前回の祭りはお前さん達がまだ小さい時じゃったからな、覚えていなくて当然じゃろう。」
マミ「じゃあ、巫女様達舞い降りてきてるのー!?」
ユエ「舞い降りてきてるって、見えるものなの…?汗」
タビ「巫女様達は完全に日が沈んだら、南の村外れにある祠に舞い降りてくるんじゃ。その祠には伝説にもでてくる青い輝きの玉が祀られており、その青く輝く光を頼りに村に巫女様達が舞い降りて来るんじゃ。だから夜にならないと光がよく見えないため、舞い降りてこれないんじゃよ。」
サラ「じゃあ、祠で祭りやればいいじゃん?巫女様達そこに来るんだろ?」
マミ「確かに!なんで祠じゃないの?捧げ物も祠に置けばいいのにー!」
タビ「無理なんじゃよ。あの祠には近づくことが出来ないんじゃ。」
ユエ「近づけない?どういうことなのタビばあちゃん。」
タビ「あの祠に眠る青く輝く玉の力は強力でな。祠周辺には見えない結界が張られており、並の人間では近づくこともできないんじゃ。今まで青く輝く玉を見たという者は巫女様達と伝説に出てくる心がない男だけじゃ。」
ヒカリ「この村1番の長寿のタビおばあちゃんでさえ見たことないなんて…」
ユエ「それほど、その青く輝く玉ってのは特別なんでしょ。その力が村を守ってるのかもしれないわね…」
タビ「……そうじゃな。今までにも祠に近づこうとする輩もおったがその祠を見ることすら無理じゃった…。………しかし、お前さん達ならもしかしたら…。」
サラ「ん?タビばあなんか言ったか?」
タビ「いや、なんでもないわい。こんな老人のおしゃべりに付き合ってくれてありがとうな。今晩は祭りを楽しむんじゃぞ。」
そういうとタビおばあちゃんは杖をつきながら、音楽や人々で賑わう祭り真っ最中の広場に歩いていった、
マミ「ねぇ、みんな。提案なんだけどさ………その祠に行ってみたくない?」
マミが不敵な笑みを浮かべながら他の三人に問うと、待ってましたとばかりにそれぞれが声を発した
ヒカリ「私は賛成だよ!こんな話聞いたら気になっちゃうもん!ちょっと怖いけどね…」
サラ「俺も賛成!面白そうだしな!それにその祠見たって言ったらタビばあや村の奴ら驚かせれんじゃん!なによりあの双子をぎゃふんと言わせてやりたいしな!」
ユエ「私も賛成だわ。伝説の事を調べるならその祠は絶対避けて通れないしね。なにより、私は一度決めたことはとことん完璧にやり遂げたいの。一人でだって行くわよ。」
三人がそれぞれの意見を口にし、みんな同意見だと知るとマミはより一層笑を深めた。
マミ「よーし!じゃあさっそく今からその祠に行こう!!れっつごー!」
明るい声で号令をかけたと同時に少女達は広場とは逆方向…南の村外れにある祠に向かって走り始めた。
広場から遠のくにつれ、賑やかな音楽や村の人々の笑い声が、走る風の音にかき消されていった…
夕焼け空が村を染め、カラス達が群れになってねぐらに帰る夕暮れ時
夕日が完全に沈むまで残り数十分
自分達が伝説を変えることになるのを祠に向かう少女達はまだ知らない
第三話  巫女祭り  fin
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